変化
「ここが虚無の国…どこが虚無なんだ?て、あれ?雅?桐奈?」
2人ともいない、ここに来た時にはぐれたのか…ん?雅とはぐれたってことは魔法使えない俺ピンチだな。魔物とかに襲われたら逃げるしかないな…
「よし、雅を探そう。あと桐奈」
と、その前にしろたまを人間に戻したことで契約が適応されて俺強くなったはずだよな
(東堂 光輝 16歳 人
( 体力126/126 魔力126/126
( 魔法
(フラジール フロート
( ギフトスキル
(魔力阻害10ー阻害範囲指定ー阻害切替 環境適応6ー寒暑耐性 叡智+6 体力魔力比例10ー体力変換魔力
(特殊スキル
(
( ステータス
(筋力 2
(素早さ 3
(知力 80
(適正 火 2 水 3 雷 2 風 2 光 3 闇0
( 称号
(神からの贈り物ー魔力阻害2
(2つの世界の知識ー叡智
(精霊しろたまとの契約の完遂者ー全スキル+5ー適正全+2
強くなってるな…凄く。これもう魔法使えるんじゃないか?
『フロート』
うん、阻害切らないと使えないよな。
「えーと、『阻害切替』これでいいんだよな」
声に出せばスキル発動するんだよな?また自分に魔法かけてみればわかるか。
『フロート』
フワッフヨフヨ〜←浮いた音
おおおお!俺浮いてる!魔法使えた…!
「よし!これなら魔物だって戦え…攻撃魔法知らねぇな。」
戦えなくないか?どうしようか……意外とフラジールだけで相手を倒せるかもしれないからな!悲観しちゃだめだよな!ポジティブになれ、俺。
「…いるかもわからない魔物に怯えるんじゃなくて2人を探すか」
何もわからないがとりあえず歩くことにした。
少し歩くと森を抜けたようだった。
「森を出れた!…え?」
すぐ目の前で2人の人間が覆いかぶさるようにして倒れていた。上の男は知らないが下の女は知っている。桐奈だ。襲われているようにも見える、だけど桐奈は抵抗していない。いや、動いてすらいない。つまりーー
「桐奈!!」
俺は駆け出した。駆け出したはずだった。何故か地面に顔をつけている。上に誰かが乗っかっている、そいつに倒されたようだ。目の前にいた男は消えていた。男は俺の上にいる。
「痛っ」
男に首すじを噛まれた。何かが吸い出させれている感覚が首すじから伝わってくる。どういうことだ?などと考えなくてもわかる。吸血鬼という奴だろう。血を吸われているんだ。桐奈は生きてるのかなぁ…あぁ、意識が薄れてく…………
「東堂君、東堂君ってば!起きてよ〜!」
「…うーん、桐奈?無事だったのか!?」
さっきは桐奈が吸血鬼に殺されたかと…あれ、吸血鬼に襲われたのに俺も桐奈も死んでいないな。どうしてだろう?
「襲われた時は死を覚悟しちゃったけど、東堂君が助けてくれたんでしょ?」
「いや、僕は何も出来なかったまま吸血鬼に襲われただけだよ」
助けるどころか助けられたかったよ。
「そうなの?じゃあなんで私達は生きてるの…?あんなに沢山血を吸われたから死んでるはずなのに」
そうだ。あれだけ血を吸われたんだ。無事なはずがない。となると、吸血鬼に血を吸われた俺たちも吸血鬼になったのか?能力を見ればわかるか?
「…あれ?能力プレートは?」
無くなっている。
「能力プレート?…あ、私のも無くなってる」
「吸血鬼に持っていかれたのか?」
「私に聞かれてもわかんない」
まぁ、わかるなら最初に言うよな。
「そうだよな…まぁ、とりあえず雅を見つけて虚無の国を出よう。また襲われるかもしれないしな。」
「うん、そうだね!」
そうして俺たちは森の反対側へ歩くことにした。
「東堂君、さっきまで霧でほとんど視界が無かったのに今は普通に見えるの、おかしいよね?」
「俺も普通に見えるようになったよ。あと、特定の歯が伸びて尖ってる。まるで吸血鬼みたいだな」
吸血鬼になってるよなぁ。
「やっぱり吸血鬼に血を吸われたら吸血鬼になっちゃうのかな?」
「そうだとすると俺たち吸血鬼だなぁ…」
「私達強くなってるのかな?」
「吸血鬼になってるし強くなってんじゃないかなぁ…多分。能力プレートないからわかんないな」
うーむ、無いと不便だな…
「あ、東堂君!あれなんだろ?」
ん?なになに…
「建物?時計塔かな…?」
なんであんなものが…人が住んでるのか?
「行ってみよう、雅がどこにいるか知ってる人がいるかもしれない」
「そうだね!…吸血鬼の街じゃないよね?」
「あー、行ってみればわかる!」
「大丈夫かな…」