教典の悪魔
ナルの後を追いながら鎧は石の階段を登って行く。
クッキーが孤児院の上で敵の気配を感じたと言っていたが【マップ】には敵の反応は出ていなかった。
しかし、鎧は迷いなくナルの案内で上に向かっている。
クッキーの敵を探索する能力は森やダンジョン内で体感している男はクッキーの性能を信頼しているのだ。
男は【マップ】には反応しない敵が居てもおかしく無いと考えている。
擬態能力などの敵が居るのかもしれない。
そして、上へ上へと上がっているのだ。
現在は三階を過ぎたところだ。
男は階段を登りながら【センス】を使用していた。
男なりに警戒しているのだろう。
「ここがさいご」
ナルの案内で最上階に着いたようだ。
『"ホロウ"近くに何かいるみたい。
気を付けて。
ナルちゃん、少し階段で待ってて。
邪悪な存在がいるから危険なの。』
「うん」
クッキーは鎧に警戒を促し、ナルに安全のため、階段で待機を指示した。
ナルは階段を少し降り、顔が少し覗くようにして待った。
ふと、鎧が先の廊下を見ると中央に一冊の本が落ちていた。
しかし、本からは黒いモヤのような物が微かに纏っていた。
『あそこに落ちてるのって・・・教典かな?
でも"ホロウ"なんか変だね』
ーミッション《悪魔教典を倒せ!》
その本を鎧が発見した直後に発令されたミッション。
鎧が近付こうと一歩踏み出す前に本は表紙が勝手に開き始めた。
男は直感でその本が敵であると判断した。
そして今にもこちらに危害を加えようとしていると判断した男の行動は速かった。
【ダッシュ】を使用して目にも止まらぬ速さで本に向かい開きかけたままの本を思いっきり踏みつけた。
本当は踏みつけと共に【スマッシュ】を使用したかったが床が抜けてしまいそうなので【ファング】で逃げないように踏みつけた。
男が思ったよりも耐久値が低かったようで踏みつけると本は弾けて光の粒子となって鎧に吸い込まれてあった。
どうやら、本当に敵だったようだ。
何かをされる前に倒せて良かった。
『はぁ、イビリオンだったなんて驚いた。
イビリオンは物に死霊が取り憑いて発生する邪悪な存在の呼び方だよ。
取り憑いた物によって能力が変わっていくから対処が大変なんだよ!
あ、でも・・・
教典も壊しちゃったね。
教典の破片をいくつか【ポケット】に入っているみたいだからシスタークライヤスに見せて納得してもらおっか』
ー【ナインスシンボル】を入手したー
ーミッション《悪魔教典を倒せ!》クリア
ークリア報酬・【バニッシュ】
《予告》
イビリオン




