日常の崩壊
「ふぁああ・・・」
どこにでもある極々普通のとある高校の、
どこにでもある極々普通のとある教室の窓側一番後ろの席
そこに退屈そうに欠伸をしながら窓の外を眺める男子生徒が一人
彼の名前は・・・
▽▽▽▽▽▽【選択肢】▽▽▽▽▽▽
・山田太郎
・大空翔
・相戸正義
・隻翼の堕天使
△△△△△△△△△△△△△△△△△
ピッ
->・隻翼の堕天使
彼の名前は「隻翼の堕天使」
もちろん本名では無い
これは自らを隻翼の堕天使と呼称する少年の物語
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そう・・・俺は隻翼の堕天使
力と引き換えに翼を失い天界を追放されし者
しかし、現在は本来の力を失ってしまい
こうして仮初の体で人間生活を送っている
明日からは冬休みという事で今日の授業はこのHRだけ
教師が注意事項やら宿題やらの話をしているが退屈だし聞いていない
そんな事より俺は早く力を取り戻さなければいけないのだ
早く解放してくれ・・・
そうしてしばらく窓の外を眺めていると授業の終了を示すチャイムが鳴る
と同時に日直が号令をかけHRが終了するとクラスの連中はいそいそと帰り支度を始める
俺も帰ろうと席を立ち上がろうとしたところで
「おい、長谷川これから遊びに行かないか?」
と声がかかる
▽▽▽▽▽▽【選択肢】▽▽▽▽▽▽
・「大丈夫だ問題ない」(遊びに行く)
・「すまないが予定がある」(拒否する)
・「仮初の名で呼ぶな」(キレる)
・「・・・」(無視する)
△△△△△△△△△△△△△△△△△
ピピッ
->・「大丈夫だ問題ない」(遊びに行く)
->・「仮初の名で呼ぶな」(キレる)
「大丈夫だ問題ない …が仮初の名で呼ぶな 俺は…」
「あぁ はいはいなんたらの堕天使ね分かってるよ」
声をかけてきたのは神崎樹
クラス一の調子物で友達もかなり多く人気者というやつだ
「んじゃ いつものゲーセンでいいよな!」
神崎はそういって俺を引っ張っていく
なぜ神崎が俺にここまで関わってくるのかは良く分からない
俺はクラスのやつらに厨二病と呼ばれ正直浮いている
まぁ、俺の真の力が理解できない愚民ばかりだから仕方ないのだが
そんな中でも神崎は俺をよく遊びに誘ってくる
神崎にはこの高校に入学した翌日に声を掛けられた
俺は俺を理解しない愚民と関わる事が煩わしく
関わる事を極力避けていたのだが
そんな俺をみて一人だと思ったのだろう
最初こそ断っていたが
しつこく誘われいい加減鬱陶しくなってきたので
一度付き合えば俺を知り二度と誘ってくることもないだろうと
仕方なく付き合ってみることにした
するとどうだろうか
俺は中学の頃から奇異の目で見られ不快な思いしかしなかったが
神崎からは他の愚民から感じる不快な視線や態度は感じられなかった
不思議と一緒に居て落ち着く程の安心感があったのだ
気づけば今ではこうしてよく遊んでいる仲だ
そんな事を考えていると
いつの間にかゲームセンターに到着していた
このゲームセンターは駅から少し離れた
少し辺鄙なところにあるレトロなゲームを扱う店で
凄く古ぼけた感じの一昔前の雰囲気を持っている
立地はあまり良いとは言えず客も少ないが
逆に言えば遊び放題であり穴場なのだ
扱うゲームもクレーンゲームや音ゲーは少なく、
アーケード格闘ゲーム等が主流だ
そんな場所だからか不良が良くたまり場にしている
今日もほとんど人は居ないので
俺たちは待ち時間もなくいつものゲーム筐体に座り遊び始める
「よっしゃ!これで2勝1敗!」
神崎が格ゲーの筐体の横から顔を出し俺にアピールしてくる
一見煽っているように見えなくないが純粋に喜んでいて楽しそうなので
別にそれを見て腹が立つという事もない
「今日は勝ち越すぜ!」
そういって神崎がもう一戦始めようとしたその時
「やめてください!」
店の奥から女の声が聞こえてきた
