ダンジョンに向けて
シオンはウルフ討伐を終えてギルドに戻り、依頼報酬を手にした後、アンナにダンジョンについて尋ねてみた。
「アンナ、この街にはダンジョンがあるって聞いたんだけど、どんな場所なんだ?」
アンナはにっこりと笑い、少し誇らしげに説明を始めた。
「ええ、ここエルバードには『黒石の迷宮』って呼ばれるダンジョンがあるわ。初心者の冒険者でも挑戦できるEランクのダンジョンよ。ランクごとに厳格なルールがあって、EランクのダンジョンにはEランク以上の冒険者しか入れないの」
シオンは興味深く聞きながら、少し考え込んだ。
「へぇ…つまり、Eランク以上じゃないと入れないってことなんだね。僕はまだFランクだから、今はまだ無理か…」
アンナは頷きながら続けた。
「そうね。黒石の迷宮はこの街の東にある丘の地下に広がっていて、Eランクの冒険者たちが初めてのダンジョン挑戦に選ぶ場所よ。でも、Eランクといっても油断は禁物。モンスターも出るし、罠も仕掛けられているからね」
「じゃあ、Dランク以上のダンジョンは?」
「Dランク以上のダンジョンもあるけれど、それはこの街にはないわ。Dランクのダンジョンは、もっと大きな街や冒険者ギルドが強い影響力を持つ場所にあるの。ランクごとにルールが厳しくて、DランクダンジョンにはDランク以上、CランクにはCランク以上の冒険者しか入れないのよ」
「なるほど。エルバードのダンジョンはEランクだから、まずはEランク冒険者にならないと入れないってことか」
アンナはシオンの理解に頷いて続けた。
「その通りよ。だからまずは依頼をこなして、FランクからEランク冒険者へ昇格しないといけないわね。Eランクのダンジョンは初心者でも挑戦しやすいけど、準備と心構えが大事よ」
シオンは少し考え込んだ。この世界で成長していくためには、冒険者としてのランクを上げ、次のステージに進むことが不可欠だ。ダンジョンに挑戦するためにも、まずはFランクからEランク冒険者へと成長する必要がある。
「よし、まずはEランクに上がってから、ダンジョンに挑戦だな」
アンナは笑いながらシオンを見つめた。
「そうよ。まずは依頼をこなしてEランクになりなさい。それからダンジョンの挑戦よ。無理せず自分のペースで進めばいいわ」
シオンは次の目標を胸に刻んだ。まずはEランクへの昇格。そのために、さらに依頼をこなし、シロンと共に力をつけていかなければならない。
「シロン、まずは僕たちが強くなって、Eランクを目指そう」
シロンは静かにシオンに寄り添い、優しく鼻を鳴らした。その白い体がシオンの決意を支えているように感じられた。
「次はもっと大きな依頼を受けて、しっかり力をつけていくぞ」
シオンはそう決意し、ギルドの掲示板を再び見つめた。依頼をこなし、Eランク冒険者へと昇格し、そしてダンジョンに挑戦する。その日が来るまで、シロンと共に成長を続けることを胸に誓った。
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