表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/103

主君と従者

優也は右手と左手の玉を押し潰すようにして混ぜ合わせた。


そして魔法陣の中に吸い込まれそうになってもがいているコッカトリス・ゾンビに向かって投げつけた…


「オメガ・バースト…はっ!」


「ギギギ…ギャア…!」


優也の放った光と闇の混ざり合った玉にコッカトリス・ゾンビは吸い込まれた…そしてその玉も魔法陣の中に消えて行った…


「終わった…」


「やったな…優也!」


ヴァルは僕と笑顔を交わす…

「君のおかげだよ…ヴァル」


優也は元の姿に戻った…二人のジーナもじゅうたんの上に現れてみんなで顔を見合わせて微笑み合う…



ロジャーやレーヴァが闘っていたバジリスクもコッカトリス・ゾンビが消えたのと同時に蒸発するよう

に消えてしまった。





優也達が乗ったじゅうたんはゴルドやマサムネが指揮を執るソーディア軍のところに帰って来た…


そしてゴルドとマサムネは縁の下の力持ちの兵士達をねぎらった。


「皆の者…よくやった!皆の踏ん張りが魔法使い達の勝利を生んだのだ!」



 ロジャーとレーヴァは固い握手を交わす…


「やりましたね…私達の姫も国も私達の手で守ったのです…」


「ありがとう…レーヴァ殿…あなたのような主君想いの方と一緒に闘えて嬉しい…この闘いの事は生涯忘れませんぞ…」


「いや…私は…」


「ロジャーさん…レーヴァ隊長は我がソーディアの…いえ…私の誇りなのです。これからもよろしくお願いしますね。」


ナギはレーヴァの側に立って彼に頭を下げる…


「も、勿体無うございます…こんな一兵卒に…」

レーヴァは涙ぐんだ。



「何故…ソーディア軍が世界最強と言われるのか

分かったような気がします…」



ロジャーは胸に手を当てて素晴らしい主従関係に敬意を表した。




「将軍!ウチらも頼りにしてるでぇ…」

ジーナはロジャーの顔を覗き込んだ。


「ひ、姫様…」


ジーニャもロジャーに歩み寄り…そしてナギと同じように頭を下げた。


「将軍…これまですみませんでした。


私はもう昔のように誰の命も失いたく無い…

その為に人払いをし、私一人でバビロナを外敵から守る為の努力をしてきました。

時にはプライドを捨てて…


何故…皆に頼らなかったのか…

こんなに頼りになる人達が周りに居てくれるのに…


これからもバビロナをよろしくお願いします…」


「ひ、姫様…参りましたなあ…」


ロジャー将軍は一瞬、困った顔をして…そしてジーニャに向き直って頭を下げた。


「私で良ければバビロナの為に尽くさせて頂きます…」


「あなたで無ければ無理なのです…よろしくお願いします…」


ジーニャも将軍に頭を下げる…


その様子を見ていたナギとレーヴァ…

優也達はみんなで微笑み合った…


「よし…みんなで祝杯を上げようではないか!

シルヴァ…ラリーに連絡して色々用意するように

頼んでくれないか?」


「まあ!あなた…またラリーさんがこんな時だけ?って言われて怒られますわよ…」


お義母さんの言葉にその場が笑いに包まれた…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