112 4人目と5人目の仲間
どこかの街に
っと その前に 少しは稼がないと
一文なしだったよ
森に入ると すぐに大猿の魔物が見えた
「ねぇ 魔物退治出来るかな」
青髪の子がコクリと頷くと
青髪の子の周りに無数の青い光が
その青い光がレーザービームのように大猿の魔物に
……
大猿の魔物が全て倒れた
えっ 一瞬で
まじか 魔法だったのかな
青髪の子はにっこり微笑み 俺を見つめてきた
「凄いね」
俺が言うと
赤髪の子がムッとした表情になり
青髪の子に何か言い始めた
う~ん 2人はよく揉めてるけど 喧嘩するほど仲がいいってやつなのかな
2人が倒れていた場所も一緒だったから 仲間だと思うけど
大猿の魔物を回収すると
83匹だった
あの 一瞬で この数か 本当にレベル375なんだな
ってことは この赤髪の子も強いってことか
まあ とりあえず お金は出来たし 街を探すか
大猿の魔物は1匹で5千エン落とし 売れば千エンになるので もう十分お金は出来たのだが
赤髪の子が自分も倒すとジェスチャーしてきた
一応 どれくらいの強さなのか見ておいたほうがいいのかな
「そうだね 頼むよ」
っと言うと にっこりと微笑み
森の奥に走っていった
はやっ
「追いかけるよ」
青髪の子に声をかけて 俺達も森の奥に
しかし 姿が見えない
って 思っていたら すぐに森の奥から 赤髪の子が戻ってきた
「大丈夫か」
俺が言うと
コクリと頷き
そして
俺の前に魔物が次々に出てきた
倒した魔物をアイテムボックスに入れて運んできてくれたようだ
そして 魔物が落としたお金を俺に
えっ 今の一瞬でってことか
虎の魔物が5匹 大狼の魔物が39匹 そして黒い犀のような魔物が
渡してくれた お金が428万エンって
素材を売れば更にだから……
赤髪の子がじぃーと 俺を見つめていたので
「凄いね」
っと褒めると
にこりと微笑み抱きついてきた
今度は青髪の子がムッとした表情をして 私もってジェスチャーをしてきたが
「2人が凄いのは分かったから 魔物退治はまた今度で 街に行こうよ 買い物もしたいからね」
2人には 可愛い洋服を着せているけど ちゃんとサイズがあった洋服を着て欲しいからね
特に青髪の子は身長が低くサイズが合ってないし なんと言っても2人とも背中に翼が生えているからね
赤い髪の子には黒い綺麗な翼が
青い髪の子には白い綺麗な翼が
何の獣族なのかは分からないけど まあ2人とも可愛いから何の獣族でも問題ないけどね
で 街はどっちに
俺が悩んでいると
青髪の子が北を指差した
んっ こっちに進めばいいのかな
走って1時間くらい 進むと
街が見えてきた
それにしても 2人とも足が速いよ
俺の全力に余裕でついてくるなんて
はじめは ゆっくり走っていたのだが スピードを上げても 余裕でついてくるので
最後は意地になって 全力で走ったのだが 2人は余裕だった
俺が ぜいぜい 言っているのに2人は笑顔のままだった はぁ~ 悔しかったよ
街の門に着くと 兵士達が赤髪の子を見て
「魔族だ」
っと騒ぎ出した
えっ 魔族って 角が生えているんじゃ
赤髪の子を見ると角は生えていない
背中に黒い綺麗な翼が生えているが 他は人と変わらない
俺がただの獣族の亜人ですよ っと言うと
どうみても その翼は魔族だろ っと言って 剣を俺達に向けてきた
青髪の子はクスクスと笑い 赤髪の子はムッとした顔をして
兵士を蹴り飛ばした
おいおい
兵士は死んでいないようなので 手加減してくれたみたいだけど
「魔族が攻めてきた 門を閉めろ」
っと兵士達が叫び 街の中に
そして門が閉められた
ええ~と この子って魔族なのかな
赤髪の子が門の前に近寄り
そして 門を蹴ると
門が砕け散った
ええ~っ
赤髪の子が俺を見て微笑み 街の中を指差した
いやいや 中に入ったら 戦いになってしまうよ
兵士達は叫びながら街の奥に逃げてるよ
はぁ~
「一旦離れるよ」
赤髪の子はムッとしていたが 青髪の子はクスクスと笑い 2人とも走ってついてくる
「あの街は無理だから 他の街に移動するね」
