強靭にして無敵にして最強のヒーロー、HIROSHI!
ここは、学校。メルヘン中学校という所だ。
この学校には、様々な種族が平等に通っていると言われている学校なのだ。
毎年入ってくる生徒の数がかなり多いので、クラスは34クラスと、とてつもない程のクラス分けがされる。この世界の人口は減っているはずだが、入学する生徒の数はそれと反比例して増えているため、それでも足りないと言われているらしい。
ヒロシ「今日もいい天気だ。」
ヒロシは自分の教室に入る。すると、いつものように声をかけられるのだ。
「「ヒロシ君、おはよう!」」
ヒロシ「みんな、おはよう!今日も元気そうだね。」
クラスメイトだ。クラスのみんなはヒロシに毎日挨拶を欠かさずにするのだ。
席に着くと、丁度チャイムがなった。教室に担任の先生が入ってくる。
「えーっと。なんだ、あれだ。……もういいや。朝会終わりぃ。お疲れぃ。」
ようやく異世界の学校のルールにも、接し方にも慣れた。
最初にこの学校に来たときはみんな不思議そうに見ていたが、ヒロシがヒーローHIROSHIだということがわかると、一気に距離感が縮まったような感じがしたのだ。
昼休みの時間がやってきたとき、僕は廊下に歩きながら考え事をしていた。
その時、何か微かだったけど、物音がしたような気がした。
ヒロシはその方角の方へと向かう。
「おいおい、何でだよー。何で今日はお金を貸してくれないの??」
「だから、お金がないんです。勘弁して下さい......。」
「いやいや、お金入ってたよね?俺見たよぉー。はっきりと。」
「こ、これは、泥で汚れたワイシャツが使えなくなったから、新しいワイシャツを買うために渡されたお金なんだよぉ。」
「んなのいいじゃん。泥まみれの制服でそのままくればいいじゃん。」
「そうだよそうだよー。そんな贅沢して買うもんじゃないぜぇー?制服ってのは。」
カツアゲか。二人で一人にかかって金を巻き上げようとしているな。悪質すぎる。
さて、どうする?ヒロシ。別に助けなくてもデメリットはないが。
まあ、助けてもいいか。後で自殺されて見殺しにしたと責められても面倒だからな。
ヒロシ「お前たち、何をしてるんだ。あまりいい雰囲気じゃなさそうだぞ。」
「ん?こいつは、確かヒロシか。一年坊主の。」
「ヒーローだか何だかで祭りあげられているが、今のこいつは、スーツを着てないただの丸腰のガキだ。始末するなら今のうちってとこだな。」
「よし。なんか変なことほざこうとしてるから、ボコボコにしてやるか。」
二人はゆらゆらと体を揺らしながらこちらに近づき、右でパンチを繰り出した。
だが、その時は既にヒロシは背後にいた。
ヒロシ「怪人ガルモス達より数100倍遅くてあくびが出そうだよ。
ヒロシは二人の首に手刀で攻撃し、気絶させた。
ヒロシ「君、大丈夫かい?危なかったね。」
「うん。ありがとう。ヒロシさん。」
ヒロシは、また何かを守れたのだ。