148 みんなで楽しく
「英雄様 お話があります」
「どうしたの 乙姫」
「英雄様が竜宮城に来てから2ヶ月が経ちました 私も部下達も英雄様を信用しています 英雄様が信頼できる人でしたら この竜宮城に招いても問題ないと」
「え~と 俺の仲間なら自由に来ていいってこと」
「大丈夫ですよ そうですね この玉を この竜宮城に転移出来る玉です」
「ありがとう ここの海の幸はとても美味しいから魚好きの仲間を連れてきたいと思っていたんだ まあ 沢山作ってもらってアイテムボックスに収納させてもらってるけどね」
「ふっふっふっ いつでも お待ちしています あっ 今日の話は その 智王に真実を知ってもらおうという話です」
「んっ それじゃあ 師匠をここに呼んでもいいってことだね 今から呼んでもいいの」
「えっ すぐにこれるのですか」
「まあ 師匠なら頑張れば来れると思うよ 転移の魔力は沢山消費するだろうけどね あっ」
いきなり後ろから女性が抱きついてきた
「だ~れだ」
この感触は
「フレア 久しぶりだね 師匠は来るって」
フレアが微笑みながら
「ふっふっふっ すぐに 来いって言ってきたわよ たぶん すぐに来るんじゃないかなぁ」
俺とフレアが抱き合いキスをしていると
「私も来たわよ」っとスノウが抱きついてきた
スノウとキスをしていると その後ろで転移の光が
そして 師匠と
「ユウ ユウも来てくれたんだ」
「えへっ 来ちゃった」っと言って抱きついてきた
師匠のところで修行をしていた時に出会った3人の女性 ユウ スノウ フレア
3人と再会を楽しむように抱き合い 何度もキスを
・・・
「で ここは どこだ」
「あっ 師匠 お久しぶりです もう少し待ってくださいね」
「おい 先に なぜここに俺を呼んだのか理由を話せ 貴様の少しは 絶対に少しじゃないだろ」
「師匠はせっかちですね ここは竜宮城ですよ こちらが乙姫 俺の大切な人ですから 手を出さないようにお願いします」
「竜宮城だと 海王の国ではなかったのか ここが で 海王と話が出来るのか」
「いえ 海王とは会っていませんよ 俺が男に興味がないのは知っているでしょ」
「はぁ で 呼んだ理由は」
「あ~ え~と 師匠が知らない 人族と邪神族のことを知ってもらうためですよ どうせ 師匠は人族の意見しか聞かずに邪神が悪いって思っているんでしょ」
「はぁ 貴様 邪神が悪ではないというのか」
「いえ そんなの知りませんよ 会ったことないのに 師匠のように人族の意見だけを聞いて判断したりしませんからね」
「貴様 俺が 俺達が邪神に対抗するために生きているのを知っているだろ」
「師匠は今でも スノウが悪だと思っていますか フレアが悪だと思っていますか」
「今は関係ないだろ」
スノウが「智王 どう思っているのか はっきりといいなさい」っと
フレアも「そうですね 聞きたいわね」っと
「はぁ 確かに 2人のことを何も知らずに いや 知ろうとせずに 調べずに封印してしまったのは 俺が悪かった すまないと思っている この通りだ ゆるしてくれ」
人族の街や国を滅ぼした悪い魔女としてスノウとフレアは師匠に長い間封印されていた 俺の修行のために俺が頼みこんで封印を解いてもらったのだ
「で 師匠 同じ過ちを繰り返すのですか まあ 師匠は馬鹿ですからねぇ」
「貴様 くっ そうだな 俺は邪神についても知らないことがあるかもしれんな しかし 邪神族に苦しめられていた人々をこの目で見てきた 邪神族と戦い散っていった仲間達 貴様が知らない邪神の恐ろしさ 残虐さを俺は見てきたのは事実だ」
「で 全ての邪神族を滅ぼそうとしているんですね 師匠が海人族と戦うなら俺は師匠の敵になりますからね」
「はあ 何の話を なっ まさか」
乙姫が「そうです 私達 海人族は邪神の住む世界から来た一族ですよ 人族に苦しめられてきましたが 私達からは人族に危害は一切加えていませんけどね」
「で 師匠 戦うんですか」
「はぁ 話を聞かせてくれ そのために俺を呼んだんだろ」
「ふっふっふっ たしかに 話を聞いてくれそうですね」
乙姫はそう言うと 「こちらです」っと言って歩きだした
俺はユウをおぶり スノウとフレアと手を繋ぎ いちゃいちゃしながら 乙姫の後に続く 師匠はため息をつきながら 俺達の後を
案内された部屋に入ると部屋の中央に大きな水晶が
師匠が「記録の玉か」っと呟く
乙姫が「まずは私が話をします その後で 好きなだけ記録の水晶を見てください」っと言って話を始めた
邪神がなぜこの世界に来たのかを
邪神がこの世界に来る前の話を
箱舟計画を
そして 人族と邪神族の争いを
乙姫の話はずっと続いた
・・・
「貴様 ずっとイチャイチャしているが どう思った」っと師匠がいきなり聞いてきた
ユウがクスクスっと笑い 「聞いてたの」っと
「まあ 俺はユウの味方 そして乙姫の味方ってことかな」
「はぁ 聞いてたのか」
「もちろんですよ 10分の1以上は聞いてましたよ」
「まったく 乙姫様 この記録の玉を見てもいいんだな」
師匠が乙姫に尋ねると
「もちろんです それを見てもらうために あなたをお呼びしました 好きなだけ見てください それと この部屋の本棚にある本は私達の先祖が書き残した記録です もちろん 手書きの書なので どこまでが真実なのかは分かりません 海人族の目線で 海人族の立場から書かれているので 歴史の改ざんなどがあるかも知れませんが 私達を知る手掛かりには なると思いますよ」
「それじゃあ 俺は興味がないので先に部屋に戻りますね」
「はあ こんな重大なことなのに ユウ スノウ フレアはどうする」
ユウが「私はせっかく来たんだから 英雄君と一緒に部屋に行くよ しばらく滞在するつもりだよ」っと
スノウとフレアも クスクスと笑いながら俺の後を
俺達が部屋を出ようとすると 師匠が
「ちょっと待て 貴様の仲間がブレンダル王国を滅ぼしたんだよな」
「そうですが 何か」
「貴様はどう思っている」
「俺はメリュを愛していますよ」
「はあ 昔の恨みで滅ぼされた王国の人々のことをどう思っているんだ」
「う~ん どうなんでしょうね 可愛い女性が死んだと思うとあれですけど 俺はメリュの味方ですよ 復讐が許される期限が1年だと考える人もいれば 50年 100年 そして8千年以上だと考える人もいるでしょう 子供に罪はないと 孫には罪はないと 子孫には罪はないと考える人もいるでしょう メリュはブレンダル王国に復讐をしました 8千年前以上の恨みで はるか昔のことだと思いますが 師匠なら分かるんでしょ 邪神の門の封印が解けるのが1万年 1万年前の恨みで戦争をするつもりなんでしょうから」
「はあ そうか 貴様はメリュの味方なのか」
ユウが「じゃあ 私もメリュさんの味方」 スノウとフレアも「当然」っと
メリュは嬉しそうな顔で俺に抱きつき キスを
師匠は「分かった」と ため息をつきながら椅子に座った
ユウ スノウ フレアも加わり 竜宮城での生活が更に楽しくなった