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Eランク昇格

 シオンは冒険を続け、少しずつ力をつけていった。スライム討伐や薬草採取の依頼を着実にこなし、ギルドからの信頼も厚くなってきた。そしてついに、Eランク昇格を目前にしたシオンは、自分の成長を実感するために「ステータス」を確認することにした。


「ステータス」


 透明なパネルが目の前に現れ、自分の現在の状況が表示される。


□□□□□□□□□□

名前: シオン

年齢: 10歳

職業: テイマー(初心者)

レベル: 9

HP: 180/180

MP: 90/90

力: 18

敏捷: 27

知力: 36

スキル: テイムスキル(初級)、魔物探知(初級)

□□□□□□□□□□


「少しずつだけど、確実に強くなってるな」


 シオンは満足そうにステータスを確認し、成長を感じ取った。そして、次の目標であるEランク昇格を意識して、さらなる鍛錬と依頼遂行を決意した。


 次の日、シオンはギルドに向かい、受付のアンナに声をかけた。


「おはよう、アンナ。そろそろEランクに昇格したいんだけど、どうすればいいかな」


 アンナはシオンの様子を見て微笑みながら答えた。


「シオン、よくここまで頑張ってきたわね。Eランクに昇格するためには、最後にもう一つ討伐依頼を成功させればいいわ。こちらにちょうどいい依頼があるから、どうかしら?」


 アンナがシオンに渡した依頼書には、次のような内容が記されていた。


□□□□□□□□□□

依頼内容: ゴブリン討伐

依頼主: エルバード村自治体

討伐対象: 村周辺に現れるゴブリン3体の討伐

報酬: 50銀貨

締切: 1週間以内

備考: ゴブリンは単体であれば大きな脅威ではありませんが、複数で行動することが多いため、注意が必要です。

□□□□□□□□□□


「ゴブリン討伐か…確かにEランク昇格にふさわしい相手かもしれないな」


 シオンはこの依頼を引き受けることに決め、シロンと共に準備を進めた。これまでの経験を活かし、無理のない範囲で進むことが何よりも重要だ。


「シロン、行こう。このゴブリンを討伐すれば、僕たちはEランクになれる」


 シロンもシオンの決意を感じ取り、静かに頷いた。二人は街を出て、ゴブリンのいるとされるエルバード村近郊へと向かった。


 エルバード村の近くには小さな森が広がっており、そこにゴブリンが住みついているという情報を得ていた。シオンとシロンは慎重に森の中へと進んでいった。ゴブリンは単体では弱いが、群れを成して攻撃してくると厄介だ。油断は禁物だ。


 森の奥へ進むと、複数の足音が聞こえてきた。


「シロン、近いな。あれがゴブリンかもしれない。警戒して進もう」


 シロンは鼻をひくひくさせながら、周囲の様子を伺っている。そして、視界の先に3体のゴブリンが現れた。背丈は低いが、鋭い牙と爪を持ち、緑色の肌が不気味に輝いている。


「シロン、僕が前衛で攻撃する。君は後ろから援護してくれ」


 シオンは剣を構え、ゴブリンに向かって走り出した。ゴブリンたちはシオンに気づき、威嚇するような叫び声を上げながら接近してくる。


「ここからが勝負だ!」


 シオンはゴブリンの一体に狙いを定め、剣を振り下ろした。鋭い一撃がゴブリンに命中し、ゴブリンはひるむ。シロンも遠くから吠え声を上げ、ゴブリンたちの注意を引く。シロンの援護のおかげで、シオンは2体目のゴブリンを迅速に討伐することができた。


「よし、あと1体だ!」


 最後のゴブリンもシオンの連続攻撃に圧倒され、ついに討伐された。すべてのゴブリンが倒れ、森の中は静けさを取り戻した。


「やったな、シロン。これで依頼は完了だ。僕たち、Eランク昇格だ」


 シロンは満足そうにシオンに寄り添い、二人は無事にゴブリン討伐を終えた。Eランク昇格に向けたこの一歩が、シオンとシロンにとって新たな冒険の始まりを意味している。


「さあ、ギルドに戻って、昇格の手続きをしよう」


 シオンとシロンは街へ戻り、ギルドへと向かう。Eランク冒険者としての新しい挑戦が、これから待っている。シオンとシロンはゴブリン討伐を無事に終えた後、静かな森を抜けて街へ戻る途中だった。森の出口が見えたとき、シオンは胸の高鳴りを感じていた。これまでの冒険で少しずつ強くなっている自分を実感し、今回のゴブリン討伐でさらに成長したことを感じていた。


「シロン、今回の討伐で僕たち、かなり強くなった気がするよ」


 シロンも満足げにシオンを見上げ、軽く吠えて答えた。シオンはふと思いつき、いつものように「ステータス」と心の中で唱えた。


□□□□□□□□□□

名前: シオン

年齢: 10歳

職業: テイマー(初心者)

レベル: 10

HP: 300/300

MP: 200/200

力: 30

敏捷: 40

知力: 50

スキル: テイムスキル(初級)、魔物探知(初級)、鑑定(初級)

□□□□□□□□□□


「すごい……一気にステータスが上がったんだな。さらに初級だけど鑑定まで覚えた……」


 シオンはステータスの数値が大幅に向上し、新たに鑑定スキルまで覚えていることに驚いた。これまでの苦労が報われた瞬間だった。ゴブリン討伐の成功でレベルが10まで上がり、冒険者としての基礎力も確実に高まっている。


「シロン、僕たちついにレベル10だ。これで次のステージに進めるね」


 シロンも大きく頷き、嬉しそうに尻尾を振った。シオンはシロンの成長も期待しながら、街のギルドに向かって歩を進めた。


 ギルドに到着すると、受付のアンナが笑顔で出迎えてくれた。


「おかえりなさい、シオン。ゴブリン討伐、無事に終わったのね」


「うん、無事に3体討伐したよ。それに、レベル10になったんだ」


 アンナは驚いた顔を見せたが、すぐに微笑み返した。


「それはおめでとう!じゃあ、さっそくEランク昇格の手続きをしましょう」


 アンナの案内でシオンは手続きを終え、ついに正式にEランク冒険者となった。シオンはこれまでの努力が報われたことに満足し、新たな冒険への意欲がさらに高まった。


「これからはEランクの依頼も受けられるんだね」


「ええ、Eランクからはダンジョンにも挑戦できるわよ。エルバードにはEランクダンジョンがあるから、次はそこに挑んでみてはどうかしら」


 シオンはアンナの提案に興味を引かれた。ダンジョンは新たな挑戦であり、成長の機会でもある。


「うん、シロンと一緒に次はダンジョンに挑戦してみるよ」


 こうして、シオンとシロンは次の目標であるEランクダンジョンに向けて、準備を進めることを決意した。新たな力を手に入れたシオンの冒険は、まだまだ続く。

ご愛読ありがとうございます。

これからも本作品をよろしくお願いします。


また、『ブックマーク』と『いいね』と『レビュー』をよろしくお願いします。


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