第十三幕 雪辱報復戦開始
更新遅れてすみませんでしたぁ~!!
詳しくは活動報告で説明します!
「もうここまで来たのか・・・・思ったより速かったな」
べリアルがグラムに告げる。
「べリアル、あんた一体なにを考えているんだい!こんなに人間界に悪魔どもを解き放って・・・」
町は、べリアルが解き放った悪魔達で溢れかえっていた。
耳を澄ませば、そこらじゅうから人達の絶叫や怒声が聴こえる。
まるで、この世の終わりを感じるような叫び声もある。
「お前と初めてあった時に言わなかったか?」
「晩餐の時………人間界に溜まりに溜まった人間を食い尽くす……」
「そうだ、その時が来たのだ」
「そうか……だけど、それはやらせないよ!」
大剣を抜き、べリアルの喉元に突きつける。
べリアルもまた、右手がもつ剣を構える。
「おまえは……相も変わらずそればかりだな…人間の何がそんなに良いのやら…!」
爆発音が響く、その正体はべリアルとグラムの踏み込みだ。
人外同士の、人智の及ばぬ殴り合いが今、再び始まった。
城助は自身の弱さを悔いていた。
いざ!と言うときに、彼はあの暴君の雄叫びに気圧され、腰を抜かしてしまった。
悔しくてたまらなかった、ハイルを守ると決意しておいてこの様だ。
彼女の傷自体はなんとか治った、悪魔の回復力はやはり馬鹿にならない。
「クソ!クソ!クソ!俺は……俺は!」
自身の拳を地面に叩きつけ、後悔を口にする。
「城助…もういいよ、過ぎた事だしさ」
「でもよ!俺のせいで、おまえは」
「ううん、あれは城助の支援ありでも無理だったと思うよ」
傷がふさがり、血を出さなくなったハイル。
まだ痛みの方は残っているのか、立ち上がろうとするが、ふらついてしまう。
「ハイル!無茶するな!」
「無茶じゃないさ、城助だって…暴君に勝ちたいでしょ?」
一瞬城助は、ハイルが何を言っているかが解らなかった。
だがすぐに理解する、彼女はまだ敗北を認めていない。
彼女の瞳は、まだ、燃えている。
「ハイル……」
「さあ城助!雪辱といこうか!!」
ふらつくハイル、だかふらついてはいたが、城助にとってはとてもたよりがいある、雄大な姿だった。
廃れきったまるで世紀末な景色は、人の生きる気力を奪い取る。
魑魅魍魎が動き回り、悪魔が人を食い殺していく。
道は血で汚れて、空は悪魔の大群で黒に染まっている。
駆け抜ける白と紅い烈風、交差する烈風は暴君の元へと悪魔を蹴散らし突き進む。
ある悪魔はそのスピードで轢き殺され、またある悪魔は斬り殺され、またある悪魔は原型残さず消え失せた。
その二つの烈風の前に立場だかるは巨大な悪魔サイクロプス。
白い烈風が右に、紅い烈風が左に曲がる。
サイクロプスを無視して二つの烈風はビルの中に突き進んだ。




