第一話 プロローグ、出会い
登場人物
高野 俊高校2年生
堀北 天音高校2年生
プロローグ
この世には触れてはいけない事がある。
それは事象かもしれないし、物質かもしれない。はたまた人かもしれない。
そんな触れてはいけないものがもし、身近にあったとしたら。
関わってはいけない人と関わることになってしまったら。そんなめんどうくさく、大変でうれしいことはこの世にないだろう。
第1章
高校2年生になってすぐのこと。
僕こと高橋俊は学校の屋上で空を見上げている。勿論、授業をサボって。授業なんてもの受ける必要がないと思っている。
だって、どうせ覚えてはないではないか。
正直言って時間の無駄だと思ってしまう。どうせ忘れてしまうのなら、そもそも頭に入れなければいいのだ。
こんなことをほざいているから僕は馬鹿なのだろう。っと、いつもの如く勉強に対する愚痴に思考を巡らせながら空を見上げる。
ガチャ、っと屋上のドアが開く音がした。
すらっとした立ち振る舞いの、腰まで伸びた長い髪を一つに縛っている姿が見えた。ドアから顔を覗かせたのは、この学校1番の美少女と言われている堀北天音だ。
なぜこんなところに。まだ授業中だって言うのに。僕はその人を気に求めずに空を見上げ返す。
こっちに近づいてくる足音がする。
今横に彼女がいるのは確かだがどんなふうにそこに鎮座しているのかはギリギリ見えない。
「ねぇ、なにしてるの?」
彼女がそう問いかけてきた。
面倒くさいので「別に何も」と淡白に返事をする。あっち側も納得したかのように何も話しかけてこなかった。
僕は本来こんな人に淡白な返事ばかりする人間ではない。
ではなぜ今こんな返事をしているのか。
それは彼女が、堀北天音が、この学校1番の美少女かつ一番の塩対応だからだ。
告白した男は悉く振られ、話しかけただけでゴミを見るような目を向けられる。
そんな人にわざわざ話すようなことはないし、話しかける必要もないと思っている。だからこんな対応をしているのだ。
「君は私に興味ないんだね」
天音さんがそう口にした。
「あぁ、ないよ」
そう答えると。
「私、実は君に用事があってここに来たんだよ」
「ね?俊くん」
なんで僕の名前を知っているんだ?そんなに目立たない生徒なはずなのに。と不思議に思っているところに彼女が。
「単刀直入に言うね。」
「付き合って。」
そんな衝撃的な一言が聞こえてきた。咄嗟に僕は。
「ごめん、もう一回言って」
「だーかーらー付き合って」
あれ耳でも狂ったのだろうか。
あの塩対応な天音さんが僕に付き合ってだなんて。何か裏があるのだと思った。
「罰ゲームか何か?」
僕がそう問いただすと。
「全然違うし。私の意思」
じゃあどうして。
「俊くんは他の男と違って興味なさそうな眼差ししか向けてこなかったじゃん。」
「だから、惚れさせたくなっちゃった。」
そう彼女が言った。僕には理解が追いつかなかった。
「なるほど、?」
「じゃあ返事はおっけーってことでいい?」
「いや、全然無理ですけど」
そう返事をすると彼女は、
「やっぱそうだよね俊くんらしい」
なんて返事を返してきた。
「私は俊くんのそうゆう私を好きにならないところに惚れたの。」
「だから、俊くんが私に惚れたらそこで終わり。」
そんなことを言われたので
「はいはい好きです。大好きです。付き合ってください。」
なんて返事をした。
しかし彼女は「いくら演技でももうちょっと心の込めて欲しかったな。」なんて言ってくる。
どうやらだめだったらしい。
「とりあえず私は君を惚れさせるから。待っててね。」
なんて言ってくる。
あぁ、僕の平穏なスクールライフは何処へ。
色々と嫌な予感がしたがとりあえず考えない事にした。
ほんの少ししてチャイムがなった。
天音さんはどうやら付いてくる気らしい。とても屋上から出たくない気持ちを殺し僕と彼女はその場を後にした。
面倒くさい事に頭を突っ込まされされたと心の中で思っている、、、




