分身の操作
ークエスト《囮の救出作戦!》
それは、鎧がノートン達と再会し、ホールメンギルド長が鎧のステータスを確認した後に現れた。
『これは・・・『ジェスパイス』の二人が通路に残って邪悪な存在がここに流れ込むのを防いでいるみたい』
「ッチ。
そうだよ」
ノートンは嫌そうに認めた。
しかし、強く目を瞑り言い直した。
「・・・ジェスとグランドンは通路に残ったさ。
別に、あんたが暴走したからって訳じゃないぞ。
不死徒の能力は敵も味方も関係ねぇからな。
蘇った魔物が『銀翼』のお陰で外に漏れてもいねぇようだしな。
ただ、タイミングが悪かった。
誰かが残らねぇと下手したら通路で全滅だった。
それだけだ」
鎧に当たるのは違うと思ったのだろう。
頭を冷やし、言い直したノートンは悔しげに顔を歪ませた。
男はキーボードを叩き、クッキーに情報を聞いた。
『え?
分身?
うん、アビリティでできた分身だからアビリティで邪悪な存在を倒したのと同じ結果を得られるよ。
はい?
分身の操作?
えっと、ごめんね?
分かんない』
「おい。
それよりも、だ。
これからどうする?
俺達、4人が死兵になってダンジョンボスの情報を集めるか?」
ノートンはそれぞれの顔を見ながら今後の作戦を練ろうとしていた。
しかし、男はノートンの話を無視しアビリティを発動させた。
鎧の二ヶ所の土が盛り上がり始めた。
「!?」
ノートン達は新たな魔物が部屋に現れたと思ったのだろう。
それぞれが武器を構えた。
土は鎧と同じまで盛り上がった。
そして、鎧と瓜二つの姿となった。
そう、鎧が使用したのは【ナインスシンボル】の地母神クラミヤの能力。
現在の最大APの半分を使用して発動する植物や土を材料にして分身を作り出す能力だ。
どうやら、男はクエスト《囮の救出作戦!》を受けるつもりらしい。
そして土くれの鎧は3人の女の顔が描かれた扉とは別の通路に向かう扉へと走り去っていった。
「この、バカッ!!
てめぇ、また余計なマネをしやがって!
さっきのはてめぇのアビリティだろ!
この部屋からアビリティを放つと魔物が入れるようになっちまうんだよ!」
しかし、男にはノートンの言葉は馬に念仏だ。
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男はパソコンの画面を虚ろな目で眺めながら考えた。
もし、通路にいる敵がダンジョンボスの戦闘時に乱入して来れば厳しい状態になるだろう。
他のゲームでも、残った敵を呼び出すボスが居た。
もし、今回のダンジョンもそのような事が起これば・・・
ならばと男は考えた。
敵の数を減らす。
そのついでに今回のクエストも達成させる。
幸いにも、分身の操作も男ができるようだ。
ならばと、補助のキーボードを二つ用意し、パソコンに繋げ分身の操作を始めた。
片手でキーボードを同時に操作をする。
男がゲームで身につけた技術の一つだ。
《予告》
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