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第3話 おっさん王都に着く  ※改訂済

前話のあらすじ:過去を思い出して子育ての難しさを痛感した。

 俺の娘達は遠い隠居していた村からこの王都にある学園に入園をした訳だが、賃貸で家を借りている訳ではない。

 どの街の学園にも寮もあり、家遠い者は寮に入ることが出来るのだ。

 もちろん、別に賃貸で家を借りても良いし、家が学園から近い者は自宅から通うことも許されている。


 俺が隠居していたルルド村という僻地にある村は、王都から結構遠いため、娘達は寮に入っている。

 また、手紙によると娘達はなかなか優秀とのことで、長期休暇も試合に出るための訓練があるとかで、学園に行ってから一度も会っていない。

 当時は、お父さんお父さんと後ろをついて回ってきていたのに、ここ数年会わなくなったから大丈夫なのか心配していたところだ。


 もちろん、俺が王都に会いに来ればいつでも会うことは出来たのだろう俺の個人的な感情で王都にやってくることはなかった。

 それ故に娘達が入園してからは会っていない。

 個人的な理由として、主には王都には知り合いがたくさんいるので会いたくないという理由と、思い出がたくさん詰まった場所のため、当時の記憶にある場所には行きたくたいという理由の2つの理由が大きい。

 当時過ごした場所には、居たくないし、行きたくないという気持ちが前面に表れていたのかもしれない。

 だから、娘達も俺に来て欲しいとは言わなかった。


 しかし、そんな俺の弱さが今回の事態を招いてしまったのだろう。

 考えてみれば当然である。

 まだ、12歳の子供が親元を離れて生活をするのだから、本来なら親はもっと気にかけてあげるべきだったのだろう。

 俺は、あの子たちなら大丈夫、俺の子供は頭いいから大丈夫だと、高を括っていた。


 そんな、バカだった俺は、村で平穏に暮らしていたのだが、つい先日に親友から連絡があり、王都にある冒険者達が集うギルドにやってきた訳だ。緊急事態とのことで絶対に直接急いでやってこいとのことだ。


 相変わらず、手紙でも言葉遣いが荒いやつだ、と思いながら親友が緊急事態という程だから、なにか起きたのだろうと渋々村から王都までやってきたのだ。


 もしかしたら、実家の家族になにかあったか?

 それとも、娘達が大怪我でもしたか?

 それとも、娘達がホームシックでお父さんに会いたいとか?


 などと考えながら、約1か月にも及ぶ旅を終えて、王都に着いたわけだ。

 距離もあるが、何より移動手段が自分で走るか場所を使うかの2択だったため、そんな長距離が走れない俺の選択肢は必然的に馬車になるのだ。

 1ヶ月にも及ぶ旅は大変で移動時間ってやはり体に堪えるなとしみじみと思った。


 王都についた訳だが、正直に言おう、知り合いに会わないか不安で、足が小鹿のようにプルプル震えてしまうほど怖い。

 もし、家族や僧侶に会った時は怒られることが確定ルートのように存在する。


 だから、来たくなかったが俺が嫌がっていることを知った上で、王都に来いと親友が言っているので、相当な出来ことが発生してしまって、俺じゃないと対応できないのだろう。

 でも、今ではセインの方が戦闘も得意なはずだから、戦闘絡みではないと思うんだよね。


 ルルド村から約1か月ということで、旅も長いから野宿もしたし、途中の村や街では宿に泊まりながらやってきた。

 王都を出たのが7歳の頃が最後だから、約8年ぶりの王都である。


 やはり、約8年という年数がたっていることから、すごく久しぶりに感じる。

 当時は気持ちの整理が出来なかったことから、王都にはいたくなかったが、さすがに8年も経てば耐性もついている。

 とはいっても、初恋の人が亡くなってしまったという事実は、今の俺にもまだ衝撃が大きすぎるので、早く村に戻りたい。

 この街にはいたくない……。


 そう、当時の俺は師匠に恋をしてしまったのだ。

 憧れに近いものでもあったと思っている。

 よくある話だろう?

 学校の先生に憧れるということに。


 当時の俺は、師匠がかっこよくて憧れていた。

 剣や槍を振り回しながら、魔法をぶっ放す姿は印象が強すぎた。

 師匠の一振りで敵がポンポン飛んでいくので、最初に見たときは何事かと思った。

 俺も当時はそこそこ有名で強かったのだが、師匠にはコテンパンにやられたものだ。


 その後、弟子入りさせてもらえて、より一層育ててもらえた。

 おかげで、使うことのなかった槍も得意になって、魔法もより一層うまくなったと思う。

 しかし、そんな師匠との思い出も俺にはつらいだけになってしまっている。


 それに、王都には俺の実家があるため、親や妹に見つかると大変そうだ。

 歩く人に軽く尋ねてみたところ、貴族としても有名なため、簡単な情報ならすぐに手に入った。


 父親は、まだ貴族として家系の頭首をしているみたいだ。

 母親は、多分父親の補佐みたいなことをしているらしく、妹はこの王都にある王都学園に通っているとのこと。

 まあ、大きな貴族の家だから王都学園に通うのも当たり前だろう。

 当時、妹はそんなに強くなかったが、学園の中でも随一の強さを持っているらしい。

 どれだけ、訓練を積んだのだろう。


 家族というものは不思議なもので、長い間会っていなくても一目で気が付く可能性があると思っている。

 見た目が当時から相当変わっているとは思うが、念のため、会わないことが一番いい。

 家族不幸者かもしれないが、実際俺はあの時に死んだようなものなので、それが一番いいと思っている。


 久しぶりの王都を歩いていると、ギルドが見えてきた。

 とても古い建物で、8年前となにも変わっていない。

 いや、8年前の大戦の傷跡などは消えているな。

読んで下さりありがとうございます。


文字数は少ないでしょうか。

一旦、この文字数で進めていき、少ない多いによって今後の文字数を調整したいと思います。

また、主観は主人公がメインのまま進めていく予定です。

※途中で主観が他人に変わる可能性があります。


※2018/8/25 改訂

※2018/8/27 再改訂

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