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相も変わらずラブラブで……。

 続きでございます。


 あ……、どうも。ごく普通にサラリーマンをしているしがないオッサンです。スタイルがいい訳でもなく、2枚目3枚目というナイスガイでもない……。しかも、女子達からは普通もしくはあまり良く思われてはいない……。なので独り身でこの歳になるまで、”彼女”というモノに縁がなかったのでありますが、この度“彼女”を通り越して”妻”が出来ました…ハイ……。


 おっと、自己紹介がまだでしたねごめんなさい。私は浅見あさみ 龍夜りゅうやと言います。43歳のオッサンです。とある会社の会社員です。その会社でもずっと仕事的にも独り身なんです。ですがここにきて、いきなり”お嫁さん”が来ちゃったんです。しかも奥様は”魔族”だったのです。 


 妻の名前は”イリザ”。年齢……ですか?ぶるぶるぶる……私には聞けない……、コワイ……。いや、聞いたところで彼女への気持ちが変わる訳ではないのですが……。それを聞くには結構勇気要ります………。そこまでの勇気がありませんです。でも、年齢はどうあれこんな可愛い奥さんが傍に居てくれる……更に私の事をメチャクチャ慕ってくれるんですよ、本望だと思いませんか? なので、あえて聞いてません。それで心変わりすると言うならこのままでいい、充分です。


 私自身は両親は早くに病気で他界、歳が7つと8つ違いの兄と妹がいます。しかし、それぞれが距離の離れた地域に住んでいて、連絡も取り合っていない状態なんです。ただ、それぞれに彼氏や彼女が居るとだけは聞いていました。何故って?その兄と妹に私は馬鹿にされていたからです。


「ふん、彼女も出来ないのか。」


「ダメダメ…。こんな人、誰も声すら掛けないわよ。会社の方でも女性社員は良く思ってないみたいだし。」


「そうか、まあ精々頑張るこったな。無理だとは思うが。」


「そうね。でも焦って強引な事はしないでよね。警察沙汰になったらこっちが迷惑だから。」


 と、こんな兄と妹です。なので、今現在も一切連絡は取っていません。兄と妹は意外と仲が良いようで、私を抜きで連絡しあっている様ですが………。私には全く関係無いことですのでその辺は気にしてません………。

 あぁっと、ごめんなさい。いらない話をしてしまいました。今度は私の奥さんのお話しをしましょうか。


 彼女の実家は魔界と呼ばれる世界だそうで、色んな亜人や獣人族、魔族や龍族がいるとの事で、魔族の中でも種族があり、サキュバス族とのこと。女性側の淫魔族のことらしく、男性だとインキュパス族と呼ばれているとか。後で聞いて知ったのですが、彼女はサキュバス族の中の王女様と判明し、前話でもお話ししましたが本当に私でいいんだろうか?と改めて彼女に確認しました。王女の相手が私では、不釣り合いなのではないかと。


 ですが、彼女の返答にまたしても目が点になってしまいました。


「大丈夫!お母様からOKいただいたから。娘を救ってくれた命の恩人ならって、二つ返事でお許しが出たの。今度会いたいって。お礼がしたいんだって♪」


 ええっ!お母様って……あの時の美人で容姿端麗ナイスバディの奥さんですよね?マジですか?いいんですか?イリザも当たり前のようにさらっと話してますが!? アリなんですかそれ?なんとオイシイ……いや違った、なんと言っていいか……、サキュバス万歳!!………失礼しました。結局喜んでいる私って………変!?


 それから2ヶ月程になります。まだ、ご挨拶にもお邪魔して居ないのですが、いましばらくうちの奥さんをもっと知りたくて。


 私にとっては過ぎた女房と言いますか、炊事洗濯バッチリでしかも羽と尻尾も伸縮自在で収納できちゃう。あ、角も……。見た目には若くて美しい奥様……。こりゃ、人間界でも暮らせる訳です。魔族と悟られないのだから、いたずら心でちょっかい出した男性は生気や精気を吸い取られてご愁傷様になる。って、ちょっと待って。それって沢山のサキュバス達が人間界でバレない様に暮らしてるって事?マジか?ちょっかいを出すわけではないけれど、今度から妻に教えてもらいながら、観察してみようとおもいます。特徴があるかもしれない。他のサキュバスに生気を取られてあの世行きは今更ですが勘弁です。今は彼女とずっと居たいと思ってます。


 ふぁぁぁぁ!ととと、欠伸が出てしまった。ん?あら……、朝だ。起きて仕事に行く準備しなきゃ……。で、なんで身体が重いの!?それに凄く気持ちが良い感触がするんですけど?


