狩りの時間
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【小鬼】0,1%
ドロップアイテム
《小鬼の肉》
《小鬼の角》
《小鬼の魔石》
《木の棍棒》
【歩き茸】0,5%
ドロップアイテム
《大きな傘》
《歩き茸の魔石》
【痺れ茸】0,1%
ドロップアイテム
《大きな傘》
《麻痺の胞子》
《痺れ茸の魔石》
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男がパソコンを操作して幼げな女の子の声に従って【ブック】を使用した。
すると何かの名称、その横に謎のパーセント、その下にはドロップアイテムと幾つかの何かが表記されていた。
『それじゃ"ホロウ"、【ブック】の見方を説明するね!
一番上は敵の名前だよ。
これで敵の名前が分かるね!
名前の横には敵の情報の割合だよ。
その敵を倒した回数だけ上がっていくからどんどん倒そうね!
下は敵が落とすアイテムだよ!
全部、【ポケット】入っているから安心してね。
それでね、ここだけの話なんだけど。
なんと、敵の情報を一定まで集めたらその敵の持っているアビリティが貰えるの!
だから、敵を見かけたらどんどん倒して強くなろうね!』
『あれ?
まだ状態異常・パラライズが解けてないね?
じゃあ、これは私からの大サービス!』
ー【アンチパラライズ】を入手した。
するとパソコン画面の鎧がガタガタと揺れていたのが止まった。
『ふふん、それは状態異常・パラライズにかからなくなるアビリティなの!
他にも状態異常はあるから、探してみてね!』
鎧を思い通りに動かせられるようになった男は鎧を操作して森を彷徨わせ始めた。
「・・・狩る」
どうやら、敵を倒して、【ブック】の効果である、敵の情報を集めてアビリティを貰いたいらしい。
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俺は茂みを掻き分けながら目的の物を探す。
ここは、森の浅い所だからか木の生えてない広場が幾つかあるんだ。
ここは最近、俺が見つけた広場で多くの薬草が生えてんだ。
「お、あった!」
俺は茂みに隠れていたラポン草なるべく傷付かないように丁寧に、そして素早く採った。
よし、これで目的の本数が集まった。
あとは町に帰るだけ・・・
ガサガサ。
なんだ!?
俺はすぐに茂みに隠れて草の動く音が聞こえた方に振り返ると、赤いきのこ、歩き茸が3体も広場に歩いて来た。
もしかして、さっきの俺の声につられてこの広場に来ちまったか!?
マッシュは俺と同じくらいのデカいきのこの化け物だ。
大人なら、蹴っ飛ばして倒せるけど俺には無理だ。
しかも、マッシュは数体固まっているから、まだ他にも森にいそうだ。
マッシュはまだ俺を見つけていないらしい。
あっちにフラフラこっちにフラフラと動いてる。
あいつら、目が無いくせに見つけると体当たりしてくるからな。
逃げるにしても、あいつら、結構足が速いから追いつかれそうだ。
ここは木に登ってやり過ごすしかないか。
歩き茸は足はあるが手がないからやり過ごすには木に登るのが一番だ。
でも、今隠れている茂みから近くの木までは距離があるな。
走ればすぐに着きそうだけど。
そしたら歩き茸に気付かれて追いかけられそうだ。
このまま、茂みに隠れているか?
バキ、バキバキ。
そう考えていると遠くから木が折れる音が聞こえ始めた。
そして、段々と音が大きくなってる。
くそっ!
他にも来やがったのか!?
しかも、木を倒すだなんて大型の化け物に違いねぇぞ。
どうする、どうする、どうする?
あわてるな、落ち着け、俺。
まだ見つかってない。
そうだ、まだ見つかってないんだ。
今、隠れている茂みでやり過ごすしかねぇな。
バキバキ!
そこにいたのは、大人よりもデカイ黒い鎧。
なんだよ、あれ。
俺はそのデカイ鎧を見た瞬間、腰を抜かした。
デカイ事もそうだが、その鎧の模様だ。
見るだけで歯の根が合わない。
息が吸えない。
汗がどわっと出始める。
こわい、こわい、こわい!
デカい鎧に気付いた歩き茸どもは鎧目掛けて走り出す。
デカい鎧はその歩き茸を足で踏み潰した。
潰れた歩き茸は弾けて光の粒子になってデカい鎧に吸い込まれていく。
後から来た歩き茸の体当たりを避けて大振りな拳を叩き付けた。
『やったー!
"ホロウ"のレベルが上がったよ!』
そうして、全部の歩き茸を倒し切ったデカい鎧から俺に近いガキの声が聞こえた。
は?
へ?
なんで?
そうしている間にデカい鎧は森の奥の方に去って行った。
木が折れる音が小さくなっていくのを聞きながら俺は大きく息を吐いた。
「なんなんだよ、ったく」
この事はギルドに連絡しなくちゃな。
あ、ラポン草がぐちゃぐちゃになってら。
強く握ってたからな。
・・・ギルド長に報告しなくちゃな。
《予告》
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