プロローグ
チュンチュン…
「ん、もう朝か」
小鳥のさえずりと朝日で目が覚めた。
いまは何時だ?と思い時計を見る。そこには無惨にもきっちりと短針が8と長針が2を指していた…。
「…ってやべぇ!」
急いで着替えて食べて家を出た。え?朝食?そんなもんカロリーメイトで充分すぎる。不幸にも家には妹しかいない。妹は小学生のため夏休みなのだ。うらやましぃ…。とりあえずすぐさま学校に向かう。
「なんとか間に合った…」
だがまだ油断はできない。靴を上履きに履き替えて教室の扉を「キーンコーンカーンコーン」…え?
ガラッ
俺が放心状態になっていると目の前の扉が開いた。そこには…
「おい川見、さっさと席につけ(訳:さっさと席に着かないと○すぞ♪)」
先生(悪魔)がいた。
「え、あ、はい」
どうやらセーフらしい。よかった…アウトだったら生活指導の先生に殺られるところだった。あれはやばい。だって生徒指導室で放課後7時までずっと説教されるからな。しかも俺の場合帰宅部だからかなりやられる…思い出しただけで寒気がしてきた…。
「今日から夏休みだ。いいかお前ら」
俺にはもうそれ以上きけなくなった。だるい。それにしてももう夏休みか。速いなぁ。小学生の頃は夏休みまですごく長い時間に感じていたのに。それにあまりなにかしたいこともないしな。むしろずっと家でのんびりしていたい。
「なあなあ翔?」
うーん、夏休みはなにをしようか。
「お~い翔」
そうだ。ゲームでもしてようかな。
「聞こえてる?」
そういえばまだやっていないゲームがあったっけ。
「おい!聞こえ「うっせぇ」へぶっ!」
今殴ったのは、渡辺 信いわゆる腐れ縁という奴だ。
「そこ、静かにしろ」
「すいません。あまりにもこいつがうるさくて。」
「ちょ」
いや、どう考えてもお前だろうが。
「というわけで、ま、とりあえず人に迷惑をかけないようにすごせよ。それじゃHRは終わりだ。あと渡辺、ちょっとこっちにこい」
「あ、ちょっ、まって先せ「ピシャッ」」
ふぅ、何とかあの厄災の塊は排除出来たか…
あ、自己紹介忘れてたな。俺は川見 翔、中2だ。厨二病ではない…と思う。というか思いたい。
放課後になったので、話しかけてみた。時間が飛んだ?気のせいだよ。
「んで、なんだよ信」
「なんだよ…?じゃねーよ!何であのとき反応しないんだよ!」
「だってめんどくさかったから」
「ふざけんなよ!」
む、いい加減怒ったようだな。
「ごめんごめん、悪かったって。んで、なに?」
「よくぞ聞いてくれた…」
「あ、そういうのいいから」
「む、まぁいい。じつはFG社がVRMMOの開発に成功したのだよ!」
「ふーん、で?」
「え、あ、その、だからいっしょにやらない?という訳でして…」
うーん…俺的には別にやってもいいかな…RPG付いてるしどうせゲームだろう。ちょうどやりたいゲームも無いしな。
「いいぞ「まじか!よっしゃあ!…あれ?でもお前MMOのMの字も知らなかったような…」うん、しらないぞ」
………。
え、なにこの空気。
「そうかそうか…今日、うちに来い。みっちりおしえてやる」
「お、おう」
「んじゃ、またあとで。ぜってぇこいよ」
「わかった…」
つまり、あいつの家にいけばいいんだろ。とりあえず家にかえるか…。それにしてもあいつ…すげぇ気迫だったな…。ゴゴゴゴゴって擬音がついてたぞ。とか考えていたら家に着いたか。
「ただいま」
「翔くーん。ご飯は…?」
「あ…」
「はぁ…いますぐ作って」
「はーい」
こいつは妹の香だ。結構しっかりしているが、抜けている所がある。
「あ、そうそう、今日俺信の家いくから」
「ふーん、行ってらっしゃい」
「はいはい」
よし、飯も出来たし行くか。
「んじゃ、行ってくる」
そういえばこの前あいつの家にいったときMMOとかいうのやってたな。えーっと、確かあいつの家は…ここだな。
ピーンポーン
「はーい」
ガチャ
「よくきたな。ほら、二階に上がれ」
「おう」
うーん…なんつーか…きたねぇ部屋だな。
「おい。いくらきたねぇとしても声を出す必要はないだろ」
「あれ?声に出てたか?まあいいじゃねぇか」
「…まぁいいか。んじゃ説明するぞ」
「よろしく」
「んじゃまずは…」
「…というわけだ」
えー、つまり要約すると、MMOはインターネットでできるゲームのことで、VRMMOはMMOが架空の空間でできるということらしい。うーん、というより
「へぇー。科学力すげぇな」
「だろ!最初見たときは思わず頬つねっちゃったんだよな~」
「それで、なんでお前が持ってんだ?」
「それはな、俺のいとこの親父がそのFG社の社長でさぁ、あげるっていわれて」
「でも俺の家今金あんましないぜ」
「大丈夫、お前と妹さんの分ももらったから!(ドヤッ」
「どや顔すんなし。まぁ、ありがとう…ん?香の分も?」
「ああ、この前ヤ○ダ電気の前でテレビが売ってて、そのテレビでそのVRMMOの報道やってたんだよ。そしたらお前の妹が来て、食い入るように見てたんだ。んで料金が出た途端トボトボ帰っていったって訳」
はぁ、あいつめ…ったくはずかしい。
「あいつ…まあいい。んで、くれんの?」
「単刀直入だなおい!…ああ、もともとあげるつもりだし全然いいよ」
「おお、ありがたい。…そういえばそのゲームの名前は?」
「Magnificent Onlineだ
」
「壮大な?何でだ?」
「何か色々凄いらしいぜ。ま、詳しくはしらないけどな」
「ほう。でだ、発売日は?」
「明日」
「…は?何でもっと速く言わないの?お前本当にアホだな」
「えー、まぁいいじゃん。教えたんだし。それに明日お前の妹誕生日じゃん。プレゼントにしとけって」
「そういやそうだったな。んじゃ、±0…か?」
「ああ、そのとおりだ」
「じゃあ明日、まぁ楽しみにはしとくぜ」
「おう!…あ、明日は俺は一人でやるから、明後日な。じゃーな」
「え、ちょっとまて」
ガチャン
「あいつ…はぁ、何か今日一日ですごく疲れたな。帰ったらすぐ寝るか」
あれ?でも攻略サイトとか見た方がいいのか?て、もう家か。
「ただいまー」
「おかえり…」
「ん?どしたの?おめぇ元気ないな」
「ちょっとね…あ、今日はご飯いらないから…」
「ちょっとまて、飯は食え。お前の部屋の前に置いておくから」
「はーい…」
そんなに『Magnificent Online』 がやりたいのかよ。だけど、飯は食えよ。はぁ~。
そのあと、俺はすぐ寝た。明日はどうなるか、少しワクワクしつつ…。




