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種族を超えた想い

「そ、それじゃ…イミテも空中庭園あそこに魔法のランプがあると睨んで…」


僕の心配そうな表情かおにヴァルは目を閉じて笑みを浮かべた。


「いや…あの阿呆あほうはそこまで計算高く無かったじゃろ…


あの王女を妻に娶って時間をかけて一緒に探し出す…後の事はゆっくりと思っていたと思うぞよ…

それに…」


「それに?」


「あんな脳みその少ない男の行動をわらわが追跡トレースしているかと思ったらしゃくではないか!」


「まあ…それもそうだね…アイツは…嫁!嫁!だもんなぁ…」


「おや?優也…人に優しいお主も皮肉染みたことを言う事もあるのじゃのう…?」




「そりゃあ…自分の大事な人を何度も酷い目に遭わされたら誰だって怒るよ… 」


「わらわもその…大事な人に入っておるのか…?」


「当たり前だよ…頼りにしてるし、尊敬もしてる…

これからも宜しくお願いします…守護英霊様…」


「ホホホ…ほかの者なら嫌味イヤミにしか聞こえんが、真っ直ぐなお主が言うと嬉しいぞよ…

良かろう!お主とわらわでジュエラや他の国を守って行こうではないか…」



「…コホン!」 「ん…なんじゃ…?」


「一応、あなたが守ろうとしている国の国王ですが!」


「相変わらず細かい奴じゃのう…良いではないか…これは優也とわらわの間の話なのじゃから…」


「ダーリンの事だから黙ってられないんじゃないのよ…いい?ダーリンはね、魔法は使えるけど、魔法使いじゃないの。人間界で生まれて育って…私と幸せな結婚をしたわ…


だから魔界のゴタゴタにダーリンを巻き込むのは嫌なのよ…ダーリンには旦那様として自分のお仕事の事だけを考えてドンと構えていて欲しいのよ…


そして私がダーリンの身の周りの事をぜぇーんぶしてあげたいの…




…ティナ…今、帰ったよ…


…あなた、今日もお疲れ様でした…お風呂になさいますか?それともお食事に…


…ああ…風呂にしようかな…


…はい!あなた…すぐにご用意致しますわ…

あなたがお風呂に入っている間にお食事のご用意をさせて頂きますね…


…おい!ティナ…メシは後で良いから…お前も一緒に入れよ…


…えっ、あっ、あなたがおっしゃるなら…じゃ、じゃあ…お背中でも流しますわ…あ、あなたが望まれるのなら他のところも…



僕とヴァルは突然始まったティナの一人芝居の妄想劇を見て呆気に取られてしまった…


「…ティ、ティナ…?」


「はっ!…ゴ、ゴメンなさい…」


「ホホホ…お主、やっぱり面白い女よの…

わらわは優也がしたい事を優先させて…わらわは

それを全力で支えるつもりじゃ…お前には負けんぞよ…」



優也はプラティナとヴァルプルギスに向かって微笑んだ…


「ありがとう…二人共、魔法使いの君達が人間の僕をこんなに大切にしてくれて…本当に感謝してるよ…」



「ダーリン…」「優也…」




僕は純粋に彼女達が与えてくれる深い愛情の深さにただただありがとうと言いたかったのだが…


まさか後でこの気持ちが神殿のナゾを解く鍵になろうとは思っても見なかった…


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