プロローグ
異世界転移×溺愛の組み合わせでいく予定・・・作者の他作品の投稿を期待されてる方には申し訳ないですが、これが一段落してから頑張って更新したいと思います(^_^;)
あと、婚約破棄ものも頑張って今考えてるのでこうご期待(^-^)
異世界転移ーーーオタクなら一度は憧れるであろうそれは空想の産物だと思っていた。
現実世界に絶望した人間、あるいはこの世界に期待できなくなった人間の心からの願い。
まあ、俺はどちからと言えば異世界転移よりも異世界転生の方が好きだから憧れたのも当然のように異世界転生なわけだが・・・だって、異世界転移だと今のステータスのまま異世界に行かなきゃならないわけで、余程リアルの自分を肯定できる人間じゃないと精神的に辛いだろうことは間違いないからだ。
リアルはクソゲーだ。そこは間違いない。でも、俺のステータスが低いのもリアルがクソゲーたる所以の一つだと俺は思うわけで・・・だから、もしやり直せるならステータスの振り分けから調整できる異世界転生の方がいいという考えが自然とでてきた。
はっきり言おう。俺は俺が大嫌いだ。生まれてから16年・・・俺、長塚純の人生は無意味だと、はっきりと思う。
もちろん、生んでくれた親には感謝はしてるし、本当なら俺は俺を否定なんてしたくないけど・・・そう思わないと生きていられなかった。
こんな年で人生を語るのはおこがましいかもしれないけど、この16年で俺が得たものは我慢と後悔・・・あとは、自分の存在価値の無さだけだ。
小学校、中学校と俺はわりと陰湿ないじめを受けて、ようやく周りが知らない人だらけの高校に入れても、それまでの経験からあまり人を信じられずに結果として周囲とある程度距離を置いてしまう自分・・・ここまで語れば原因が自分にあることは明白だろう。
俺の何がいけないのかはわからないけど、強いてあげるのなら全部がダメ・・・なら、生まれ変わりたいと願うのは当然だろう。
そんな祈りが神に届いたのかはわからないが・・・それは突然訪れた。
いつものように退屈な授業を終えて、さあ帰ろうと思って立ち上がった瞬間だった。
「な・・・なんだこれ!?」
クラスメイトの一人が足元を見てそんな声をあげる。
それにつられて皆が足元を見ると・・・そこにはさながらアニメやラノベなんかの魔方陣のようなものが突如として現れて光を発していた。
勿論、教室の落書きなんかではなく、元からあるデザインでもないそれを皆は反射的にヤバイものだと思ったのだろ。雪だるま式に教室から逃げようとするクラスメイトを・・・しかし俺は少し驚きながらもゆっくりとその場に立って眺めていた。
これが何なのかわからないが・・・ここで俺の人生がゲームオーバーなら仕方ないぐらいの軽い気持ち。短慮からの生存本能の欠如と言えば格好いいが、ただ何か起こってしまったなら仕方ないというレベルの気持ちと・・・少しの期待を込めていたのは間違いないだろう。
このリアルというクソゲーが終わるという期待を・・・