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先輩薬師の後輩育成日記  作者: 織姫
第11話 薬師がすべきこと

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32/91

その①

 前略

 

 リリアさんお久しぶりです。村は連日の雪で銀世界に変わりました。今年は雪が多くて雪下ろしが大変ですがみんな元気にやってます。

今年は春にサラちゃんが来て、それからすぐアリサさんも旅から戻ってきて、なにかと忙しい時もありましたがなんとか無事に一年を終われそうです。

この手紙がリリアさんの下へ届く頃には大樹祭も終わり、新しい年を迎えるだけでしょうか。リリアさん、今年も一年お世話になりました。少し早いですが、良き年を迎えることを祈って。


 追伸 誰かさんが“栗より果物が良い”っていうから林檎を送りますね。


                      ソフィア・ローレン


「ソフィーさんって――」

「なに?」

「どうしてエドさんと結婚しようと思ったんですか」

「……はい?」

 それは大樹祭のごちそうを食べ終え、ルークを寝かし付けた後のこと。ここからは大人の時間ということでアリサさんたちとお酒を楽しんでいた時です。サラちゃんが私たちの馴れ初めを聞いてきました。

「ソフィーさんとエドさんってずっと一緒なんですよね。いつから気になってたんですか?」

「い、いつって……ねぇ?」

「俺に聞くな」

「もちろん求婚はエドからしたんだよな?」

「そ、それは……」

 なんで私を見るのよ。程よく酔いの回ったアリサさんを前に困惑するエドは「私から」と言わせんばかりに私を見つめます。確かにきっかけは作ったかもしれないけど、プロポーズはエドからしてくれたのを忘れたとは言わせません。

「で、どうなんですか?」

「サラ、おまえはもう酒飲むな」

「答えてくれたら飲みません!」

 サラちゃん、やっぱり酔ってよ。ほんのり頬が紅くなってるからもしかしたらと思ってたけど、生まれて初めてのお酒はちょっと飲み過ぎたようです。

「どうなんですか。教えてください!」

「あ~もう。ソフィー」

「え、なに?」

「おまえから話してやれ」

「なんで私なの……って! どこ行くの⁉」

「ルークと寝てる。あとよろしく」

「卑怯者~」

 酔いが回ったのを口実に敵前逃亡を図る旦那様はリビングを出て行き、残された私は仕方なくサラちゃんたちに結婚する少し前の話をしました。

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