第48話 おっさん状況を確認する
前話のあらすじ:セインが訪ねて来た
さて、セインがいきなり訪ねて来たが、娘達について属性をたくさん持っていることについて驚きを感じたらしい。
これについては、属性をたくさん持っている俺の血をたくさん輸血したことが原因の可能性もある。
でも、輸血くらいで属性を引き継ぐなど聞いたことがない。
「お前の娘達について、属性がたくさん使える状況はわかった。
いつか属性が本当に増えるのか調査してみるのもありだろう。
しかし、今はそれどころではないのだ。
本題の話についてだが、キールの街からエリクサーが作成されたと聞いたが本当か?
もし、本当なら絶対お前関わっているだろう?」
「そんなに噂になっているのか。
確かに俺も関わったが俺が作ったわけじゃないぞ。
お前が噂程度で動くということは相当な理由なんだな?」
「ああ、そうだ。
関係者以外には話せないのだが……、まぁお前は関係者のようなものか。
実は俺の母親が病で倒れててな。
前にも話したと思うが、ギルドマスターに俺がなっているのは将来父親の跡を継ぐためにだが、まだ年も年だからな。
だから、母親がギルドマスターという役職で俺が補佐官兼臨時ギルドマスターという事にして勉強をしているという状況にしたかったのが本来だったのだ。
実際は母親が任命された後に、病で倒れてしまったため、俺が就任して周りにサポートをしてもらっているのが現在の姿である。
しかし、公表するわけにもいかずこのようになっている」
「セインのお母さんか。
よくお邪魔した時にお世話になったから、力になりたいけど、エリクサーは国王に献上するために渡したと聞いたぞ」
「なに?
国王はエリクサーは献上されていないと言ってるぞ。
どうやら、なにか悪い事が起きていそうだ。
レン、手伝え。
ギルドの方へは俺が連絡しておく」
「……しょうがない。
お世話になったから、今の俺がどこまで出来るかわからないが役に立てるかもしれないからな」
そして、俺は馬に乗りキールの街に向かう。
家を守護するための結界はセインが張ってくれた。
馬はキールの街に預けておかないと、餌を与えられないからな。
多分、餌を置いておけば自分で配分調整して食べるだろうけど。
もちろん、セインは俺の後ろに乗っている……、なんて事はなく横を走っている。
相変わらず、馬と人が並走しているこの光景は日本人が見たらビックリするよな……。
30分足らずでキールの街に街に着く。
門番の人に挨拶をして、街の中に入れてもらいギルド横の馬小屋に愛馬を預ける。
門番の人とも、気さくに挨拶する程度には仲良くなれているからほぼ顔パスだ。
うちの愛馬は頭が良いのか、緊急事態という事を察しているのか大人しくしてくれていた。
「じゃあ、とりあえず報告した人に聞かないとだね」
「ああ、それが確実だろう。悪いが案内してくれ」
ギルドについてタナさんがいるか2階に行って出勤簿を確認しようとしたが、確認するまでもなく受付にいた。
今日は休日だから学園が休みで昼シフトで、各種受付担当なのだな。
タナさんの受付は、本日もお混みになってらっしゃいますね〜。
なんて思いながら、裏方からタナさんを呼ぶ。
「タナさん、ごめん今大丈夫?
ちょっと確認したい事があって……」
「うわ、セ、セバッターさん〜?
びっくりさせないでよ〜」
タナさんは一瞬で顔を真っ赤になってしまった
どうやら顔を真っ赤にさせてしまうほど、びっくりさせてしまったようだ。
これは反省が必要だ。
と、そんなことをしてる暇はない。
タナさんは他の人に担当を代わってもらいついてきてくれた。
もちろん、並んでいる人達からは大ブーイングだ。
悪い悪い、多分そんな時間かからないと思うからすぐ戻るさ。
あくまで、多分だけど……。
セインが待っているギルドマスター室に行く。
そういえば、無事にシードさんがギルドマスターに復帰したため、リンさんは臨時ギルドマスターの役目が終了して、ギルドマスター補佐官になったらしい。
コンコン
「……どうぞ」
うん。
シードさんが返事をしてくれたから、今シードさんがギルドマスター室にいるのだろう。
タナさんを連れて中に入ると、セインとシードさんだけでなく、ルビーとリンさんと副ギルドマスターがいた。
ルビーお前はいつまで、キールの街にいるのだろうか。
師団はギルド本部にあるため、各師団は各地のギルドと同じだけの権力があり、ギルド本部以外の命令を聞く必要はない。
だから、第2師団は師団長のルビーの指揮下にある訳だが、ずっとキールの街にいたら他の師団から批判されるぞ。
「さて、そちらの人がエリクサー作成者か?
もっと歳を召している人が来るかと思ったが若いな……。
まぁ、誰が作ったとしても構わない。
国王に献上したというのは本当か?」
「え?エリクサーの話?
使用した残りは全部国王に献上しましたよ?」
「だそうだ。
セインもう一度国王に聞いてみるか?」
「いや、聞いても無駄だ。
それにあの人たちが忙しいのはお前も知っているだろう。
国王に献上したとしても、直接ではないはずだ。誰に渡した?」
「リンお姉ちゃんと副ギルドマスターのクルスさんについてきてもらって、王都のギルドの副ギルドマスターに渡しました。」
「あいつか。最悪なパターンだな」
「みんな知ってるとは思うが、どんな人なんだ?
悪いが俺知らなくて……」
「伯爵家出身のやつでな。
俺たち7大貴族とか自分より偉い人の話しか聞かないやつだ。
珍しく結構色々悪さもしているみたいだが、中々尻尾も出さないし、下から結構批判もあるというやつだ。
だとしても、相当なアホじゃない限りは国に報告するの思うのだけどな」
「うわー。面倒なやつだな。
ついでにどこの伯爵家?」
「ブレイン家だ」
「あぁ、あそこか。
当主は結構頭良かっと思ったけど、息子なのか?」
「そうだ。
分家なら他の奴もそこまで困らないのだが、本家の息子だから、直系なのだ。
王都には別宅があり、他の領地に実家がある。
今は休暇を取って実家に帰っているはずだ」
この世界では貴族は本家、分家がある。
もちろん、分家でも力もあるのだが、各貴族の本家は跡継ぎのため、分家よりも力がある。
この力とは、発言権などの権力だったり、私兵などの軍事力を指す。
「ひとまず王都のギルドに行って、タナさんとクルスさんからエリクサーの報告があったか確認をしよう」
セインと俺は席から立ち上がり転移室に向かうことにする。
後ろからタナさんとクルスさんが付いてきた。
「私達にも原因の一端があります。連れて行ってくれませんか?」
「本当か? なにより、これは危険がつきまとうぞ」
「はい、私は大丈夫です」
「大丈夫なの〜。なにより、セバッターさんが危険なら付いていくの〜」
おぉ。
タナさんは優しいな。
と、そうじゃなくて今回は危険な可能性が高い。
報告されたエリクサーを国に報告しないとなると大問題だ。
今回、報告しなかった訳だから、なにかしら大きな理由があるはずだ。
セインを見ると、こちらを見ていた。
俺次第ということか?
なら、やはり危険だから断っておこう。
「しょうがない。いいだろう」
おい、セイン?
俺に決めさせるはずじゃないの?
なんで、こっち見てたんだ?
その後、転移陣に4人で乗りセインが転移陣に魔力を流して魔法を唱える。
蓄えている魔力を使う事なく、自分の魔力で足りるのなら転移陣は便利だ。
こんな事が出来る人は少ないけどね。
さて、またすぐに王都に出戻りになるとは思わなかった。
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