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酒盛り2回目

 いよいよこの時がやってきたか…バカ長かったぞこの1週間。しかぁーし、この時がやってきたからにはもうこっちのもんだぁ。ライトに会って、座った瞬間に聞きたいことをどーんどん言うだけだ。


 「フゥフゥフゥフゥフゥー」


 今の自分の笑い方キモォ。てか、今気付いたが居酒屋の前で立ってきもい笑い方で笑ってる明らかにヤベー奴やん。ライト早く来ねぇかなぁ。

 「おや、ヤベー奴いるなーと思っていたがいっくんじゃないかぁー。」と言いながら俺の肩をポンポン叩くこの輩はこのテンション、この口調、間違いなくライトである。


 「おぉ、やっと来たかライト。」

 「なんだいその言い方?僕が遅れたみたいじゃないか。」

 「実際15分ほど遅れているぞ。」

 「…ごめーんネ⭐︎」

 「俺たち絶交するか。」

 「本当にごめんってー。」

 「わかった、わかった。許すからさっさと呑もうぜ。」

 

「「カンパーイ!」」

取り敢えず生ビール1杯呑んでから雑談することとなった。座った瞬間に話すという意気込みはどうした。


 ビール2杯目を頼んでからまず俺が先に質問をした。


「そもそも、なんでライトは日本語が話せるんだ?名前や服のセンスは日本のそれじゃない。しかし、なぜ言語だけ日本なんだ?」


これは本当に謎だ。漫画や小説ならまだ分かる。大人の事情ってやつだが、ここは現実。何故現実でも日本語が話せる?もしかして、全言語対応!?

いや、どっかの翻訳機か。と先週に続き、心の中でノリツッコミをかます。

 かまし終えたところで、ライトが答える。


 「昔、ここの世界から向こうの世界へ入り込んだ人がいたんだ。その人がたまたま日本人で、言語のみ伝えて、今では向こうの世界の全員日本語話してるよ。まぁ、日本人が日本語を伝えたって言う話は学校で教えられただけなんだけどねー。」


 なぬ?まずライト以外にも世界と世界を移動した人がいること自体驚きだ。しかし、それ以上に「学校で教えられた」と言っていたことから、良くアニメで見る剣ブンブン、魔法ドーンみたく戦っている訳じゃなく、平和に日常を過ごしていることに驚きがあった。後これも質問しておこう。

 

 「その話の真偽はわからんと言うことか?」

 「うん、実際に見た訳でもないし…」


 なるほど、その日本人が世界と世界を移動したことは確証はないと。しかし、何故その日本人は言語のみ伝えたんだ?うーん、考えても異世界の歴史はよくわからん。別の話に移るか。


 「それじゃあ、ここにきて1番困ったことってあるか?」


 やはり気になるのはこれだろう。漫画や小説は転生や、転移した後の困ることが描かれることはかなり少ない。ぶっちゃけどうなんだ?

 ライトは少し考える素振りを見せてから言う。


 「お金がなかったことだね。マジで、本当に。」


 そこだよなー。例えると、金無しで海外旅行するみたいなもんだ。そう考えたら転移したくないな。チート能力なしでどう生きていくんやろ。


 ここでライトが初めて質問をする。


 「向こうの世界には魔力とか、能力があるけど具体的にどんな能力が欲しい?」


 あぁ、かなりあるあるな質問だぁ。やはり瞬間移動や、力が強くなる能力、魔法を放てる…あたりがマストか。瞬間移動だったら、通勤が楽々になったり、旅行にも手軽に行けるだろう。てか異世界に魔力あんの?!うおぉー!!落ち着け俺の厨二病心!と色々考えていると、ライトが、


 「んじゃあ僕そろそろ帰らないといけないからさ、また来週ねー。」と言った。

 俺は、「あぁ、また来週。」と返す。


 それから、1時間ほど酒と肴を楽しみながら考えた。結論は、瞬間移動に決着。その後、ライトが金を置かずに帰ったことに気づいた。

 合計7451円の貸しだよクソッ。

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