Ж 第三幕 Killing The Monster
さて、前回までのハイルの日常は
リストラされた城助、しかし不幸はそれだけに終らず今度は悪魔達の故郷、影世界に連れて行かれてしまう。
しかし、不幸中の幸いハイルも一緒に飲まれていた。
ハイルのお蔭で城助は二度も命の危機から助かり、又、ハイルが仕事をくれると言い出したのだ!
こうして、彼はハイルと共に、万屋[killing the monster]を営むことになるのだった。
それでは、物語の続きと行きましょう♪
皆さんご一緒に、
アインス、ツヴァイ、ドライ!!
朝が来た。
俺はダルい体を起こし、時計を見た。
時刻は午前7時と、以外と速く起きれた。
「う~ん!良く寝た♪」
俺の名前は斎藤城助。
つい最近間ではただの平社員だった男だ。
ある日、俺は悪魔と言う存在に襲われ、命を失うところをとある少女に二度も助けられて、オマケに会社をリストラされた。
たが、そんな俺をその少女は自分のところで働かせるという条件で雇ってくれた。
そして、今俺はその少女の事務所蒹、洋館で暮らしている。
この家、人一人っ子いない森の中にあるし、窓はほとんどなく、洋館にふさわしい?レンガ造りで真っ赤、さらにはネオンライトでデカデカとこの様に書いていた。
〈Killing The Monster〉と。
最初こそツッコミ所満載の家だったが、
慣れてしまった。
何故窓が少ないのか?
それはこの家の持ち主である少女が関係している。
雇ってもらった後でその少女が教えてくれたのだが、実を言うとその少女は人間ではないのだ。
その少女は悪魔達の中でも最強最悪と言われる吸血鬼(真祖)と妖弧(九梶)の混血した子だったのだ!
真祖と言われる吸血鬼は太陽も、ニンニクも、十字架も効かない(銀を使った武器はさすがに効く)吸血鬼の頂点を統べる種族らしく、力の強さも底知れない。
妖弧は皆さんあの有名な忍者漫画を思い出せば大体分かるはず、実は俺達日本人が妖怪と呼んでいる物も悪魔なのだ。
そのため、その少女は最初は悪魔と妖怪のハーフと思ったのだが、悪魔の種別が違うだけだったので、人間で言う外国人とのハーフとあまり変わらないらしい。
ん?何故そんな今にも自殺志願者が行く様な所で住み込み働きしてるのかって?
最初にも言ったと思うが、今俺はリストラされたばかり、ここ以外働く場所がないのだ。
それに、少女は吸血鬼といっても無闇やたらに血は吸わない、吸うとしても良くあるB級ホラー映画みたいに首筋を噛まない。
基本、手首の動脈から頂く、それに血を吸う時は食事の為ではなく使いすぎた力を取り戻す時だけらしい。
吸血鬼にとっては食事は娯楽と変わらない為、俺達は勝手に吸血鬼は食事の為血を吸うと思い込んでいたのだ。
だから此所に居ても俺の寿命は縮まない。
最初吸血鬼って聞いた時はメチャクチャビビったけどその正体は、ただ不老不死な事を除けば何ら人間と変わりなかった。
さて、話を戻して俺は今先ほど説明した少女の部屋の前にいる。
彼女を起こす為だ。
「ハイル、朝だ、起きろ!」
少しドスを利かせて扉の向こうに声をとばす。
彼女に助けられてからもう二週間、最早この娘を毎朝起こしに来るのが俺の日課になってしまった。
「うーい、今起きる~」
声の主はそう言うと、しばらくカサゴソと音を立てた後出てきた。
「おはよー、城助」
「ああ、おはようハイル」
この銀髪のオッドアイの女の子が俺を命の危機から二度も救った娘、ハイル、ハイル=プフェルトナだ。
出会った時は可愛らしかったその顔も毎朝見ていたら、そんな可愛い顔しているのにどうしてこんなに男前な性格しているのか?と思ってしまう。
事実、彼女は初めて会った時は可愛い女の子で性格はおとなしい娘だと思っていた。
ところが彼女の性格は普段は凄まじくだらしない、どうだらしないかと言うと、
家にいる時は机に足を乗せ、朝昼晩ほっといたらストロベリーサンデーしか食べないのだ。
吸血鬼だからといってさすがにこれは酷い、食べたカスは散らかしっぱなしだし。
まさにこの時のハイルは女としては死んでいた、こんなところを男か見よう物なら評価はだだ下がりだろう。
男の俺が言うのだ、間違いない。
「今日の朝のメニューはなに?」
「秋刀魚とご飯、味噌汁、漬物、デザートにストロベリーサンデー」
・・・皆さん皆まで言うな、和食なのにデザートがストロベリーサンデーなのは突っ込むな。
この家では普通なんだ。
「わかった、少ししたらいくよ」
「なるべく速くな」
そう言うと俺は下の食堂へ向かった。
相変わらずこの家はデカイ。
この家の構造は三階と二階が生活圏、一階が事務所、地下が食料保管庫とトレーニングするための訓練場、こんな人気のない場所にこんな洋館・・・下手しなくてもホラースポットになるんじゃね?
