Battle 5 (1)
「ふんふんふふふーん」
なぜ僕がこんなに機嫌がいいのか気になる人も多いのでは?
それはだな!!
ちょっとした工作をしているからだ!
もちろん死ぬためのな。
今までの自殺方法は、あまりにもありきたりすぎた。
だからAにも勘づかれ、死ぬことを阻止されてしまったのだろうと考えた。
だから今度はAも思いつかないようなあっと驚くべき画期的な方法で死んでやろうと思ったのだ!
そこで思いついたのが、この工作である。
透明なワイヤーを足で引っ掛ければ、後ろから矢が飛んできて心臓が貫かれる、というものである。
まぁよく映画やアニメで見る手法ではあるが、実際にこんなことをするとはAも思ってもいないだろう。
しかし1つ失念していたことがあった。
僕はとてつもなく不器用だったのだ。
かれこれ丸2日、これを作り続けている。
そして3日目の今日、ようやく作り終えようとしていた。
──────1時間後
できた!!
我ながら不器用なりにとても上手に出来たと思う。
大満足である。
矢で後ろから心臓を貫かれる時に激痛に襲われるだろうが、面白い死に方なので別にいいかなと思う。
まて、でも血が飛び散らないか??
もう1つ、失念していた事に気がついてしまった。
血が床に染み込んでしまっては最悪だ。
僕には身内がいないため、修理代は全て大家さんもちになってしまう。
......ビニールを下に敷けば床に染み込むことはなくなるだろう。
僕は急遽ビニールシートをホームセンターへ買いに行った。
多めに3つ、大きめのビニールシートを購入し、家に帰る。
そしてさっそく死ぬ準備を始めた。
実行時間は夜。
夜ならAも寝ているかもという算段である。
こんな死に方初めてだ。
普通アニメとかは殺されると分からずにワイヤーに引っかかって死ぬけれど、僕は死ぬ事がわかっていてワイヤーに自ら引っ掛かりに行く。
正直少し怖い気持ちもあるが、それがまた僕を高揚させる。
狂ってると言ってもらっても構わない。
もともとこんな死に方を実行しようと思うのだから僕は相当な変人だ。
あぁ、背中に矢が刺さるってどんな感じなんだろう?
夜まで待ちきれない。
けれどAに止められる確率を低くするためにも待たなければならない。
今度こそは成功するだろう。
僕はそう自負していた。
前回の投稿からだいぶ日にちが空いてしまいました。すみません、、。今回は少しユーモアのある死に方を僕は試みてますね笑笑