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第29話 おっさん焦る

前話のあらすじ:タナさんを助け出した

 さて、土の中に隠れることによって、ベヒーモスから逃げることが出来た。

 どうも地上で俺たちがいないから、転移魔法で逃げたと思ったのだろう。


 ふう。隠れることに成功したみたいで安心した。


 「タナさん。エリクサーを作るにはエリクサ草が必要になるのはわかるけど、確か魔力が濃いところじゃないと枯れてしまうんだよね?」


 「うん……。エリクサ草は魔力が多いところにしか生えないし、魔力が薄いところに長時間あると枯れてしまうの。

だから、スタンピードの発生源は魔力が濃いからエリクサ草が生えていると思うの。

今回のスタンピードでも間違いなく生えていると思うの」


 エリクサーとはよくゲームなどでHPやMPを全回復させるアイテムとして使われているが、こちらの世界では状態異常を回復する万能薬として使われている。

 しかし、もちろん万能薬として優秀な薬であることから、エリクサーは過去の大戦で、各国は蓄えをほぼ使い切ってしまった。


 だから、タナさんが必要になり探してもエリクサーを見つけることが出来なかったのだろう。

 いや、見つけても効果が薄いこともあるみたいで、噂によるとエリクサーの色がよりピンク色に近いほど、効果が強いと聞いたことがある。


 「じゃあ、ベヒーモスに見つからないようにエリクサ草を取りに行くしかないね」


 「あれって、やっぱりベヒーモスなの?」


 「うん、あれがベヒーモスだよ。出会いたくない魔物だね。

 とりあえず、今のままじゃ取りに行っても直ぐにベヒーモスに殺されてしまうよ。エリクサ草はいつまで取れるの?」


 「スタンピードが終了すると魔力が薄くなるので、数時間もしないで魔力が同時に枯れてしまうそうなの。

 だから、それまでに取ってエリクサーに調合しないと……」



 「そういうことか。と言ってもスタンピードが発生しているのをそのままにしておく訳にもいかないもんね。

 多分、第2師団と聖騎士団がベヒーモスの発生を知れば、優先的に対応をしてくれるはずだから、そのままスタンピードも終了しそうな雰囲気があるね。

 だから、急ぎたいのだけど、俺は魔力使い過ぎて、体が動かないんだよね。

 タナさんは何か隠れて取りに行くのにいい方法でも思い浮かぶ?」


 「ごめんなさい。まさか、ベヒーモスがいるとは思わなかったから、そんな準備もしてなかったの。

 それに、エリクサ草を取りに行く方法も思い浮かばなくて……」


 多分、今すぐにもどうにかしたいのだろう。

 少し、休憩を取りつつ方法を考えてみよう。


 「ついでに確認なんだけど、エリクサーの調合はできるの?

 俺は、調合は専門外だから出来ないんだよね」


 「子供の頃からエリクサーを作成するために調合には力を入れてきたから、調合できる自信はあるの。

 だから、本当に申し訳ないのだけど、取りに行くのを手伝って欲しい」


 「わかった。とりあえず、その格好はよくないから何か服持っている?

 俺、予備の服が男性物しかないんだよね」


 今、俺が持っている服はシルフィード家の男物の正装だ。

 多分、タナさんが着るとダボつくとは思うが、もし服がなければ着てもらった方がいいと思う。


 防具は昨日亜空間の整理をした際に、仮眠室に置いてきてしまった。

 本当に、大戦が終わり隠居を始めてからは、平和ボケをしていて抜けている部分があると思うので反省だ。


 薄暗いし、貴族の服だとはバレないだろうと信じて、シャツとズボン、ブレザーを取り出して、タナさんに渡す。

 そうそう、光源は、生活魔法を使って照らしている。


 「とりあえず、これを着て」


 「ありがとうございます。替えの服とかは持ってなくて……。

 汚れてしまうけど大丈夫?」


 「いいよ。じゃ、俺あっち向いてるから」


 と言って、反対方向を向いて横になる。

 

 ナニコレ。

 本当に気まずいんだけど。

 というか、ベヒーモスから隠れている状況下で後ろでは美少女が着替えしてるとか……。


 師匠が知ったら腹を抱えて笑っていそうだ……。

 後ろから聞こえるタナさんの着替える音でなんだか酷く緊張してきた。

 

 こんなに緊張したのは、悪神を倒しに行った時ぶりかも知れない。


 などと一人で自問自答をしていると、いきなりタナさんが抱きついてきた??


 え?


 転んだの?


 え?

 なに?


 え?

 どうしたの?


 もう、頭の中はパニック状態だ。

 よくわからない。


 「ねぇ、セバッターさん。

 助けてくれて本当にありがとう」


 「……あ、あぁ、大丈夫だよ。本当に間に合って良かった。

 ……そ、そうだ、お腹空いているでしょ。簡単な物だけど、ご飯作るよ」


 声が震えていたが、普通に受け答え出来た。


 大剣2本と野菜を亜空間から取り出して、片方の大剣の上で野菜を刻む。

 そして、炎属性を無詠唱で軽く使って野菜炒めを作った。

 もちろん、水魔法で大剣は洗い、炎属性で熱したから消毒も出来ているはずだ。


 この1ヶ月野菜炒めを作ったから、野菜炒めを作るのは手慣れたものだ。

 それに換気穴も開いているから、酸素不足に陥ることはないと思う。


 「本当に簡単なものだけど、野菜炒めだよ」


 とタナさんに渡す。

 お礼を言ってもらい、なんだか気恥ずかしい気持ちになりながら、なんとかさっきの話はスルーすることに成功した。

 いきなり抱きつくのは心臓に非常に悪いので、やめてください!!

 こんなところで、心肺停止になりたくありません。


読んで下さりありがとうございます。


過去分の修正をしているため、更新速度が落ちてしまい、すみません。

最低限、毎日更新を続けて行きたいと思います。

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