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11-2 魔王襲来(二回目)(ルート分岐あり)

 ここは異世界。

 ここは日本の文化によく似た発展をした、異世界の極東の島国である。



 その女性は、堂々と魔王と名乗った。

「――私の名は魔王キルリ・ルリ。魔族の国の王である!」

 セレブ感のある目鼻立ちのはっきりとした若くて美しい女性であった

 彼女は、進士が勤務している会社の業務取締役社長、鬼龍院瑠璃きりゅういん るりの前世である。


「魔王キルリ・ルリ。俺は君を助けるためにやって来た!」


「な、何を言っている?私はお前を暗殺するために来たんだぞ!」

 そう言って、身体をふらつかせた。魔王の顔色が悪い。


「勇者、今この場で、貴様に決闘を申し込む」

「わかった。だが、一つだけ条件がある」

 進士は、魔王が本調子ではない理由を知っていた。

 身体の大部分を「暗黒神の闇」に浸食されているためである。

 その状態でも意識を奪われずに活動できる魔王はやはり規格外の存在であった。


「なんだ?何人同時でも構わんぞ」

「俺たちが勝ったら、一つだけ俺の言うことを聞いてもらう」


「そんなことか。良かろう、わが神に誓って。さぁ、やってみろ勇者!」

 魔王は、魔術を行使して進士とミハルを圧倒する。


 だが、魔王の周囲を金色の光が取り囲んだ。

 上級神官職「聖女」の結界である。


「やはり、この魔道具は素晴らしいです。状況がすべて筒抜けでしたよ」

 無線通信機を手に大和の国の姫で、かつ聖女であるサクヤ姫が現れた。

 ミハルの活躍とサクヤ姫の機転のおかげで、魔王を聖女の結界に閉じ込めることができた。


「魔王、何人同時でもいいって言ったよな。悪いが教会騎士団全員が相手になる!」

 魔王の周囲を対魔兵装の教会騎士団が十重二十重に取り囲んだ。


 剣王ハザマ、ユキナ、アンネロッテが駆け寄ってきた。


「なるほど、これが『無能な勇者』の力か……とんでもなく有能じゃないか」


 魔王の体調が悪化していた。

 魔王の身体から闇の粒子のようなものが溢れ出ていた。


「魔王、無理をするな!命までは取らない、負けを認めろ!」

 進士は叫んだ。


「だが、もう遅い……そろそろ限界のようだ」

 魔王の声とともに闇が膨れ上がった。

 聖女の結界が破壊された。


「ここが分岐点だ!」


 進士は無意識のうち、勇者スキル「ルート分岐」を発動していた。


 ルート分岐:魔王との決闘

 ( 助ける ・ 見逃す )


--

大湊信士のスキル

 意志疎通 :特定の対象と意志を疎通する(異世界の知的生物と会話ができる)

 応 援  :ステータス値の一時的な上昇

 勇 気  :一時的に最大値を超えて気力体力を回復する


 (隠し) :スキルを隠す。解析スキルで見ると文字化けするときがある

 ルート分岐:(隠し)運命の分岐点を繰り返すことができる

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