俺たちは対戦を一時中断し視線を向けると
そこには制服を着た女子高生が不良数人に囲まれていた
それを見た俺は・・・
▽▽▽▽▽▽【選択肢】▽▽▽▽▽▽
・「俺の左手が血を欲している」(助ける)
・「フッ…バカな女だ」(傍観する)
・無言で不良に空き缶を投げつける
・「俺には関係ない」(無視して帰宅)
△△△△△△△△△△△△△△△△△
ピッ
->・「俺の左手が血を欲している」(助ける)
「俺の左手が血を欲している」
そう呟きながら俺はスッと席を立ち不良たちに向けて歩き出す
「は…長谷川!?」
そんな俺をみて神崎が驚いているが気にしない
ツカツカと不良たちの背後に近寄り
そのうちの1人の肩を掴み…
▽▽▽▽▽▽【選択肢】▽▽▽▽▽▽
・「目障りだゴミめ」(先制攻撃)
・「嫌がっている様だが?」(話し合う)
・「あ…あのやめた方が…」(弱気になる)
・「俺も混ぜろ」(ここにきて気が変わる)
△△△△△△△△△△△△△△△△△
ピッ
->・「目障りだゴミめ」(先制攻撃)
「目障りだゴミめ」
先手必勝
俺は肩をつかまれた事で振り返ろうとした不良の顔面へ殴りかかった
不意打ちを受けた不良は態勢を崩しよろめく
「てめぇ!いきなり何しやがる!」
いきなりの出来事に周りにいた不良がこちらへ目線を移し声を張り上げる
俺が殴った不良も大してダメージを受けていないのか
すぐに体制を整えこちらに向き直りその勢いのまま俺を殴り返して来た
そもそも俺は喧嘩が強いわけじゃない
しかも相手は複数人
不意打ちの攻撃は上手く行ったものの
すぐに形勢は悪くなるはじめる
俺が殴りかかると死角に居る不良から蹴りが飛んできて攻撃が止められる
そちらを振り返るとまた背後から別のパンチがという具合に
俺の攻撃は一切を止められ一方的に攻撃を受ける形になり
ついには不良の一人に羽交い絞めにされてしまった
そして不良のリーダーらしき奴が俺に向かって大きく拳を振りかぶる・・・
ガッ!
…と俺に拳が届くことはなく突然不良が大きく体制を崩す
「ったく 弱いくせに何してんだよ」
不良を止めたのは神崎だ
神崎は不良を殴ったその勢いのまま女子高生の元まで行き手を取った
「何してんだ長谷川!逃げるぞ!」
そう言って神崎は女子高生を連れて走り出す
俺は…
▽▽▽▽▽▽【選択肢】▽▽▽▽▽▽
・「ちっ仕方ない」(神崎を追いかける)
・「敵に背は向けない」(その場に残る)
・「そっちは任せた!」(別方向に逃げる)
・「逃げる必要はない」(神崎をひきとめる)
△△△△△△△△△△△△△△△△△
ピッ
->・「敵に背は向けない」(その場に残る)
「敵に背は向けない」
逃げる事はしない…
俺は不良のリーダーらしき奴に向き直りファイティングポーズをとる
「っつ!?あのバカ!」
神崎は一瞬こちらを振り向いたが少し顔を渋らせた後
そのままゲームセンターから出て行った
「ふざけやがってボコボコにしてやる!」
そう叫ぶと不良達は俺に殴りかかってきた
やはりというかなんというかそこからは完全に一方的だった
最初から勝てる様な実力も無ければ
数人に囲まれていては逃げる隙もない
俺は腹や顔面に何度もパンチや蹴りを貰い
膝が折れ倒れそうになったところを
不良の一人に後ろ手に拘束された
「ここじゃ目立つな」
周囲の店員や客が少しざわつき始めた事で
不良達に無理やりゲームセンターの裏口から連れ出され
そのまま人気の少ない裏路地へ引きずられていく
「ここならいくら暴れても誰も来ないな」
そう言って俺を拘束していた不良が
軽く突き出すように不良の輪の中に俺を放り出す
不良達はさっきとは比べものにならない位の勢いで俺を殴りだす
すぐに耐えきれなくなり俺は地面に倒れこむ
「さっきまでの威勢はどうした!友達にも見捨てられてざまぁねぇなぁ!!」
▽▽▽▽▽▽【選択肢】▽▽▽▽▽▽
・「あいつは関係ない!」(意地の反撃)
