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「ユウ もう1回いいよね ねぇ お願い」
「えっ でも ど どうしたの なんだかヘンだよ」
「お願い ユウ いいだろ ねぇ」
既に10回を超えているが ユウを
「でも」
「ぱぁんっ」 俺の頬にビンタを
スノウが俺にビンタを
いつからいたのか分からないが スノウの目が悲しそうな目を
これは・・・プレイかな
「ぱんっ」 逆の頬にビンタを
これは
「ねぇ スノウもいいよね」
「ぱんっ」 再び俺にビンタを
痛いが これはプレイ
でも なぜか スノウは悲しそうな目を
今にもこぼれそうな涙
どうしたの それより
「スノウ おいで」
「ぱんっ ぱんっ」 スノウが何度も俺にビンタを
「止めて ごめんなさい」
ユウがスノウの腕を掴み スノウに謝る
そして
「ぱんっ ぱんっ」 ユウが俺にビンタを
「しっかりしなさい」
えっ どういうこと
ユウの目からは涙が
えっ えっ どうして
何で泣いてるの ユウ スノウ
・・・
「すまん 俺のミスだ」
えっ 師匠 フレア
師匠とフレアが俺達の側に
何で 何が どうしたんだろう みんな 意味が分からない
ユウが俺に
「ねぇ 私のこと愛しているの」
「うん 好きだよ だから ねぇ いいでしょ」
「ぱんっ」 再び ユウが俺にビンタを
えっ えっ 意味が
ユウが涙を流しながら「愛を感じないよ 私は誰に抱かれているのか分からなかったよ」
えっ えっ 何を言っているんだろ いつもと いつもと 同じ 同じ?
あれっ えっ ユウの愛 えっ 意味が分からない 分からない 何を言っているんだ
{分からなければ 聞けばいいのよ}
えっ えっ 誰
{素直に聞けばいいのよ}
うん
「ユウ ごめん 分からないんだ ごめんなさい ユウのこと 好きなのに 大好きなのに でも へんなんだ そういえば ユウの愛が 分からないんだ」
ユウは俺を前からぎゅっと抱きしめてくれる 背中からはスノウが そしてフレアが俺の頭を優しく
師匠が俺に頭を下げて「すまない」っと
なぜ 意味が分からない 涙が 涙が
「うわああああああああああああっ」俺はなぜか大きな声で泣いていた
分からない なぜ なぜ ユウのことが好き スノウのことが好き フレアのことが好き
「うわああああああああああんっ」 なのに なのに なぜ ユウの スノウの フレアの愛が
意味が分からないよ 何で 何で こんなにもユウを求めているのに こんなにもスノウを求めているのに こんなにもフレアを求めているのに
「ごめんなさい ごめんなさい ユウ ごめんなさい スノウ ごめんなさい フレア ごめんなさい でも でも 分からないんだ どうしてなのか わからないんだ」
ユウは「大丈夫 大丈夫だよ」何度も何度も優しい声で囁いてくれる
優しい優しい声 温かい温かい温もり 光が 心に光が
ユウの温かく優しい愛が俺を包み込んでくれるのが分かる
あっ そうか 今 俺の愛とユウの愛が繋がっているんだ
そうだ 繋がっている ユウと スノウと フレアと 愛で繋がっているんだ
さっきまでとは違う 俺はユウの体のみを抱いていた ユウの体のみを求めていた スノウの体のみを求めていた
愛を いや 違うのか いや 愛だけど 何か違う愛 心にひびが入ったような
「すまない 貴様の中の力を見落としていた俺のミスだ」師匠が皆に謝罪を
俺の中の力? バーサク王の?神から貰った力 英雄として作られた体をバーサク王の玉の力で強化されたのだが・・・
「どういうことですか」
「今朝のレベル上げが問題だったようだ 貴様の心が 魂が急激な体の変化についていけてないようだな」
「えっ 師匠 意味が分かりません」
「まあ 貴様に説明しても無理だろが う~ん そうだな よし 貴様のレベル上げを禁じる ただし1ヶ月にレベル1だけ上げるように ここにいる間に 心を 魂を鍛えよ」
