知られた事実
鎧の目の前にある扉には3人の目を瞑った女の顔が描かれていた。
男はその絵を『枯れた大木』のダンジョンボス前の門に描かれていた物を写し描いた紙に描いた。
クッキーは男の頼まれた通りにこのダンジョンで覚えたアビリティを説明していた。
『今回、新しく覚えたアビリティを説明すれば良いんだね!
【バッドスメル】
【ギロチン】
【アシッドボム】
【ロイヤルガード】
この4つだね!
【バッドスメル】は強烈な悪臭を周囲に放つアビリティだよ!
凄く臭いから魔物も逃げ出しちゃうくらいなの!
消費APは1だよ!
【ギロチン】は高確率で即死させる斬撃を放つよ!
でも発動しても動きが遅くて消費APが30と高いのが問題だね!
【アシッドボム】は強酸を打ち出すよ!
飛距離はATKとDEXが関連しているよ!
消費APは8だよ!
【ロイヤルガード】はアビリティ以外のダメージを無効化して、周囲に居る仲間へのダメージも無効化するの!
消費APは50と高いよ!
だけど一度でも使用すると解除するか、倒れるまで効果が続くよ!
・・・できれば倒れる前に解除して逃げて欲しいな』
最後に悲しげに言うクッキー。
しかし、その様子は鎧が自分の新しく覚えたというアビリティを独り言として言ってるだけに見える。
そう、特殊な部屋に辿り着いたノートン、キルトラ、ホールメンギルド長は一体の人よりも大きい五角形の魔物を【スマッシュ】で打ち倒した所だった。
そして近付いていくとクッキーのアビリティの説明を聞いたのだ。
「おい、あんた!
ここの魔物を全て倒したのか?
ジョブ無しでか?」
ノートンは信じられないという顔で鎧に迫った。
『そうだよ!
"ホロウ"がぜ〜んぶ倒したの!
どう、凄いでしょ?
それにレベルが67に上がったしね!』
「マジかよ・・・」
ノートンはクッキーの言葉を聞いて呆然とした。
「ねぇ、ギルド長。
ジョブ無しでレベルが上がるんだっけ?
なんかいくつかアビリティも持ってるみたいだしさ」
キルトラは近くで鎧の活躍と活気の言葉に驚き過ぎて無表情になっていたギルド長に問いかけた。
「・・・ホロウ。
申し訳ありませんが一度、君のステータスを見させて欲しいのですがよろしいでしょうか?」
キルトラの声ではっとしたのだろう。
ホールメンギルド長は申し訳なさそうに鎧のステータスの開示を求めた。
『どうする"ホロウ"?』
ーーーY/Nーーー
すると男のパソコン画面に開示するかしないかの選択肢が現れた。
カチカチ。
男はキーボードを操作した。
『うん、分かった。
ホールメンギルド長さん!
"ホロウ"のステータスを見ても良いよ!
ふふん、"ホロウ"は凄いからね!
驚き過ぎても知らないよ?』
クッキーは男の許可を得てホールメンギルド長の提案に快諾した。
「それでは、失礼いたします」
『主神アランよ、彼の者の情報を開示されたし!【アナライズ】』
ホールメンギルド長は何かを言いアビリティを使用した。
ホールメンギルド長は鎧を見つめているはずなのだが、焦点が合っていない。
ホールメンギルド長は今、鎧のステータスを見ているのだろう。
みるみる内にその表情は変わっていった。
目を見開き驚愕し、そしてすぐにその表情を引っ込めませた。
「ありがとうございます。
確かに、貴女は特殊な存在のようである事が分かりました。
今回の事が落ち着いた際はギルドで一度、話し合いたいのですがよろしいでしょうか?」
『うん!
ギルドからのクエストも達成している物もあるからその時に行きます!』
クッキーがホールメンギルド長の誘いを受けると答えた。
《予告》
リトル