・「神崎は…来る…」(神崎を信じる)
・「ご…ごめんなさい…」(土下座)
・「闇の力よ…我が声に応えよ」(厨二全開)
△△△△△△△△△△△△△△△△△
ピッ
->・「闇の力よ…我が声に応えよ」(厨二全開)
「闇の力よ…我が声に応えよ…力の源たる隻翼の堕天使が命じる…」
俺は痛みで震える脚を抑え立ち上がり
詠唱を行いつつ右手を空に向けて突き上げる
「いきなりなんだこいつ意味わかんね」
「あれだよ、なんたつったっけ?チュウニビョウ?」
「あーあのキモい奴」
しかし何も起きない
分かってはいた、何も起きるはずはない
起きるはずは無かった…
「もういいよお前キモいし消えろ」
そう言うと不良のリーダーらしき奴はポケットから折り畳み式のナイフを取り出し構える
「…眼前の敵を屠り焼き尽くす炎よ…」
俺は詠唱を続ける、が…
ドスっと腹部に衝撃が加わる
そして少し遅れて腹部に焼ける様な熱い感覚が襲う
「ちょお前それはやばいべ」
体当たりをした不良のリーダーらしき奴が俺から離れる
ドサッ
直後体全体に衝撃が走る
不良達の騒ぐ声が遠くに聞こえる
痛みのせいで何を言ってるのかまでは聞き取れない
凄くうるさい…
「……わりさん!…っちです!」
そんな中幻聴か、逃げたはずの神崎の声も聞こえる気がした
が、徐々に意識が遠のいていくのがわかる
もう何も聞こえない
視界もぼやけてきた…
やがて全ての感覚が無くなり静寂が訪れた
- - - - -
- - - -
- - -
- -
-
(力が欲しいか…)
視覚も聴覚も腹部の痛覚さえ感じなくなった俺にやけにはっきりと聞こえる声がする
「だれだ?」
咄嗟に聞き返した
なせが返事が出来た
(敵を倒すだけの力が欲しいか…)
しかし声の主は答えず続ける
▽▽▽▽▽▽【選択肢】▽▽▽▽▽▽
・「力が欲しい!」(即答)
・「代償はなんだ?」(少し考える)
・「…」(無言で様子見)
・「力などいらん!」(断る)
△△△△△△△△△△△△△△△△△
ピッ
->・「代償はなんだ?」(少し考える)
「代償はなんだ?」
咄嗟にそんな質問が出る
(…)
謎の声の返事は無い
しかしおかしい…
さっきまで全ての感覚が霞んでぼやけていた意識が今ははっきりしている
視界は戻っていないが意識はあり声も出せる
…出せる?いや違うな体が動いている感覚が無い
ならこの状況はなんだ?
そもそも俺はなぜあんな質問を…
(いや~結構短絡的な奴かと思ったがそうでも無いのかな?)
俺が状況を整理しようと考えていると謎の声が聞こえた
先ほどの重々しく暗い感じが無くなりすごく明るく…
いや、チャラいくらい軽くなっている
(おいおいチャラいとは失礼だな)
「なっ…!?思考を読んだ!?」
(何をいまさらwさっきからずっと君の意識に干渉してるんだから当たり前だよ~)
はぁ?意識に干渉??何を言っているんだこいつは…
(まぁ信じる信じないは勝手だけどね~で?どうする?力いる?)
「まて、まだこっちの質問に答えてもらっていない!」
(あ~そうだったね、代償は特にないよ~)
何だ…だったら考えるまでも…
(あぁでも一つ補足しておくと君死んでるからw代償っていうなら君の命かな?正確には「もうすぐ死ぬ」だけどw)
「はぁ!?じゃあ力なんて貰っても意味無いじゃないか!っていうかさっきからお前は何なんだ!」
(それこそ今更な気がするねwまぁ君達風に言うと神様ってやつ?で…どうする?力いる?)
何だ…全く意味が分からない…
俺が死んだ?神様?力?
(まだ状況が理解できてないみたいだね…じゃあもう一つだけ質問していいよ)
▼▼▼▼▼▼【選択肢】▼▼▼▼▼▼
「力というのは何だ?」
「死んだらどうなる?」
「どうしてこうなった?」
「お前の目的はなんだ?」
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