表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
古城とお掃除魔王様!  作者: シルバー
2/3

1.爽やかな朝…?

閲覧ありがとうございます!

〈魔王の城 食堂にて〉

朝を告げる鐘が鳴り響く。

今日は、よく晴れた爽やかな朝だ。

やたらと広い食堂には、獣人や魔族、さらには魔物なども集まっている。もうすぐ朝礼の時間だ。



そこへやって来る、1人の若い男。

彼は扉を開けて入ってくると、ふわぁーっと欠伸する。

そして、よく通る声であいさつ。


「みんなー、おはよう!」

全員が、声をそろえて返す。

「おはようございます、魔王様!」



そう、彼は魔王である。

見た目は25歳くらい、でも実際は100歳を超えているらしい。髪は暗い青、目は血のような赤色をしている。

人間と違うのは、赤い角と、翼と尻尾が生えていることくらい。ほかはあまり違いがないようにも見える。




ところで、「さっきから語りかけてくるお前は何者なんだ」と思っているかもしれないが…

僕は普通の人間だ。

2年前、ある事件のせいで体の成長が18歳のまま止まってしまった。だから、ここに置いてもらっている。別に、召喚されたとかそういうことではない。残念なことといえば、身長が伸びないことくらいだ。172cmだから、そこまで困らないのだが…


前の生活と比べると、ここはだいぶ変わっている。違う種族だろうと関係ない。みんな、魔王に仕えている。そんな環境も、1年もすると慣れてしまった。不思議なものだ。





「…今日は出かけるから、絶対に誰も入れないように。頼むぞ。夕方には戻るから…」


ここで、朝礼では恒例の、魔王様からのお知らせタイム。今日はどれくらいあるだろうか。いつもは長くて30分、短くて2分くらい。貧血で倒れるヤツは、多くても月に1人。


「…に隣の国を見てくる。あと、今日の掃除当番はどこの班だ?これが終わったら来てくれ。」


……僕らの班だ。何かあるようだ。

ちなみに、1つの班に15人ほどいる。全部でいくつかは忘れた。


「今日の連絡は以上。朝食にしよう」


えーっと…。今日は少し話が短かった。





僕を含む掃除当番の班が呼ばれたが、その内容はまったく予想がつかない。


「今日は1.2班か?誰でもいいが、それぞれ1人残して戻ってくれ。」


すぐに話し合って、2班は僕が残ることになった。1班は、僕と同じくらいのときに入った獣人の女の子。銀色の髪にオオカミの耳を生やした、かわいらしい子だ。15歳くらい。名前はレイナと言っていた。


みんなが戻っていくと、魔王は口を開く。

「さっき、隣の国に行くといっただろう?2人には、一緒に来てもらう。朝食のあと、またここに来い」


衝撃的な一言。魔王と一緒に出かける…?

思わずレイナと顔を見合わせる。


「とりあえず、今はこれで終わりだ。詳しいことは後で話すから、戻ってくれ。」

「「は、はい!」」

僕とレイナは慌てて返事した。



「早く食べて準備しに行こう」

心の中でそう呟き、空いている席につく。

時間が無いから、いつもより急いで口に詰め込む。パンとサラダだけ食べてコーヒーを飲み、あとは近くの人たちにあげた。




〈魔王の城 2班の部屋〉

部屋に戻ると、誰かの気配がした。もう戻っている人がいるみたいだ。


「ただいまー……ってうわぁ!?」

突然目の前が真っ暗になる。これは…男の人の手?

どうやら目隠しされたみたいだ。

「おっかえりー!私は誰でし…」

やたら明るい声で問いかけてくる男。


「はいはい、先輩ですよねー…」

手を払い除けてスルーしながら、その犯人の顔を確認する。

ああ、やっぱり思った通りだ…。


どうでもいいかもしれないですが、登場人物の声について。細かいことは、皆さんの想像力で補ってください。

魔王様は、声低いです。語り手くんはthe普通です。レイナはかわいい系です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