 ふと布団をはぐると私の身体に、愛おしそうに私を全裸でハグしている妻の姿が……。 


「んくっ。おふぁよ♪起こしちゃっら?」


「い、いや、起きる時間だったから良かったけど、ふぅ。」


 どこで覚えたのか身体の扱いが慣れてらっしゃる……。さすがといっていいのか分かりません。サキュバス達のサロン作ったら大繁盛だろうなきっと……。ま、彼女にはそんなことはさせないけどね。


 彼女の上目遣いで見つめてくるその顔は…………犯罪だ!しかも、身体を密着させているだけで頬を赤らめている……。


 ほんとにこんなに感度が良くてナイスエロバディでしかも美人ときたもんだ。これが、サキュバスという魔族でありしかも私の妻なんて誰が夢にも思うだろうか。こんな色っぽい姿を見てたら限界が近づいてきました。ホントに可愛らしい。後で抱きしめよう……。


「くっ、私もそろそろ限界だ!」


「あ……龍夜さん……。」 


「抱きしめても良いかな……?」


「……はい……♪」

 ………………………………………………。 

 ほうっ、とため息をついて満足そうな淫靡な顔をしながら私の顔を見つめてきます。まったく、わたし好みの可愛い顔をしていると言うのに更にその悩ましい顔つきはどうですか!もう、何本の矢がハートに刺さっているか刺さるスペースもないぐらい……。犯罪だ!妻でありながらあなたは犯罪だ!やっぱりもう一度抱きしめよう!

 私は起き上がって、彼女を抱きしめていました。


「んぅぅ、しゅきぃ♪♪」


 と彼女も両手を回し、口づけをしてきます。私もディープキスを味わいながら彼女を堪能していました。なんという果報者でしょう。人間ではないとはいえ、ここまで尽くしてくれる……。こんないい子がいるでしょうか?


 私にすると、今までの人生でこんな女性に会ったことありません。しかも種族を越えて私を愛してくれている……。あ……、いかん。彼女の魅力に引き寄せられる……。やばいな、出勤時間が迫ってるし……。って彼女には…………気付かれてるよねやっぱり。

 彼女を見ると妖艶な微笑みを返していました。完全に悟られています……。何と言う事だ、あぁ!私の理性がぁ!


 ええいっ!ままよっ!出勤時間から逆算して……、よし!後30分はいけるっ!もう決めた!彼女を抱く!抱いちゃうぞ!


 私は彼女の後ろに手を回し、一気に起き上がって彼女を寝かせて覆いかぶさり、口づけをしました。彼女も突然の行動に驚いていましたが、すぐに私を受け入れてくれて手を回してきました。相変わらず柔らかくプルンとした唇に何故か甘く感じる舌ざわり……。ホントは私の方がトロトロになりそう……。しかしそこで果てる訳にはいかない。時間との勝負もある。長時間で味わっていたいがそうもいかない。私は口づけをしたまま、彼女を感じていました。    


 で、今私の住まいは1階3件、2階3件の2階建てのアパートで、1部屋8畳、6畳、台所、お風呂付のお部屋で、築年数は古いものの、住ごごちが良いんですよ。しかも、ここ数年他の入所者全くなし。このアパートの大家さんも3㎞ほど離れた場所に家があり、お金持ちでもあるので私が入っている限り、売ったり壊したりしないと言ってくれました。なのである意味このアパート貸し切り!?部屋は勿論別々ですが。で、なぜかアパートとお隣さんの家との間隔も広い……。意外とこんないい条件て、ナイスと思いませんか?ちょっとやそっとの大きな声が出たとしても、窓が開いていれば多少なり響くでしょうが締め切っていれば全く外には漏れない……。素晴らしい。


「あ、あ、愛してりゅ!愛してりゅからぁ!しゅきぃぃぃ!」


「わ、私もだ!愛してる!イリザ~~~!」


「龍夜しゃ~~~ん、…………!!」 


 私も彼女も満足顔でうっとりと放心してました。しばらく息が落ち着くまで、その場で余韻を味わっていました。


 イリザも流石に大満足のようで、私の方を見つめて微笑んでいました。その愛くるしい笑顔も、私のノックアウトの1つ………。


「よし、じゃあ着替えて支度するよ。会社に遅れるからね。」


 と、彼女の額にちゅうをして着替えを始めました。イリザも少しして起き上がり、エプロンを着けます。


って、ちょっと!過激に裸エプロンですか!私……会社にたどり着けるでしょうか?どんだけ悩ましく誘われれば気が済むんでしょうね?


 かと言って、オッサンではあっても男です。そんな格好で、台所に立たれてごらんなさい!変態でなくたってそそられますその神々しいお姿は!


 しかもナイスエロバディの超美人ですよ!貴女、自覚してます!?いか~ん!この続きは帰ったらしよう。その為に仕事がんばろう。


 イリザは、私にお弁当を作ってくれてました。”愛妻弁当”が味わえるなんてっ!うぅ、生きてて良かった。そう思った初の瞬間でした。 


「じゃ、行ってきます。」


「行ってらっしゃい、早く帰って来てね♪待ってるから♪」


「勿論だ。早く帰ってイリザを抱き締めたいからね。」


「うふっ♪じゃあ、早く帰って来られるようにおまじない!」


 と言って唇を重ねて来ました。ディープに味わいます。しかし、私もイリザの唇を堪能したいのを堪えつつ、お弁当を持って部屋を出ました。私が見えなくなるまで手を振ってくれます。私も振り返します。歩いて15分程の所に会社はありました。早く仕事を終わらせてイリザの元に帰ろう。そう思いつつ、会社へと出社しました。

これから起こる色んな出来事が待ち受けていることも私は知らずに……………………。



読了ありがとうございます。次話をお楽しみに。

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