帰還した2人
3人の女の絵が描かれた扉の前に陣取って立ち止まった鎧を横目にしながらノートン達は策を練っていた。
「上位種の様々な種類からキングではなく、クイーンが居ることは間違いないでしょう。
この規模のダンジョンならば、クイーンのランクはB−からA+だと思います」
ホールメンギルド長は『群勢の巣穴』を調査して、更に実際に入った事で得た情報を元にして分析した結果を話した。
「昆虫型のクイーンなら・・・動きは鈍いだろうな。
キルトラの高威力の魔法も当てやすいだろうさ。
しかし、そのクイーンが産んだ魔物が大量に居るはずだ
キルトラに魔法を使わせればすぐに方が付くだろうが本末転倒だぞ」
ノートンは主戦力を高威力の魔法が使えるキルトラに任せるようだ。
しかし、ダンジョンボスとは別に大量に居るだろうと思われる魔物への対策が思いつかないのだろう。
「そこのデカブツに突っ込ませればいいんじゃない?
この部屋の魔物も全部倒したのってあいつだしさ」
キルトラが退屈で面倒そうに言った。
『・・・"ホロウ"なら言われなくても戦いそうだけどね。
【ロイヤルガード】と【ヒール】を覚えているから立ち回り次第ではダメージを気にせずに戦えると思うの』
クッキーが作戦会議に口を出した。
鎧が覚えたアビリティの内、2つを開示した。
「おい、あんた。
ジョブ無しだろう?
なんでアビリティ持ってんだよ」
ノートンが今までの疑問をクッキーに問い質そうとしていた。
『それは・・・』
「・・・!
しっ!
何か来ます!」
クッキーの言葉を遮るようにしてホールメンギルド長が警告を発した!
ダンジョンボスとは反対の通路の扉。
土くれの鎧が飛び出した扉から光の粒子が飛び出して来たのだ!
その光の奔流は立ち止まる鎧へと吸い込まれて行った。
その様子を呆けたように見るノートン。
ほぅ、感嘆した様子で観るキルトラ。
扉の先を注視するホールメンギルド長。
その先からは2人の人影が見えた。
「着いたか」
「おぅ!」
「ジェス!
グランドン!
無事だったのか!」
その2人は『ジェスパイス』の前衛職。
通路で囮として残っていた者達だ。
2人に抱き着きながら2人の無事を喜ぶノートン。
やはり、仲間が無事に生きていた事が嬉しいのだろう。
その後、照れ臭そうに離れたノートンだった。
ー【ヘッドホーン】を入手した
ー【トラップ】を入手した
光の奔流が収まったと、同時に鎧は動き出した。
『ジェスパイス』やホールメンギルド長を無視して。
「待ってください!
ホロウ!」
そして、鎧は近くの扉に手を掛けた。
《予告》
クイーンズ




