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第七十六話 正義感



はなを守りたくてヒーローになった。

最初はただそれだけだった。

だけど、涼太が刺された。

ゆうりの気持ちに気づいてあげられなかった。


正義感さえあれば、はな以外のことも助けられると思った。





『俺は助けられる人は助けたい。

もうゆうりみたいな人を出さないために。


…陽翔は?』




涼太の言葉を思い出す。





「俺は…」





するりと、陽翔の足元を猫が通った。




「…?

猫…?」




猫は一声鳴くと陽翔の顔を見上げた。

まるでついてこいと言っているように。




「俺、あの仮面の人に会いたい。

…知ってる?」




猫はまた鳴き声をあげ、走り出した。




「待って」




無我夢中で猫を追いかけた。

本当にあの仮面の人の場所に導いてくれるかだなんて、わからないのに。




しばらく走り、あの公園にたどり着き、猫は他の猫の頭を撫でている男の足に擦り寄った。




「お前…」




陽翔が声をかけると、男は後ろ姿で振り返らず、仮面をつけた。




「奇遇だな」




「…そうだね」




「なにをしにきた」




「話したいんだ、お前と」




「…話?」





仮面の男は、抱いていた猫を地面に降ろした。





「俺のこと、殺しにきたんでしょ」




「…ああ、そうだ」




「じゃあどうして変身できなかった俺を、殺さなかったの」




「…言っただろう。

殺す価値がないと」




「嘘だ。

だってお前から殺意は最初からなかった」




「…なにか変わったようだな」




「わかったんだ。

正義感だけじゃ、足りなかったんだ」





ヒーローをやるってことは、正義感だけじゃダメなんだ。

立ち止まって助けをあげられる人だけを助けるだけじゃ、ダメなんだ。




「お前みたいな人を、1番助けなきゃいけないんだ」




「…フッ。

私は別に助けなど求めていない」




「それならそれでいい。

だけど、お前が決めた道を知りたいんだ」




「………」




「お前は1人じゃない。

悪いことするなら、許さないけど」




「面白い。

では、お互い命をかけて戦おじゃないか」




「…それがお前の対話方法なら、いいよ」




仮面の男は剣を抜いた。

剣は鈍く輝いている。




「もし、俺が勝ったら…

教えてよ。



名前を」




「いいだろう」




陽翔はデバイスを取り出し、変身をした。

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