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ランプを求めて

二日後…約束通り僕達は家族揃ってバビロナに入った…


ジーニャさんとジーナ、ロジャーや街に住む方々…精霊の皆さんが歓迎して下さった。


ただ空中庭園へは僕とジーニャさんとジーナ、ティナとナギさんと愛ちゃんで行く事になった…


魔法のランプを探しに行くのだからみんなでゾロゾロと行っても仕方ない。


お義父さん、お義母さん、マサムネさん達にはミスやリルをお願いしてバビロナ神殿で待機してもらう事にした…



「ここが空中庭園の神殿か…」


イミテとの闘いの時は僕達は中に入る事は無かったからここはジーニャさんに案内をしてもらう事にした。


「そう言えば石になったアイツは?」


ティナの疑問に答えたのはジーナだった。


「ウチは止めとけって言ったんやけど…」

 

彼女は空中庭園から程近い丘陵にポツンとある石像を指差した…石像は台座に乗せられてバビロナ王朝を一望出来る位置に整備されていた。


「彼に頼ろうとした時もありましたからせめて…」


哀しそうな眼をしたジーニャの肩をポンと叩く…


「僕はジーニャさんのそういう所…自分に関わる全ての人に対してきちんと尽くす所が素晴らしいと思います。本当はそうでなくてはいけない。僕も見習いたいと思っています…」


「あ、ありがとうございます…」


「チェッ!何かウチが悪モンみたいやなあ…」


「そんな事ないよ…ジーナは良い所沢山あるよ…」


「ホンマ?殿…どんなトコ?ウチのドコがすきなん?」「そ、そうだなぁ…」


ジーナの圧がスゴくなって来た所でティナが


「こらこら…あなた…ダーリンが困ってるでしょ?

目的が変わってきてるわよ…


何としてもランプを見つけだしてバビロナを復活させないといけないんじゃないの?」と彼女をいさめた。


「ホ、ホンマやな…まあ心配せんでも殿はずっとウチと一緒に居てくれるしな…」



ティナにありがとうという表情を見せた僕に彼女は可愛い笑顔で微笑み返してくれた…



「じゃあ…行こうか…」


「こちらから…どうぞ…」


ジーニャさんの案内で僕達は神殿の門をくぐった。


僕達の人間界の季節とは違い、丘陵は暖かな風が吹いている…


しかし神殿に入ると外壁や屋上に緑があり、至る所に水が流れているせいもあるからか中に入るとかなりヒンヤリとして肌寒い…


「みんな…寒くない…?大丈夫?」


「私に任せてください…」


ナギさんが両手を広げると全員が緑の暖かなオーラに包まれた…


「ありがとうございます…ナギさん…」


「うふふ…私に近づく程暖かいですよ…ほら…」


ナギさんは僕にピッタリと密着してきた…


「ホ、ホントですね…」彼女の花のような香りに参りそうになる僕…


「何や何や…アンタ地味なキャラやと思って安心してたら…意外にやるやんか…ウチより胸も大きいし…ふぅん…」


「ジーナ…お願いだから仲良くしてよ…今はランプを探さないと…ね!」


「へーい!」僕の言葉に仕方なくジーナは大人しく引き下がってくれた…


「…もうすぐ着きます…」


色々話しながら歩いていた僕達に対してジーニャさんは神妙な面持ちで言った。


やはりランプの事を…バビロナの未来がかかっているから…真剣なんだな…


やがて僕達は薄暗い広い聖堂のような場所に出た。

壁や天井には色々な壁画や装飾がなされており芸術性の高いバビロナの文化が伺える…


「ここが礼拝堂になります…礼拝と言っても一般の人は来ないので特別な儀式で神に祈りを捧げる場所ですね…」



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