~ 花 嫁 ~
赤やピンクや黄色や白
シルクフラワーの花弁を ブルーシートに撒き散らし
拓斗は 満足気に 真紀を見つめた …
「 はぁ … 」 吐息を漏らし
「美 シ イ … 俺 ノ 花嫁 … 」
囁くように呟き ズボンを下ろし
グッタリと 眠る 彼女の中へと入れ
彼女を 犯した …
「う … う…う ん … 」
真紀 が 顔を歪めた …
拓斗 は ハ ァ ハ ァ と 腰を振りながら 真紀を刺すように見つめる
「うん … ? 」
真紀は 瞼をゆっくりと開いた
自分の躰を揺らす 拓斗の異様な表情に 恐怖し 躰が震え出した
「いっ 嫌ぁー !! 離して !!」
真紀は 叫んだ …
拓斗 は ギロッと真紀を睨み
「嫌ッテ 何ダヨ … 俺ヲ 拒否スルノカ !」
グルグルと目を動かし 真紀を怒鳴った
「い…っ … 嫌 ー !! 誰か助けてー!!」
ハァ ハァ ハァ ハァ !!
真紀の 悲鳴にも 拓斗は 興奮しているのか 腰を振りながら 息を荒げた
「嫌 ー!!」
真紀は 逃げようと 頭を上げた
ガ サ ガ サ ッ!
拓斗 は Aの箱に手を伸ばし 何かを掴んだ
「もう嫌ー!!」
恐怖に 泣き叫びながら 真紀は 右手で拓斗を押し退けようと
白く細い腕を伸ばした
ゴ ン ッ !
鈍い音が 響き
「ゥ ギ ャ ッ !!」
真紀の 頭は ブルーシートの上に戻った
ダラダラ と 真紀の頭頂部から 血液が流れ出した
拓斗は 腰を振りながら 右手には 血だらけのハンマーを手に持ち
「ウ ヒ ャ ヒ ャ ヒ ャ ヒ ャ ヒャ ッ! ドウシタ ? 真紀チャ~ ン ! モウ終ワリカ? 嫌イナンダロ 俺ノ事 !! 逃ゲロヨ!!逃ゲテミロヨ!!」
真紀を 挑発するように 言った
真紀は ユラ~っと 右腕を伸ばし 血だらけの頭を上げ
「やっ … 止めて下さい … おっ …お願いしま…す … 」
微かに 聴こえる程の声で 真紀は 祈るように 拓斗に言った
ゴ ン ッ ! ゴ ン ッ !!
拓斗は 2度 真紀の頭に ハンマーを大きく振り下ろした
「ウヒャヒャヒャヒャヒャ!! イキソウ……!」
ゴ ツ ン ッ!
真紀 は 首が折れたかのように 床に頭を打ち付け 再びブルーシートに戻った
夥しい 血しぶきと 鉄臭い 血液の匂いが室内に充満した
それでも 真紀は 頭を上げたが その度に
ハンマーが振り下ろされる 数が増える
カタッ … カ タ カ タ カ タ ッ !!
物入れから音が 響いた …
拓斗は ニタァ~っと涎を垂らしながら笑い
「新人ダ 仲良クシテヤレ !!」
物入れに向かい 言葉を投げた
真紀は 数回 頭を浮かせたが
目を見開いたまま 天井を見つめ ピクリとも動かなくなった …
拓斗は 慌てて腰を早めて 真紀の中で果てた
余韻も残さず バッ! と 真紀から離れると
軽蔑したような 冷ややかな視線で 真紀を見下ろし
「オ前ノ 美シサハ 腕ト指先ダケダナ!!」
真紀の顔に 唾を吐きかけ 足の裏で顔を何度も何度も踏みつけた
「コノ 馬鹿女!! 」
グ ギ ッ …
嫌な音が響き 真紀の鼻が 顔にヘバリ付くように 直角に曲がった
スゥーっと 怒りが消えたのか
拓斗の表情が 穏やかに変わり 鼻歌を歌い始めた
「♪~♪~♪♪~ 」
拓斗は 洋室からリビングへ移動すると
ソファーの前の テーブルに置いたリモコンを押した
血液の匂いに満たされた室内に
ベートーベン 交響曲 第 九 が流された …




