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聖王国の神子  作者: NoeL
3/3

神事と珍事

王城内神殿にて。


カエラレウスは自らの家族ほぼ全員に哀れみの目を向けられていた。


(さて、これはこれでやはり面倒な事になるな…)


◇◆◇


「ではカエラレウス。天の儀を行いに王城内の神殿に向かいます。」


「はい、母上。」


未だ日も出ていない中、カエラレウスは天の儀を行う為、宮殿へと向かっていた。


さて、どうしたものか。


僕はすでに加護を与えられている。


他の加護が与えられる事はない。


未だかつて加護を二つ以上得た人間はいないからだ。


それも当然の事。


加護とは人間自身の可能性の開花であって、効果は千差万別なのだから。


その上、実はどの神様の加護を授かったのかはアバウトにしか分からない。


どの神様の影響を受けた、つまり加護を授かったのかは分からず、何に属する神様の加護を授かったのかしか分からないのだ。


分類は主に三つ。


武の神の加護、魔の神の加護、智の神の加護だ。


武の神の加護は、身体能力を向上させたり、武具を扱う力を与えたりする。


魔の神の加護は、体内魔力を向上させたり、魔法を扱う力を与えたりする。


智の神の加護は、演算能力を向上させたり、記憶を扱う力を与えたりする。


そして、その他にごく稀に創造神の加護や邪神の加護、他世界の神の加護などの特殊な例もある。


しかし創造神の加護などは授かる事はまずなく、人間が滅亡に瀕した時に、勇者となる人間に与えられるものだと言われている。


邪神の加護は邪神などと言われているが、邪神の存在そのものは悪い存在ではなく、実はこの世界で発生する瘴気を制御する神様で、その加護は人に瘴気を浄化させる力を与えてくれる。


これもまた授かる事はなく、瘴気の制御が間に合わなくなった時、浄化を手伝わせる為に与えられるものだと言われている。


ただ、これを与えられる存在は実は罪を背負った存在だけだそうだ。

つまり、これは罪を贖わせる為の罰だと言われている。

だから、邪神の加護を与えられた人間は一般的の人々の差別対象になっている。


最後に他世界の神の加護だが。これを与えられる者は落とし子だけだ。


落とし子というのはこの世界とは違う世界から誤ってこっちの世界に渡ってきた不安定な存在で、その存在を安定させる為に他世界の神から加護が与えられているらしい。

それもその加護は武・魔・智に全てに対して強力な力を与えると言われている。


その為、落とし子は発見され次第国に安全に保護される事になっている。


「…カエル!」


「…あっ、すみません、なんですか?」


「なんですか、じゃないわ。着いたわよ、まったく。」


前を見てみれば、そこには大きな扉があった。


どうやら情報を整理している間に着いたようだ。


ふむ、この考え癖も加護が影響しているのだろうか。

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