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Monster bloods life [吸血鬼少女の楽しい?私生活]  作者: 鳥兜、花言葉は宣戦布告☆
悪魔の住まう町
16/22

第九幕 暴君、鼓動 前編

さて、前回までのハイルの私生活は?


色欲の悪魔アマデウス、ソイツと戦闘する事になったハイル達。

戦闘?のせいでハイルはファーストはおろかセカンドキスまで失ってしまう。

そのハイルのキスのせいか、城助が魔人化!

見事アマデウスを退治するのであった。


さて、物語もついに中盤に突入です!!


今回は熱いハードロックといきましょう!!


ではでは皆さんご一緒に!!


アインス、ツヴァイ、ドライ!!!!

とあるビルの地下。

そこには奇妙な魔方陣が床に刻まれており、不気味な雰囲気を漂わせていた。

そこにはあの黒服の男はいた。

男は元の人間の姿に戻っており、その右手には鶏の死体が握られていた。

その鶏は先程まで生きていたようで、まだ若干肌に血が通っていた。

「クックックッ、ハッハッハッ、アーハッハッハッ!!ついに、ついにこの時が来たのだ!!町に放った悪魔達のお陰で魔力は充分!!あとはこれだけだ!!」

そう言って男はその右手に持っていた鶏の喉を引き裂いた。

鶏の血は刻まれた魔方陣の隙間に入り込み、魔方陣の白い線を真っ赤な線に変えて行く。

全ての隙間が血で埋まった時・・・凄まじい轟音と共に魔方陣が怪しく耀きはじめたではないか!!

「ハーハッハッハッハッ!!やったぞ!やったぞぉ!!!成功だ!!クックックッ、アーハッハッハッ!!さあ、甦れ!炎獄の底から!今が審判の時だ!!全てを灰塵に還す者よ!!炎帝『べリアル』!!!!」

魔方陣が耀きを一気に増し、そして地響きを起てながら、何が魔方陣から出てくるのだった。

姿は頭に二本の角を生やし、異世界風の赤い服、足は逆間接で黒く、黒い手袋をした右手は白骨化しており、さらにその右手には蒼い焔に包まれた2メートルはゆうに越える大剣、そして背中から噴き出す蒼い焔は大きなマントの様でもあり、翼のようであった。

その姿、まさしく炎帝だった。






町全体を震わした謎の大地震。

それと共に、町にあった多くの魔力が消えた。

「今の揺れは一体・・・それに・・・・魔力が、消えた?」

城助はこの突然の事態が解らなかった。

しかしハイルは違った。

「地震、大量な魔力の消滅・・・まさか!!城助!!魔力が消えた場所へ急ぐよ!!」

「へ?ちょ!?ハイル!アァァア!!もう!!」

ハイルは、彼女は走った。

最悪の事態ではないことを祈って。







「うんぁ?地震?・・・まさかね」

グラム=プフェルトナはインシビルをさがして勇町を走り回っていた。

しかし、この地震で歩みを止めた。

「周辺の魔力が大分減っている・・・おいおい、冗談よしてよ、娘に会いに来ただけなのになんでこんな面倒な事になるのよ~。よりによって炎帝ビンゴなんて」

グラムは頭を抱えてため息を付いた。

そして少しの間考えた後、走りだした。

それこそ風よりも速く、蒼い疾風となり走った。

「まさかね、またあんたに会う時がくるなんてね、ねぇべリアル!!」







「・・・・人間界、ざっと3000年振りだな・・・さて」

紅い目をギラつかせ、炎帝は前を見据える。

(ふむ・・・・ハイル=プフェルトナがこちらに来ているか・・む、この感覚、あの裏切り者もこの町にいるのか?)

