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恐ろしい呪い

ジーナの身を案じた僕達は三度みたび、バビロナへと入った…


今回はジーナの案内が無い為、フェンリルにも同行してもらった…


鏡の間がある森ではロジャー将軍が僕達を迎えてくれた…


「皆様…一つ、心配な事がございます…

姫…いやジーナ様が殿と呼んでおられるそちらの方を送って行かれてからすぐにお戻りになられました…恐らくは神殿に行かれたものだと思っておりました…


ところが神殿からはどなたの気配も感じられません…一体どちらへ行かれたのか…?


もし…神殿に行かれるなら十分にご注意なさってください…」


「ありがとうございます…さあ…急がないと…」


優也の言葉にプラティナ達は頷く…

「神殿なら一度行ってるから位置は分かるわ…大丈夫…」


フェンリルの案内で僕達は誰かに見つかってロジャー将軍や森の住人に迷惑がかからないようにまた一度海岸に出てからバビロナの神殿へとテレポートした…


僕達は万一に備えて身構えながら玉座の間の前までやってきた…


「もしもの為に未来眼を使うわ…」


元々、未来眼で先の事を見渡せる能力を持っているアイはこの後、玉座の間で何があるのかを見通した…更にパルテの力を得た彼女はその時間から巻き戻した様子まで見る事が出来た…



「……そ、そんな!」アイはその場に崩れ落ちた…


「愛ちゃん…一体何があったんだい?」

「いいえ…きっと何かの間違いよ…」

優也の質問にアイは本当の事を話さなかった…






意外にも玉座の間はジーニャや毒を持った怪物達の気配どころか全く何の気配も無い静かな空間であった…


辺りを見回していると


「あっ…何か光るものが…!」

 

みんなナギの声に気づいて彼女が指差す方を見ると確かに青白く輝く光が…


「…魂玉ウィルオーウィスプの揺らめきかしら?」


「いや…ずっと同じ場所で光ってるよ…あっ!」



僕達は光に向かって歩み寄っていた…暗さに目が慣れてきたのもあってその青白い光が宝石の光だと分かったと同時に僕はとんでもない事に気づいた…







「…!ジ、ジーナ…!ジーナが石に…!」  


「ええっ!」「本当だわ…間違いない…」


ティナとナギさんその石像を不思議そうに見ている…



「な、何故…?」「石化の呪いね…」


「せ、石化…?」


僕は愛ちゃんの言葉に反応して驚くと、彼女は僕の顔を見て大きく頷いた。



「ミラールの魔法使いは神道を司る白魔術士が正当派だけど一部に黒魔術を扱う者もいるの…それが呪詛じゅそよ…」


「呪詛…?」「そう…普通の呪文を唱える魔法ではなくて使い手の能力で普通の呪文より強力な効力になる…それが呪いよ…


呪いというのは非常に危険なものなの…使い手の精神に迷いがあったり、使った相手の方が強大な魔法力を持っていたりすると即座に自分に向かって跳ね返ってくることもあるわ…


永きに渡り訓練を積んでいる者や魔法使いと思えない程の強大な魔法力を持っている者…


例えばだけど…一流のネクロマンサーとかね…」


「ネクロマンサー…!」


真っ先に頭の中にジーニャの顔が浮かぶ…


「ま、待ってよ…まさか…彼女が可愛い妹を…そんな…」


その時、僕の側に実態化したヴァルが現れた…


「優也…これでわらわの中で話が一本にすながったぞよ…


確かにミラールの王女が言うようにあの娘の

姉…バビロナの第一王女が絡んでいる事はほぼ間違いないじゃろうな…」



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