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貝殻のペンダント


 スタミナを回復した我々は意気揚々とプリンの島から旅だった。


 さて、ジャンが”五月雨斬り”を会得したからといって、今の攻撃力の弱いジャンではぷふふと笑えるぐらいの活躍ぐらいしかできないはずである。


「――っしゃ、”五月雨斬り”」


 ズシャシャシャシャ~……ドバッ


 ……あれ?

 なんか強そうな敵が瞬殺されてる……。

 いやいやいやいや、やつがいかに現時点でそこそこ強かったとしても、五月雨斬りはこれまでの与ダメージの6割×4回なのである。


 ……ん?


 た、確かにジャン一人では倒せていなかった敵だが、ジャンとソル君、またはジャンとディーノさんの2撃で死んでたような……。

 そういう意味では、あり得る事態なのかな……?

 うん?

 でも私がプレイしてた時に初めて”五月雨斬り”使ったら全然使い物にならなかったような。

 ま、まぁいい。

 重要なのはそこじゃない。


「ジャン、この辺の敵はもう余裕だから、アビリティ無駄打ちするでござるよ」

 

 そうなのだ、もうこの辺の敵は余裕で戦い抜けるだけのレベルにいるのだ、彼らは。

 ということは、延々かかるステータス上げをするしかないということになる。


「え~!あれ、つまんないんだよな~」


 そりゃつまんないだろうさ!

 私もプレイしてる時はつまらなかったさ!


「……しょうがないジャン、やろう」


 ため息をつきながらのソル君。

 ディーノさんは無言だがそこはかとなく肩が落ちているように見える。


「しょうがないわよね、ラビーちゃん……」


 ルーナ! 

 戻って来てルーナ!!




 私達は順調に上階に向かっていた。

 ダンジョンは滝が流れ小島が点在するゾーンから、巻き貝の内側のような巨大な塔をグルグル回っているような長い通路に変わっていた。

 もちろん隠し部屋や隠し通路がいっぱいある。

 その隠し通路を進んでいた時。


「ん?」


 廊下を照らす照明のような光る貝殻の根元に、何かが隠れているのが見えた。

 いや、そもそもこの辺の照明の所にアイテムがあると分かっていたから見つかったんだけどね。

 でも……なんだろう、これ。

 ゲームでは確か、『少年の肖像画』ってアイテムで、アイテムコンプリートするには外せないアイテムだったんだけど……なんか丸い。

 ネックレスっぽいものに見える。


「あそこになんかあるでござる」


 高いのでジャンに言って取ってもらう。


「お、なんだこりゃ。……ペンダント?いや、なんか蓋が開くな。ロケットとかいうやつ?」


 ジャンが掲げて見せたのは白い二枚貝の形をしたペンダントだった。

 チェーンは銀色。

 渡されて貝の中身を見ようと、蓋を開けてみた。


「ぶふぉっ」


 乙女にあるまじき声が出た。


「うげ」


 ジャン。


「「……」」


 ノーコメントの義理親子。


「うわぁ」


 ルーナですら絶句。

 そこには……なんていうかヌード?があった。

 もちろん私には分かる。

 オケアノス様だ。

 あのショタ王の、なんとも悩ましげなポーズのヌード肖像画がそこにあった。


「ど、どうするでござるよこのネックレス……」


 ゲームでならもちろん持っていった。

 でもここは現実世界。

 こんな変態臭い物を持ち歩くことに対してなんとなく抵抗感がある。


「置いて行ったらどうかな」


 ソル君大好きなショタ王が聞いたら涙に暮れそうなことをぺろっとソル君が呟いた。


「要らんな」


 いかにもドノーマルなディーノさんもそれに賛成した。


「捨ててこう」


 そういう世界とは一番縁のなさそうなジャンが真顔で言った。


「え、えぇと……誰かの大切な物かもしれないから、置いて行ったらどうかしら?」


 ルーナ、その正論いいね!採用!!


「そ、そうでござるよね!!きっと大事に持ってる誰かがいるでござるよねっ!!」


 大事!!

 建前すごく大事!!

 こうして私達は変態臭いアイテムの呪縛から逃れることに成功したのだった。

 



読んでくださってありがとうございます!!

短くてすみません!!

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