そんな事を考えていたらいつの間にか食堂に着いた。
「ん、おはようございます城助様」
声の聞こえてきた方向を見ると其所には
執事服をきた青髪の超絶イケメンがいた。
「おはよう、ケルベロス。後、毎回言うけど様付けはやめてくれ、肩が凝る」
このイケメンはケルベロス。
そうあのケルベロスだ。
三つ首で地獄の番犬の、何故ここで執事服を着て超絶イケメンになっているのか?
原因はハイルのお母さんだ。
ハイルのお母さんがハイルの教育と世話のため強い悪魔を探していて、哀れケルベロスはそのターゲットにされたのだ。
そして抵抗したところ半殺しにされたらしい。
今この場には元凶のお母さんはいないが、これだけはケルベロスに言いたい。
「ドンマイ」
「なんの事ですか?」
おっと、つい口に出てしまったらしい。
「ところでケルベロス、仕事の依頼はきた?」
仕事、俺は今はハイルのやっている何でも屋の秘書をやっている。
そのため、こうして依頼の確認をしてるのだ。
いつ秘書になったと?
雇われた直後、秘書が欲しかったらしい。
「二軒ほど」
「内容は?」
「一軒はただの物さがし、もう一軒は・・・」
そこまで言うとケルベロスは笑った、つられて俺も笑う。
「なるほど、ヤバいって訳か・・・、詳しく教えてくれ、ハイルならもしかしなくてもそれ受けるだろうからな」
「承知致しました」
その後、やっとこさ自分の部屋から降りてきたハイルに仕事内容を聞かせ、朝飯を食べて、すぐに指定された場所に向かう俺達だった。
「うんじゃもう一度確認するよ、依頼主は最近話題沸騰中のカリスマ政治家 石橋玄碁朗、依頼内容は最近誰かに見られている気がする、オマケに殺気まで感じる、この謎の気配をどうにかしてくれ!・・・だったかしら」
ハイルが依頼を読み上げる、そのとうりだ。
依頼主は最近話題のカリスマ政治家である石橋というもので、謎の気配に恐怖している。
「ハイルはこの依頼、奴らが絡んでると思うか?」
「わかんない、本人から詳しく聞かないと」
奴らとは悪魔の事だ、奴らは普段なら影世界からこっち側に干渉出来ないのだが、人間に召喚されたりこっちとあっちの世界を阻む壁の割れ目からこっち側にくる。
あっちからこっちの人間を簡単に連れ込める癖にあっちからこっちに来るには大分手間が掛かるらしい(ハイル談)。
そうしている間に待ち合わせ場所に着いた。
「ここで合っているよね?」
ハイルが周りを見回す、するとこっちに手招きしている人がいた。
あれか、俺達は其所に向かった。
案の定その手招きした人はかなり濃く変相した石橋さんだった。
「依頼を受けてくれた方ですね」
「あ、はい、自分は斎藤城助と言います」
「オホン、ハイル=プフェルトナです」
自己紹介を終えた俺達はその後、彼と話ながら歩いていた。
「なるほど、つまり一週間前頃からその謎の気配に苦しめられてたんですね」
「ああ、何処に居てもその謎の気配を感じてね、お蔭で夜も寝られないよ、速くなんとかしてくれ」
なるほど、彼の目の下には隈が出来ていた。
よほど恐ろしかったのだろう。
俺はハイルに耳打ちする。
「どうだ?」
「うん、間違いない、奴らだね。多分襲う時期を見はからってるんでしょう。多分今夜仕掛けて来ると思う」
そうか、と俺は合いづちを打った。
その時、ハイルの目の色が変わった!
「2人とも伏せて!!」
その指示に従い俺は呆けている石橋さんの首根っこをつかみ、強引に伏せさせた!
伏せてコンマ何秒かで、頭の上を何が通っていった。
顔を挙げて見てみるとすぐ横にあった電柱が切断されていた。
電柱を切断した張本人な黒いローブを着ていて、鋭利そうな・・・いや、電柱を切断したからそうなじゃないな右手に大鎌を持っていた。
その姿はまるで死神。
さらに、そいつと同じ格好をした奴らがざっと100体近く現れた!