俺が2人に言うと 青髪の子がにっこりと微笑んで
俺の手を掴み そして 赤髪の子に手を振った
すると 赤髪の子が慌てて俺に抱きついてきた
あっ 転移かな
次の瞬間 俺達は光に包まれ
……
光が消えると知らない街の前にいた
えっ ここは ……
赤髪の子が青髪の子を睨みながら何か言っているので
たぶん 置いて行こうとしたのだろう
冗談だと思うけど……
俺達が門に近づいても 兵士は特に驚くことはなく 坦々と手続きをしてくれた
どうやら この街では問題はないようだ
すぐにギルドに行き そして2人の奴隷登録をしてもらうことにした
ギルドのおじさんが俺に 2人は何の獣族だ って聞いてきたので
鳥の亜人ですよ っと言うと 初めてみたよ っと言ってきた
う~ん セーフなのか っと思っていたら
まあ 魔族や天使族は奴隷の首輪が効かないからな っと
へぇ~ そうなんだ だったら やはり鳥の亜人ってことなのかな
青髪の子はクスクスと笑っていたが
何がそんなに面白いのかな
名前はどうするのかと聞かれたので
赤髪の子はあかり 青髪の子はあおいに決めた
2人にも あかりとあおいでいいか っと聞くと にっこり微笑み コクリと頷いてくれた
魔族の侵攻はどうなったのか っと聞くと
急に魔族達は退却していなくなったそうだ
暴れて満足したのか それとも 2人の英雄の活躍によるものなのかは分からないそうだ
え~と 2人ってことは 後1人は っと聞くと
今回活躍したのは勇者様と聖騎士様だと 賢者様は魔族が侵攻してくる少し前から行方が分からなくなっていると
そして 南の27の国がそれぞれ5千の軍を出して 勇者様と一緒に魔族の領土を攻め 魔王を倒しに行くことが決定したと教えてくれた
北にある23の国は 今回の魔族の侵攻は単なる報復なので参加しないそうだ
詳しく聞くと グランディオ王国が2万の軍で魔族の領土に攻めたのが始まりだそうだ
そして その後に魔族が攻めてきたと
人族から先に攻めたなら 俺も悪いのは人族のほうだと思うけど・・・
しかし 南の27の国では 昔から魔族がやって来ては暴れて被害がかなり出ていたそうだ
まあ 俺には関係ないけどね
魔族侵攻の時の強制依頼について聞くと
ギルドから転移した段階で依頼は達成扱いになっているそうだ
なら 何も問題はないってことなのか
この街には3軒の宿があった 中を覗いて見ると
おおっ ここにしよう
赤紫色の長い髪の女性が受付を
鑑定するとパメラ 21歳 レベル1 赤色の綺麗な瞳の可愛い女性だ
「いらっしゃいませ お部屋はどうしますか」
「俺とパメラの部屋と この子達の部屋をお願いします」
「え~と お連れの2人が睨んでますが」
んっ あかりとあおいを見ると 2人は睨み合っていた
う~ん 同じ部屋はダメなのかな
「じゃあ 俺とパメラの部屋と あかり そして あおいの3部屋をお願いします」
「ふっふっ 今度は私を睨んでますよ」
っとパメラが笑いながら言ってきた
「まあ とりあえず 3部屋を頼むよ それと この街で一番美味しい店を教えてよ」
「それなら 肉料理の有名な店がありますよ」
「じゃあ そこで パメラの都合のいい時間に合わせるけど」
「ふっふっ 残念ね 今日は夜まで仕事ですよ」
え~ それは本当に残念だよ
食事から戻り 受付のパメラのところに
「パメラの分はテイクアウトしたから 仕事が終わったら食べに来てね」
「ふっふっ じゃあ 食事だけ ご馳走になろかな」
おおっ 魅力値効果だね
パメラが俺の部屋に来て 食事をすることに
俺達3人は既に食事をしていたが あかりはまた普通に食べ始めた
俺は軽く付き合いで食べる程度で あおいはケーキを
食事が終わり しばらく話をして
あかりとあおいに部屋に戻るようにお願いしたのだが……戻ってくれない
パメラがクスクスと笑い じゃあ また明日ね っと言って 部屋を出て行ってしまったよ
ああ~ そんなぁ~
どうしてくれるんだよ まったく
これは2人に責任をとってもらわないと
俺はあかりとあおいを抱きしめ
……