一話
2017年5月のゴールデンウィークの連休日、僕は家族3人(父親は坂川光孝 母親は坂川尚美 子供は坂川満)で埼玉県秩父市の長瀞ライン下りを楽しんでいた時のことだ。ライン下りをしている途中、船の中に毛虫がいることに気づいた子供は…満「わっ!毛虫が船の中に!」子供が思わず立ち上がって川の中に落ちてしまった。父親「満ちゃん、今助けてやるからな、舟頭さん!息子が川に落ちました。」舟頭「なんだって!分かりました。すぐに警察に連絡をします。」母親「息子は警察が来るまでの間どうなるんですか!」舟頭「緊急用のライフジャケットを着用いただいていますので溺れる心配はありません。」舟頭が警察に電話をかけてる間に子供はどんどん川に流されていった。
20分後、子供は川岸から河原に流れ着いた。満「疲れた〜どうしようかなぁ、」子供は川岸沿いをとぼとぼ歩いていると川の中で大人びた少女が一人で立っていた。
その少女は生まれたての赤ん坊のように着衣をきておらず、頭に幾何学的な紋様のくしを挿し、おまじないを唱え、川を流れ続ける清らかな水を手慣れた様子で身体に掛けていた。坂川は助けを求めようとその少女に声をかけた。満「あの〜ぼ、僕はその…川に流されてしまって、此処が何処だか分かりますか?」少女「キャ〜いゃ、なんでこんな場所に男が居んのよ、信じらんない!」満「す、すみません。」少女は、女の子として素のままの姿を異性に見られた恥ずかしさ、自分の裸を見られたことに対する憤りという2つの気持ちを抱いていた。少女は騒ぎ始めるとふと何かに気づいた様子で坂川に話しかけた。少女「私の姿を見た事は異世界人と触れてはいけないというルールに反するわ、よってあなたは口封じされるのです!」満「あっ、あの、どういう意味ですか?」少女「問答無用!」少女は押さえていたはらわたの怒りを表情に描き出し、強い口調の言葉で言い放った。すると少女は子供に対して青白い光を指先から発射した。満「ぎゃー何これ、何これぇ〜!」青白い光が命中した瞬間、子供の体は硬直した。満「ど、どう言う事ですか?これは、」子供は震えた声で少女に問いただす。少女「あなたにはこれから私の裸を見た罰を与えます。今後は二度と女の子の裸を見ようなどと思わないこと!いいわね?」そう言うと少女は妖術の詠唱をして指を鳴らす。その瞬間、青白い光が子供に命中し失神した。失神する瞬間、少女は子供にこう言った。少女「あなたがもし私の世界で私の元へ辿り着けたらあなたを元の世界へ帰してあげる。」