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4-2 奪還作戦

 手始めに楓恋とロッテは囚われたエマとマデリンを救出する任務に出た。増えたジョブをママの手で統合され、勇者のジョブを付与されていた。

 楓恋はエマとあまり面識が無いのでエマの救出にはロッテが向かった。

 ロッテは王宮の制服である紺色のメイド服を着ている。

 成長して魔人になったロッテの背中には白くて大きな翼があった。

 しかし、高所恐怖症なので、落ちてもなんとかなりそうな低空を滑空してサンレーム公爵領を目指した。

 ジェイコブの城であるサンレーム城に着いたロッテは、何食わぬ顔で城門に近づいていった。


「おいおまえ、城に何用だ? 名乗れ」

「ジュリアン殿下付きのメイドでシャーロッテ・プーチと申します」

 ステータス画面を開いて見せる。公開範囲を絞ってレベルやスキルなどは見せない。

「ジュリアン殿下付きメイドのプーチ殿、これは失礼した。お目通りの約束はされているか? ジェイコブ殿下は生憎お留守なのだ」

「ご用があるのはジェイコブ殿下ではありません。王妃様にお会いしたく……」

 衛兵は怪訝な顔をする。

「王妃様はここにはいらっしゃらないぞ。何かの間違いではないのか?」

「いいえ、いらっしゃるはずです。約束はありませんが、急用なのでお取次ぎをお願いします」


 衛兵がもう一人の衛兵に目配せすると、二人揃って槍を突き付けてきた。

「プーチ殿、王妃様はここにはいらっしゃらない。お引き取り願おう」

 ロッテは少しためらったものの、

「大人しく道を開けてください。邪魔をするなら押し通ります」

 両手にハンズオブ武蔵を構える。オーラでできた伸縮自在の光剣で、リーチの短いロッテでもさまざまな武器と渡り合うことが可能なのである。

「妙な技を使うメイドだな。おまえのような小娘、むざむざ通すと思うのか?」


 衛兵達が突きを繰り出してくる。

 光剣は刀ぐらいの長さになり、踊るような動きで二本の槍を自在にいなす。

 いなしたと思ったら次の瞬間、二本の槍は細切れになって四散した。

「さあ、丸腰で向かってきますか? 王妃様のもとへ案内してください」

「なんて強さだ。ただのメイドとは思えん……」

 しかし、衛兵達は殴りかかってくる。

「死んでも通す訳にはいかん! 俺達が失敗したら家族まで!」

 目の前の小娘よりも超パワハラの雇い主が怖くて仕方が無いのだ。

「確かに、私を通したらあなた達が大変な目に遭いそうですね」

 事情が分からないでもないロッテは光剣を解除して飛び上がった。

「飛翔スキル持ちか! おのれ!」

 ロッテは唇に指を当てる。

「私に会ったことは内緒ですよ」

 雇われでしかない衛兵と家族達を地獄に落とすのはあまりに忍びない。それならばいっそのこと責任の所在が有耶無耶になるようにすればいい。


「荒っぽくいきますね!」

 使えるようになって日も浅い黒魔法だが、陽平譲りの簡易詠唱で唱える。

「中ぐらいの地震!」

 レベル6000超えが放つ魔法は初級魔法でも凄まじいものだが、あえて巨大地震までは起こさず、震度で言えば五弱程度だった。丈夫な城はびくともしないが、蜂の巣をつついたように人が飛び出してきた。

 ゾロゾロと出てくる人の波に遅れて、メイド二人に付き添われたエマが見えた。

 ロッテは獲物に襲い掛かる猛禽のように急降下して、エマの前に下りた。

「王妃様、お久しぶりです!」

「ロッテ! 元気にしてた? これはいったいどういう……」

「お話しは後ほど」

 ロッテは、立ち塞がるメイド達に素早く当身を入れてエマの手を取り、転移魔法を使った。

 転移の行き先は魔王城だった。

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