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第26話 おっさん飛ぶ ※改訂済

前話のあらすじ:タナさんを助けに行くことになった。

※今話から書き方を少し変更しております。

また、過去分を修正中です。


※2018/9/2 改訂

 タナさんを助けるのに、間に合うか5分5分だとしても、より可能性を高めるためには危険を犯してもより早く到達できた方がいいだろう。とりあえず、現在の状況を掴む必要があるだろう。


『我、状況を把握を望む。補助魔法、索敵!』


 今の俺には魔力を同時にたくさん流すにはリスクが大きすぎるため、走りながら詠唱して魔法を発動させる。詠唱をすれば魔法は安定しやすいため、今の俺でも影響範囲が大きい魔法を使うことが少しは出来る。俺を中心に索敵魔法の魔法陣が広がって行く。そして、魔法陣の色が薄くなり、一瞬で広範囲に広がる。森を通り過ぎて状況を把握したことで索敵魔法を止める。


 ……くっ、やはり魔法の効果を高めようと魔力を多く使用すると魔力放出機関が痛む。


 「お前が発動した索敵魔法だな?

タナちゃんの状況はどうだ?」


 索敵魔法は使う人が少ない。というのも、みんな攻撃魔法を覚えることに専念するため、補助魔法などは疎かにすることが多いのだ。俺は、一人で敵に突入することもあったため、補助魔法も一応は覚えた。回復魔法も少しは覚えてはいるが、やはりどちらも俺の本職ではないため、俺的には苦手である。やっぱり、ぶっ放す魔法の方が気持ちがいいからね。


 「捉えました。街を出てから、強敵と思われる魔物が結構います。現在も聖騎士団と思われる集団が散らばって戦っていますが、スタンピードの発生源と思われる、北の森へは進行できていません。また、北の森にも相当の数の敵もいます。また、奥には相当強いボスらしき存在もあります。

 そして、その付近にタナさんと冒険者や騎士団のメンバーと思われる人が10名程度います。ただ、ボスとは戦っていなそうです。これはタナさんが襲われている……?」


 「おい、急ぐぞ!!」


 「待ってください。ここからでは、急いでも間に合わないです。だから、方法が一つあります。俺とギルドマスターを森まで投げ飛ばして下さい。炎帝の息子である、第2師団長のあなたなら力技でどうにか出来ますよね?」


 ルビーは本当にいい意味でも悪い意味でも筋肉バカである。自頭もいいのだが、基本的には親子揃って筋肉があればなんでも解決できると思っているのだ。しかし、今回はそのおかげでこの現状が打開できそうだ。どうするのかと言うと、簡単に説明すると、野球のボールのように俺を投げてもらうと言う訳だ。もちろん、戦力的であれば俺よりもルビーが助けに行った方がいいのだが、自分自身を投げることは出来ないので、俺を投げてもらうと言う訳だ。この方法は、昔によくしてもらっていたのだが、ルビーは相当嫌がっていた。


 もちろん、筋肉だけではなく魔法も使うため、クールタイムが長く何度も続けて使用することは出来ないため、少人数で飛んで行くしかない。第2師団のメンバーを連れて行ってもいいが、ここはギルドマスターのリンさんを連れて行かないと流れからして良くないだろう。


 「お前なんでそれを知っているのだ? いや、聞いている暇はねえな。よし、やるか。

あとから急いでうちの師団メンバーで追いつくから、ボスは無視していいから、とにかくタナちゃんを救い出せ」


 「庶民の間では、その筋肉は有名な話ですよ。さあ、ギルドマスター行くよ」


 もちろん、庶民の話など俺は知らない。だって、最近まで引き篭もっていたからね。でも、今はどうでもいい。1秒でも惜しい状況で細かい話なんてしている暇はない。


 「え?話がよく掴めないんだけど……。タナが危険だから急ぐのはわかるけど」


 この子、頭弱いのかな? ウソウソ、ルビーの筋肉がアホなだけで、普通はそんなこと出来ないから当然だろう。真似が出来たとしても、本家のルビーの投げる速度には負けることだろう。とにかく、時間がないためギルドマスターを担ぐ。説明は申し訳ないが、無しだ。ルビーは準備が既に出来ているみたいで、足元には大きな魔法陣が広がっていた。


 「おい、やってくれ! 方角は、ここから北北東、角度35度だ! 距離は約30キロ!!」


 「おう、任せろ!!」


 久しぶりにやるぜ、みたいにボソボソと呟きながら、ルビーは身体強化を最大限かけて、俺を掴んだ。


 さて、行きますか。


 ここから北の森までは、約30キロは離れてるだろうから、身体強化をかけて時速100キロで走ったとしても、約20分はかかる。また、その間には魔物もいるため、もっと時間がかかってしまうだろう。しかし、ルビーの遠投なら約500キロくらいで投げれるから、3分ちょっとで着くことができる計算だ。


 「行くぞー!!!」


 ルビーは、そのまま俺のことを担ぎながら腹付近を掴み、すごい速度で森の方向に投げ飛ばされる。


 「きゃああああああああああ」


 リンさんの悲鳴が遠くに聞こえる。と言うか、マジで相変わらずデタラメな速度で投げられている。音速が時速1225キロくらいのはずだから、それの半分近くまで迫っているのだ。音速をもし超えたらマッハの世界に突入することになる。生身でマッハの世界を体験するのも楽しいかもしれない。今度、時間があれば試してみたいものだ。


 速度が500キロともなれば、身体強化で体を強化していても、風圧ですごく体が痛い。風魔法を2人分かけて、風を弱めることもできるが、風を浴びないように工夫してみよう。大きめの魔法障壁を前面に円錐型で展開する。これによって空気抵抗がなくなれば、当たらないという算段である。


 それにしても早いな。景色が一瞬で流れて行く。


 「ギルドマスター。直ぐに着くから、動ける準備して。もう既に、タナさんが襲われていることは確実だから、相手の奴らは殺すと思ってもらっていいからな。それに、もし魔物が近くにいて間に合いそうになければ、俺が足止めするから、タナさんを直ぐに救出してくれ!」


 「……」


 「おい、聞いてんのか?」


 黙り込んでいるので、ビンタして現実に戻させる。怖いかもしれないが救出に行くと決めたのなら、しっかりして欲しい。もし、俺たちが助けることが出来なければ、何のために飛んでいるのかわからない。


 「……ああ、すまない。こんな速度は初めてで正直怯えてた。しかし、着地はどうするのだ?」


 「気合だ」


 「……」


 そんな睨まなくてもいいじゃない。あなただってギルドマスターという役職についているからには、強いはずでしょ。魔法でも使って着地すればいいじゃない。もしくは、身体強化をもっと強くかけて地面にダイブして突っ込むか。


 お、そろそろ地面が見えてきた。右手に持っていた、槍を振るい斬撃を飛ばしてこのままだと当たりそうな枝を切り落として行く。500キロから飛ばしていく斬撃だから、慣性の法則から考えると相当な速度が出ていそうだ。さて、突入タイムの始まりだ。気合入れていくぞ!!

読んで下さりありがとうございます。


過去分を修正中です。

修正が終わったものから後書きに改訂を入れてあります。

内容はそこまで変わっていませんが、表現や文法を変更しました。


また、今後間違えていた単語などは随時修正していきます。

レビューや感想でご指摘していただけると幸いです。


みなさま、今度ともよろしくお願いいたします。

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