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このたわけが!

息を切らしてジュエラ王宮の医務室に駆け込むプラティナ…「はぁ…はぁ…はぁ…」


そこにいる全員がプラティナの方を見て…そして悲しげに優也の方に向き直った…


「…ィナ…ミス…リル…」うわ事で優也が呟いた…



「ずっとあなた達の名前を呼び続けてるわよ…全くもう…こんな時位〝苦しい!助けて!〟って言いなさいよね…」そう言いながらそっぽを向いたアイの目にも涙が溢れ出す…


「ダーリン…」プラティナは溢れる涙を拭う事なく真っ先に実体化しているヴァルプルギスの所へ駆け寄った…


「…何じゃ…?わらわに何か用か?」


「あなた…いつも史上最強の魔女だとうたっているでしょう?お願い!あなたの魔法でダーリンを助けて…!」


「何じゃと…」


「ただでとは言わないわ…私の命と引き換えにダーリンを助けて…この人は…ダーリンは私の全てなの…ダーリンが居なくなったら私…生きていても仕方ない…」


「プラティナさん…」「ティナ…何て事を…」


お互いに見つめ合う二人…次の瞬間、ヴァルプルギスは思いきりプラティナの頰を平手で打った…「パァァァァァァン…!」




「この…たわけがぁぁぁぁぁぁ!」


「師匠…!」ヴァルプルギスの形相にゴルドやマサムネまでもがたじろいだ…



「よいか!正直、優也の正室にはわらわしかおらんと思っておる…しかしの、優也は羨ましいほどにお前を愛しておる…


だから優也が助かってもお前が居なくなったらあやつが喜ぶと思うのか…?それにあの可愛いわらし達はどうするのじゃ…

無責任な事を言うでない!

お前に言われんでも優也はわらわが助けてみせる…お前ら三流魔法使いはそこで指をくわえて見ておれ…」


その場に膝から崩れ落ちるプラティナ…

ナギとアイがそっと彼女の肩に手を置く。


「ごめんなさい…私…私…ううううう…」

両手で顔を覆ってプラティナは人目をはばからず号泣した…


そしてヴァルプルギスはそっと目を閉じる…






やはり…アレしかないかのう…出来ればあやつには関わりとうないが…






しばらく考えた末…彼女はゆっくりと口を開いた。「パルテよ…」「はい!おひい様…」

アイの側に伝説の魔女…パルテが現れた。


「ダイナとエクスも魔法力を貸してやれ!すまぬがあやつを冥界から呼び戻して欲しいのじゃ…」ダイナさんとエクスさんも実体化して伝説の魔女達が勢揃いした…


「御意!」「御意にございます!」


三人は頷き合うとダイナとエクスは自分達の魔法力をパルテに注ぎ始めた…


「あのう…師匠…」ゴルドとマサムネが恐々ヴァルプルギスに話しかけた。


「何じゃ…?」「私達の魔法力も使って頂けませんか…」


「ホッホッホッ…」ヴァルプルギスの笑い声にみんなの表情が緩んだ…が、


「お前らの小さすぎる魔法力なぞ要らぬわ…!黙って優也の様子を見ておれ!」


「はっ…はい!」ヴァルプルギスには大御所の二人もタジタジである…



「おい!ミラールの王女よ…」「何よ…」

「この中ではお前が一番頼りになる…パルテを手伝ってやってくれ…」


言い方はぶっきらぼうだったがアイはこんな時にヴァルプルギスからそう言われた言葉の重みを感じた…「パルテ様…私のつたない口寄せ術ですが…」


「いや…アイよ…宜しく頼む…はあぁぁぁぁぁぁ…」パルテとアイの身体は白く光り始めた…

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