「心を 魂をですか でも どうやってですか」
フレアがクスクスと笑いながら俺にキスを
スノウが微笑み俺にキスを
ユウが俺の頬を両手の手のひらで優しく挟み 俺の目を見ながらキスを
「はぁ~ まあ そういうことだ まったく」師匠はため息をつきながら屋敷に戻っていった
「ねぇ じゃあ 4人でいいよね」
ユウはクスクスと笑いながら「馬鹿」っと
俺を押し倒しキスを
スノウが「たまにはいいかもね」っと
フレアが「これも修行ね」っと
何が違うのか 俺にはよく分からなかったが
でも ユウの愛を スノウの愛を フレアの愛を感じる 魂の繋がりを感じる
ユウの体を スノウの体を フレアの体を求めているのに
同じでも 何か違う
俺はユウが好き スノウが好き フレアが好き
心が温かい
ひびの入っていた心が ユウの スノウの フレアの愛情で癒されていくような感覚が
{もう 大丈夫 ふっふっ みんな 幸せそう ふっふっふっ}
誰 誰だか分からないけど その ありがとう
{ふっふっふっ}
心が温かく 魂が沢山の愛情で繋がっている
愛情は大きく
愛情はもっと大きく
壊れそうになっても
愛することで
何度も何度も愛することで
温かい愛で
・・・
今日 初めて魔物と戦った
オークという2足歩行の豚の顔をした魔物
修行の成果だったのか分からないが 余裕だった
2メートルくらいある恐ろしい見た目だったが 動きが遅い
ユウと比べるとわざと ゆっくり動いているのではないのかと思えるほど
オークの攻撃は俺には当たらない
オークのパンチも ひらりとかわし 俺の蹴りがオークに
オークの体当たりもジャンプしてかわし 俺のパンチがオークの背中に
アイテムボックスから取り出した石を投げつけてみると オークはふらつき
ふらつきが解消する前に 次の石がオークに命中する
ずっと 俺の攻撃のターンに
複数匹でも 石投げなら まったく問題なく倒せた
オークの経験値は1匹10 5匹倒したら 体から力が沸きあがった
更に11匹倒すと 力が 更に18匹倒すと 力が
強くなっていくのが分かる
これがレベルアップ
力が 防御力が 素早さが 体力が どんどん上がっていく
凄い 俺は強くなっていく これがレベルアップか
戦えば戦うだけ強くなれる これがレベルアップ
よし 次だ 俺は強くなる
・・・
更に26匹倒すとレベルが
分かる 俺は強くなる
きっと 最強になれる あはははっ
さすが 英雄の体だ
次だ 次 俺は強くなれる 強く 強く もっと強くだ
・・・
バーサク達の王の名はオーディン
オーディンは成長する神と言われていた
バーサク王の玉は英雄の体を急激に成長させる力をもつ
しかし 急激な成長力に魂が耐え切れずに感情は壊れていく
急激な成長に高揚し 喜びを 急激な成長に体と魂が悲鳴を上げて 怒りと憎しみの力を増幅する
常に戦いを欲するようになり
戦いに喜びを感じ 怒り 憎しみの力が増幅する
そして 英雄として一番大事な 愛情は壊れ 残るのは リビドーのみ
過去の英雄達に この玉を制御出来た者は誰もいない
「ふっふっ どう 頑張ってる」
「ユウ まあね」
俺はユウを抱き寄せてキスを
「もう 戦闘中でしょ 油断は禁物なのよ」
「ちょっと 休憩だよ ほら おいで」
「あっ もう 強引なんだから ちょっとだけだよ」
・・・
俺はユウを求めた
何度も
何度も
何度も何度も何度も
・・・
ユウ スノウ フレア 好きだよ ありがとう
ふっふっ 私も好きだよ
私も好き だから泣かないの
ふふふ 私も好き だから いつもの言葉は
じゃあ もう1回
・・・
この日より変化が
師匠が屋敷に女性を連れ込むようになった
可愛い3人の女性を
近づくと殺すって言ってたけど・・・
まあ 人の女性を寝取ることはしないよ 師匠の目が本気だったし
それに
「私もこの屋敷に寝泊りするからね いいでしょ 智王様」
師匠はため息をついていたが ユウもこの屋敷に
睡眠時間を削り
最強の魔法使いになるための修行は続く