べリアルは思考を張り巡らす。

「おぉ、炎帝よ!本物だ、伝書通りだ!!」

ふとそんな声が聞こえ、べリアルはその声の主を睨んだ。

「む、貴公か?私を忌まわしき封印から解き放った者は?」

「ああ!そうだとも!!私がお前を救ったのだ!私が救ったのだぞ!!」

(煩い者だな・・・さて、どうするか)

そうべリアルが思っていた時!

颯爽と赤い風が真正面のドアを蹴破り、黒い風とともに現れた!!

「・・・来たか・・・裏切り者の血を継ぐ者よ!」






ハイルは走っていた。

それこそ新幹線よりも速く、紅い疾風となり、そしてその横には黒き疾風、城助がいた。

あの後、悪魔に覚醒した城助は、やはり異常な程の力を手に入れ、人間場馴れした身体能力を手に入れていた。

「糞!私の勘違いであってよ!!」

ハイルは更に速度を挙げる、城助も挙げる。

「ハイル!一体どうしたんだ!教えてくれ!」

城助が問う。

しかしハイルは首を横に振り

「ごめん!今は答える時間は無いの!!」

と答えて更に速く走る。

走り続けて1分、付いた場所は部屋貸し中という公告が貼られたビルだった。

ドアをタックルでぶち抜き、そのまま地下室まで走り抜いた!!

(此処か!!)

ハイルはドアを蹴破り、そのまま部屋に突撃した。

そこには凄まじい魔力を持った見たことの無い悪魔がいた。

「・・・来たか・・・裏切り者の血を継ぐ者よ!」






地下室はまるで火山口のように熱く、悪魔の足元は溶けて溶岩と化していた。

(なに、こいつ、今までの悪魔達と段違いの強さどころじゃない桁が違う!・・・さっきのアマデウスが可愛く見えるよ・・)

ハイルはそう思った。

「あ!貴様は先程の!!よくも私をあんな目に合わせてくれたな!!」

そしてその怪物クラスの悪魔の前にあの黒服の男がいた。

「アイツか、この化け物を呼び出したのは・・・」

「その通りだ!!ハーハッハッハッハッ!!先程はさんざん痩けにしてくれたな!その事を後悔させてやる!!殺れ!べリアル!!」

黒服が悪魔に命じる・・・・しかし

「殺れ?・・・何故私が貴様のような悪魔のなり損ないに命じられなければならんのだ?」

全く動く気がない。

「は?何故だ!!伝書には封印を解いた者の言うことを必ず護ると・・・」

黒服は動揺する。

それに対して悪魔は少し口元を吊り上げてこう言った。

「ああ、その伝書は真っ赤な嘘っぱちだ。私が封印された時、愚かな人間が私を甦らせたがるように使い魔にそう書かせたのだ」

「な!なんだと!?」

悪魔は黒服の頭を素早く掴み自分の目線まで掴み上げた。

「ウギャアァァァァ!?あ、あちぃぃぃぃぁぁあ!?」

そして掴んでいる左手に蒼い焔を行き渡らせ

「封印を解いてくれてすまんな、だか、もはや貴様は用済みだ、死ね」

その焔で黒服を燃やした。

コンマ数秒もたたないで黒服の男姿は灰塵に帰した。

「さて、そこにいる裏切り者の血族よ、私をどうする?」

悪魔はニヤリと笑い、ハイルに向かって言った。

その微笑みにはまるで氷のような冷たさがあった。

「裏切り者の血族ってなにかは知らないけど!あんたがやる気ならやってやんよ!!」

ハイルは叫ぶ。

その叫びには何時ものような覇気はなく、少し恐怖が混じっていた。

「ハイル!俺もいるぜ!」

城助が続いて叫ぶ。

「城助・・・有り難う、この依頼が終わったら、ストロベリーサンデー奢ってね!!」

城助の叫びのお陰か、ハイルの恐怖が消えた。

「覚悟有りか・・・良かろう、ならば我が剣の全てを持ってその思いを打ち砕いてやろう。こい!!裏切り者の血族よ!!我はべリアル!!炎獄の伯爵なり!!」


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