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第52話 おっさん説得する

前話のあらすじ:逃げて中庭にたどり着いた

 この子に名前は教えてもらえなかったが、有益な情報は教えてもらえた。


「そうなのか。無理強いはしないから大丈夫だよ。

むしろ、情報を教えてくれてありがとう! 本当に助かる。

ついでにどこに行ったかまではわからないよね?」


「ええ、わたくしここか教室にしかいないから、後のことはわからないわ。

ただ、副ギルドマスターだから学園には入れるけど、今年の教員一覧には載っていなかったわ。

だから、授業以外のなにかの目的で来ているのだから、主要設備じゃない場所だと思うわ」


「やはり、教員ではなかったけど来ているという事だね。

本当に色々と教えてくれてありがとう。

じゃあ、俺は探さないとだから行くね」


「ええ、どういたしまして。

人と普通にお喋りしたのは久しぶりだったから、私も楽しかったわ」


「それは良かった。

こんな事、俺が言うのもなんだけど、可愛いのが勿体無いぞ。

じゃあ、また」


 さて、教えてもらえたので探しに行かないとな。

 でも、一体どこに行っているのだろうか。


 学園にそんなに魅力的な施設があるのだろうか。


 ん?

 この中庭?を出たところに人の存在がある。

 隠れているし、


 気配的にどうやら、俺の事を待ち伏せしていそうだ。

 バレないように反対側から出る為、真ん中を横切り反対に行く。


「……??」


 さっきのベンチの子が不思議そうに見ているが、気にしない。


 そろそろ、反対側に着くというところで、また近くに気配がある。

 どうやら先回りされているようだ。


 え?

 なんか不気味なんだけど……。 


 しょうがないので、また反対側に歩いていく。

 これでまた反対側について来たら偶然じゃなくて狙ってしている事なのだろう。


 ……。

 ダメだ。

 やはり、気配からしてまた先回りされている。

 誰かわからないけど、結構大きな魔法を使っているな。

 そこまでして先回りをしたいのか。


「ごめん、もう少し休憩することにするわ」


「え、ええ、どうぞ」


 しょうがないから、女の子に話しかけてからベンチに座りなおした。

 誰かわからないけど、面倒だ。

 うちの娘達でもなさそうだし、誰だ?


「ごめんなさい」


 いきなり、女の子に謝られた。

 どうした?

 何かしたのだろうか?


「え、いきなりどうしたの?」


「多分、中庭の周りにいる気配はわたくしの事を追って来ているストーカーなの。

だから、わたくしと会話をしていたあなたに危害を加えるつもりなのかも……」


「ストーカーか……。

ストーカーとは大変な事態だな」


「ええ。もうずっと子供の頃から困っているの……」


「どうにかやめさせたいところだけど……」


「いえ、危険だから構わないですわ。

わたくしも授業があるため、もう行かなくてはいけないので、一緒に行きましょう。

そうすれば、ストーカーは出てこないはずだから」


 ということで、一旦行動メンバーが1人増えた。

 一緒に中庭から出たところ、気配は出てくることなく、隠れたままだ。

 しかし、ぴったり後ろをついてくる。


 キモい。


 ストーカーは良くないぞ。

 男か女かわからんが、ストーカーするなら当たって砕けろ。

 

 そして、友達から始めさせてもらった方がいい。

 もちろん、友達になれない可能性もあるがストーカーしていたら付き合う事も友達になる事も出来ないだろう。


 俺が口を出す事じゃないかもしれないが、実際関わってしまったし、俺にも危害を加えようとしているからな。

 さて、どこまで行けばストーカーは付いてこないだろうか。


 いや、この子にはお世話になったし、ストーカー問題を解決した方がお礼になるかもしれない。

 時間がないところではあるが、どうにかできないかな?


「じゃあ、わたくし授業だから行きますわね」


「ああ。色々とありがとうね」


「いえ、ではこ機嫌よう」


 なんか、どこかの貴族なのだろうな。

 話し方とか立ち振る舞いが優雅だから、結構偉い貴族なのかもしれない。


 もしかしたら、当時の知り合いの可能性もある。


「キミ!」


 どうやら、ストーカーは俺の方に来たみたいだ。

 これでは一緒に出て来た意味がないかもしれないが、よくしてもらったんだ。

 ストーカー問題を解決くらいはしてあげたい。


「何かな?」


「フエリさんとどのような関係なのだ!」


「フエリさん? 誰だ?」


「キミがさっきまで話をしていたお方だ! 

なぜフエリさんはキミのような人と話をしていたのだ。

ボクのような高貴な者とだけ話をすればいいのに」


「あー、年上の人に向かってその態度はダメだろう?」


「ボクは貴族だ! 偉いんだぞ!」


「いや、そんな貴族だ、なんて言われても俺関係ないし。

君の領民な訳でもないし、家来でもないから強制される必要はないのだが?」


「うるさい!

貴族は平民より偉いんだ!」


「それはあくまで実家が偉いだけだろう?

君が何か功績を残して個人として偉いのかい?

それに貴族が偉くても他の領地の平民に対して不当な行動を起こす事は国が禁じているはずだ」


「そうだけど……」


 このストーカー君はアホの子なのかもしれない。

 貴族は確かに偉いが、なんでもかんでも偉いという訳ではない。

 他の領地の平民に不当な行動を起こしたら、7大公爵家でも処罰をされる。

 国民が大切だという国王の考えにより、そのような考えが広まっている。


「何より、話があるのであれば本人に直接言ってみたらどうだ?」


「何を言っている! キミはあの噂を知らないのかい?」


「あの噂?」


「ああ! 仲が良くなると闇に葬り去るらしい」


「闇に葬り去る? なんだそれは」


「噂だけど、何人もの人が消えているらしい。

ボクは話しかけたいけど、話せないのだ。

あんなに美しいのに……」


「その噂についてはよくわからないが、君は美しいものが好きなのかい?」


「そうだ! 美しいものを眺めているのが好きなんだ!」


「それ、ストーカーだからやめた方がいいぞ」


「ストーカーだと……」


「ああ、ストーカーだ。

美しい人だからという理由で、ずっと後をつけて見ていたらストーカーだろう。

周りから見たらどこからどう見てもストーカーだ」


「そんな、ストーカーって繰り返さないでもらえるかい?

ボクは貴族だ。そんなことを言われる筋合いはない!」


「いやいや、貴族とか関係なしにストーカーはやめた方がいいぞ。

それにその貴族至上主義もやめた方がいい。

周りとは仲良くしておいた方が今後色々と自分のためになるぞ」


「周りと仲良くする……?

それって友達もできるのかい?」


「ああ。その考え方が変われば友達もできるはずだ。

年は違うかもしれないが、その考え方が変わっていれば俺も友達のようなものだろう?」


「友達……。わかった考えてみる。

手間を取らせて悪かった。では……」


 友達、友達と連呼しながら歩いて行った。

 本当に彼は大丈夫だろうか。


 でも、これでストーカー問題は一旦解決したかもしれない。

 少しはお礼になったかな?

 

 さて、学園を探し回らないと!

読んで下さりありがとうございます。


なかなか執筆に時間が取れず、申し訳ございません。

着実に人物紹介の内容を記載しているので、もうしばらくお持ちください。


今後とも宜しくお願いいたします。

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