ヘル=スプライト
ハイルにいくらか悪魔の事を教えて貰ったから分かる。
一体一体は弱いが、数で敵を仕留める悪魔だ。
コイツらなら俺もハイルを手伝える。
「ハイル!右側の十体は俺に任せろ!」
「あら?50、50じゃないの?」
「俺は出来ないことを出来ると言い張る様な馬鹿じゃない」
そうして、俺はハイルに貰ったパンドラボックスから一刀の剣を取り出した。
剣の名前はアルテミス、ハイルが俺の為に作ってくれた魔剣だ。
どうやって創ったかは企業秘密らしい。
ハイルも又、お気に入りのコートを着て戦闘準備万端だ!
「ハイル!いいか?」
「こっちはいつでもいいよ~」
俺達は互いの目を合わせた後、戦闘開始のお決まり台詞を言った!
「Shall we dance?(私達と一緒におどらない?)」
「Shall we dance?(俺達と一緒におどるか?)」
俺は真っ直ぐにヘル=スプライトに突っ込み、そのうちの一体を串刺しにした!
「うおおおおらあ!!」
そのまま横に凪ぎ払い、近くにいた奴らも巻き込みそいつらを切り殺した!
後、7体。
うち3体が俺に攻撃をしようと鎌を振りかぶる!!
だが、俺は焦らずにパンドラボックスを蹴り上げ、瞬時に蓋を開け、中からこんどは一丁のショットガンを取り出し、奴らの顔面に一発づつ喰らわしてやった!
「人間舐めんな、雑魚悪魔!」
ケルベロスに教えて貰った戦闘のやり方と、毎日ハイルにやらされている死にそうになるトレーニングの賜物だ、初めて役にたった。
後、4体。
俺は又奴らの中に突っ込んで行った、そして左手に持っていたショットガンを一体の口に押し込みトリガーを引いた!
当然そいつの頭は粉々になり、黒い血がそこらじゅうに飛び散った!
「Too easy come on!!(簡単過ぎた!来な!!)」
俺は奴らを挑発し、又奴らの中に突っ込んで行った!
ハイルサイド♀
私は今目の前にいる90匹の悪魔のうち30体を殴り殺していた。
歯ごたえがまったくなく、何故か弱いものいじめしてる気分になってくる。
「だぁ!面倒臭い!憤怒、あれやるよ」
私は憤怒を本来の姿にするべく、両腕に魔力を行き渡らせる。
「唸れ雷神!その真の力を我に見せたもう!真名解放、雷龍!」
その瞬間、雷が落ち、憤怒が消え、代わりに私の左手には一本の大太刀が握られていた。
「久しぶりね、雷龍、切れ味落ちてない?」
私はこの生涯の半分以上ともに戦ってきた相棒に聞いた、もちろん言葉はかえってこない。
こないのだが、何故かその相棒が答えた様に聞こえた。
「うん、そっか」
私はそう呟くと俗に言う居合い切りの構えをし、奴らの残り数を数えた。
「ざっと75体、うん、一撃で殺れる!」
そして、私は刀を走らせた!
普通のひとなら私の太刀筋をこう言うだろう。
何をしたか全くわからなかった、と。
刀を納めた時には、そこには生きている悪魔はいなかった。
あったのは、ズタズタに切り刻まれ、黒い血を上げて倒れていく悪魔だけだった。
「Good night(お休み)永遠に・・・」
城助サイド♂
あの後、石橋さんは今まで感じていた謎の気配が消えたと言って喜んでいた。
報酬もかなり貰い、その時は俺はかなり喜んでいたんだろうな~。
ん、何故過去形なのかって?それは・・・
「城助~そこにあるストロベリーサンデーとって~」
その報酬がこの馬鹿娘のストロベリーサンデー代として消えたからだ。
「はぁ~、青空が眩しい(T^T)」
この洋館の数少ない窓から空を見上げ、俺は今後の将来に大きな不安を懐くのだった。
新武器紹介!
雷龍
憤怒の真の姿。
切れ味はダイアモンドまで真っ二つ!
非常に軽く、まさに居合い切りの為だけに創られたと言っても過言ではない。
ハイルには吸血鬼の身体能力が有るため、ハイルがこの刀で居合い切りをすると、大抵の悪魔は太刀筋を見るどころか、彼女の動きすら見えないまま切り殺されてしまう。
彼女の太刀筋を視きれる悪魔はいるのだろうか?
イラストは黒砂糖様に描いていただきました!
感謝感激痛み入る(///∇///)