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「魔那よ 我に力を 氷魔法 白銀の剣」
アイテムボックスから取り出した氷の剣を落とす
そして 地面に着地
「う~ん いまいちね スノウみたいに速度が速くないよね」
「師匠 どうやったら 速度が上がりますか」
「投げ落とすか 蹴り落とすしかない 落とすだけでも威力は十分にあるがな」
「スノウの魔法はかっこよかったのにね」
「ジャンプ力も 腕力も足りないからだ もっと稽古すれば もっと大きな物を もっと高い位置から落とせるようになるぞ」
「ふっふっ 稽古不足だって」
「空を飛べる魔道具はないんですか」
「ない 俺には必要ないからな」
「師匠は空が飛べるからいいですよね ユウは」
「私も飛べないわよ それに君よりもジャンプ力ないよ」
「う~ん なんかいい方法は」
「無いなら作ればいいだろ 必要なら作れる者を探せばいい 開発出来る人を探せばいいだろ」
「すぐに飛びたいんですよ」
「ふっふっ それなら空飛ぶ魔物の召喚の指輪を手に入れたほうが早いわよ」
「そうだね 師匠ください」
「はぁ それなら 1つ10億エンでどうだ」
「うっ くれないんですか」
「この前 幻影の指輪をあげただろ 貴様の要求に答えていたら きりがないからな」
「ふっふっ 旅をしながら探せばいいんだよ 未知のアイテムを探す旅も面白いと思うわよ」
「う~ん そうだね どうせ目的もないから 未知のアイテム探しの旅も いいかもね」
「そうだな 俺も知らないアイテムは沢山あるはずだ 世界は広いからな」
「で 師匠 どうやったら ジャンプ力が上がるんですか」
「稽古だ 筋トレ ストレッチ イメージトレーニング 何でもいい 頑張れ 一回でも多く スクワットしろ」
「え~ もっと具体的に」
「はぁ じゃあ 俺がジャンプするから 真似しろ それでイメージしやすくなるだろ」
「え~ イメージなら可愛い女性の方がいいです」
「はぁ 見ていろ」
師匠が素早く走り バン っと地面を踏み込み 高くジャンプした
意味が分からないほど 高く飛び上がる 5メールくらい飛び上がっているよ
「師匠 どういう原理でそんなに高く飛べるんですか」
「稽古だ この世界では 稽古するほど 高く飛べるようになると言っただろ サボっても下がることはないが 鍛えれば鍛えるほど強くなる」
う~ん そうは言っても
「何でも稽古すれば出来るようになるんだ 必ず成長出来る世界なんだ 頑張れ」
必ず成長出来る世界か そう言われれば やる気が出るかな
「そうだよ 一緒に頑張ろうよ」
「そうだね ユウ ありがとう」
ユウと一緒に稽古を始めたのだが
「ユウ 大丈夫」
「う うん ちょっと休むね」
体調が悪いのか 顔色も悪い
「無理はしない方がいいよ 一緒に休もう」
「いや お前は頑張れ ユウ スノウか フレアに見てもらえ」
え~
はぁ~ 1人でかぁ~
高くジャンプするためには稽古
高くジャンプ
そうだ 岩の上から ジャンプすれば 木の枝までジャンプして 更に
よし いいぞ
何かを踏み台にすればいいんだ
まあ 何もなければ無理だけど
う~ん やっぱり稽古しかないのか
・・・
毎日稽古しても ジャンプ力は変わらない
って 思っていたが
昨日ジャンプして木に付けた印よりも 少しだが高く飛べるようになっていた
そして 翌日には 更に
少しづつでも 必ず 前日より高く飛べるようになっている
低くなることはない
必ず成長出来る世界
下がることはない
頑張れば頑張るだけ成長出来る世界
成長を実感出来ると
何cm高くなったのか 数値で 実際に確認出来るとやる気も倍増出来るようになった
昨日より高く
明日は今日よりも高く
気づかないくらい少しづつでも 必ず成長出来る世界
前の世界でも もしかすると 何かしら成長出来ていたのだろうか
自分が気づいていないだけで
努力していたことは力になっていたのだろうか
自分を信じて もっと努力していれば
・・・
この世界で俺は最強になると決めたんだ
モテてるために
楽しく暮らすために
努力は必ず報われる
中途半端だと意味がない
中途半端に強くなり倒されたら 今までの苦労が水の泡に
この世界を満喫するためには 必死に努力して 最強になって 全力で楽しむ
俺は強くなる
そうだ 決めたんだ
必ず 猫耳の女の子を仲間にすると
可愛い猫耳の子を仲間にすると
決意を新たに
最強の魔法使いになるための修行は続く