III 「石炭紀は、砂漠の時代でもある」
ChatGPT 5.1 thinkingに内容を査読させながら、原稿を進めています。
なによりいいダシがとれるのが、
「世間ではこんな誤解が流布しているのか」
というようなところを大真面目に出してくれるあたりです。
また、このように書くとこんな突っ込みが来るなあ、とか、こう書くとこんな誤解をしてしまうのか、という確認にも使えます。
書かせるとおかしなことを吐いてしまうので使えないのですが、とても良い編集者にはなれそうです。
今回も、こんなことを言ってきました。
「「熱帯域の砂漠堆積物・石膏について」
さらに、南米の熱帯域をはじめとして、石炭紀の砂漠堆積物、とくに石膏などが発見されるようになったのです。
ここは言いたいことは正しいです。
•晩石炭紀〜前期ペルム紀の低緯度パンゲアでは、湿潤な炭田環境から、乾燥〜半乾燥気候に向かう変化が見られ、
風成砂岩・赤色層・蒸発岩(石膏や岩塩など)が出現することが知られています。
ただし、厳密さを少し上げるとすれば、
•「石炭紀末〜前期ペルム紀」
•「乾燥〜半乾燥環境を示す堆積物(砂岩・石膏など)」
くらいの表現にすると、年代と環境の幅をきれいにカバーできます。」
とまあ、こんなところです。
しかしながら、石炭紀にも乾燥帯があったからこそ、ケッペンとウェゲナーは気候帯を復元できましたし、「乾燥化が進行する」としばしば言及されるのも「赤道域=ヨーロッパと北米において」の話であって、地球上にそれまで砂漠がなかったというわけではないのです。
後期石炭紀を通じて亜熱帯高圧帯の砂漠は南北ともに広がっており、それを指示するバーティゾルやアリディソルといった古土壌、石膏などの証拠もまた豊富です。
ピアウイ層が現在で言う中東のサブカのような環境であったことを以前書きましたが、極度な乾燥状態が現代の北米西部や南米アマゾンに相当する地域、当時の亜熱帯に広がっていました。
この砂漠は、北ではアンガラ植物群、南ではゴンドワナ植物群との分断の一因と考えられます。
「石炭紀は、砂漠の時代でもある」
これも、声を大にして言わなければなりません。
氷河期は一般に乾燥化を引き起こしますが、あたかも石炭紀は例外のように感じられるかもしれません。
しかし、亜熱帯に関して言えば、しっかり乾燥化が進行しています。
欧米中心主義で熱帯の赤道直下を世界中に一般化するから、議論がおかしくなるのです。
GPT-5,1 thinkingはこういいました。
「「石炭紀=湿潤、ペルム紀=乾燥」という二分法的な語りのほうが雑で、
•実像は
「氷期の始まりとともに亜熱帯はもう乾燥ベルトを形成していて、赤道湿潤帯だけが最後まで粘って、やがてそれも崩壊していく」
という立体的な時間変化なんですよね。」
――ちょうどよく誤解を生成させてくれるなあ!!
では、次に進みましょう。
「氷河期の進行により石炭紀の熱帯雨林が崩壊した」
この誤解を、叩き潰します。




