―描写を支える科学的背景― 後期石炭紀の前半における、植物の趨勢について
後期石炭紀の前半における、植物の趨勢を極めて大まかにみてみよう。
陸上植物は、コケ植物と維管束植物からなる。
コケ植物の化石記録は、ゴンドワナの高緯度地帯におけるものくらいである。
分類しがたい最後のシルル紀―前期デボン紀型維管束植物として、パウロフィトンがただ一種、ゴンドワナで絶滅の瀬戸際にある。
その他の維管束植物は、小葉植物と、大葉植物からなる。
小葉植物は、ヒカゲノカズラを含む無舌類と、リンボク類やミズニラ類、イワヒバ類を含む有舌類に分けられる。
石炭紀からの無舌類の確実な化石記録はない。どこかに隠遁していたはず。
有舌類は草本状から木本状にいたるまで、きわめてよく繁栄している
大葉植物は、大葉シダ植物と木質植物がある。
大葉シダ植物には、トクサ類と、その他のグループがある。
・トクサ類はデボン紀から繁栄が始まっており、主流といえる。
・その他のグループにおいて、薄嚢シダ類はまだ極めて少ない。
・真嚢シダ類と呼ばれる側系統群も、後期石炭紀の前半はまだ影が薄い。
木質植物には、種子植物と、絶滅した前裸子植物がある。
・前裸子植物はノエゲラシア類Noeggerathialeを除き既に全滅している
・種子植物はコルダイテス類とシダ状の葉をもつシダ種子植物が繁栄している。




