嘘つきの僕たち
「失礼します。リアナ様が殺人未遂の疑いで捕らえられました。」
「リアナが!?証拠がないのに捕まったのか?」
「いえ、リアナ様の寝室からセレスティア様の体内にあったものと同じ毒が見つかりました。」
リアナの部屋から?――セレスティアが仕組んだとしか思えない。でも、それより――。リアナ。今から君に会いに行くよ。
「リアナに会いに行く。連れて行ってくれ。」
「かしこまりました。」
リアナは1人で寂しく待ってるかもしれない。早く行かないと。リアナの味方は僕だけなのだから――。
「レオン様、待って。」
「……セレスティア?」
「リアナ様に会ったらレオン様も何かされるかもしれませんわ。レオン様にまで傷ついてほしくないの。だから、行かないで。」
僕を引き止めるのに必死な顔をしてセレスティアは訴えかける。よくそんな顔で嘘つけるね、って言ってやりたくなる。どうして被害者面なんでできるのか。
「大丈夫だ、リアナはそんな事しない。」
「リアナ様は危険ですわ。会いに行かなくても……。」
リアナが危険?危険なのはセレスティア、君の方だろう。頭の中でどんどんセレスティアに対する怒りが湧いてくる。セレスティアのまっすぐに見せかけた蒼色の目が、ものすごく疎ましく思えた。
「話すだけだ、心配しなくて大丈夫だよ。」
怒りを悟られないように、セレスティアを優しく諭す。僕もセレスティアと同じ嘘つきかな?君が心配してることなんて本当は1ミリも気になってないよ。自分から嘘ついたんだから、自分もされる覚悟だってあるよね?君に笑顔を見せるなんて吐き気がするけど、そんな安いもので黙せるんならいくらでもあげるよ。君はリアナが捕まって満足した?復讐できたんじゃない?すごいね、聖女様ってほんと偉大だわ。みんな騙されるもんね。リアナに復讐できただけじゃなくてみんなの信頼まで手に入れちゃったよ。でもね、僕は君のこと許さないよ。リアナを陥れたことは絶対許さない。君――みんなの憧れの聖女様と対立したって構わないよ。この世界がリアナを見捨てたって、僕は諦めないから。君が1番騙したかったのは僕なんじゃない?婚約者が自分じゃなくて憎んでる人を選ぼうとするのはきついよね。でも、自業自得だからね。君がしたことがみんなにばれたらどうなるんだろうね?証拠が揃ったら全部みんなに知らせてあげる。聖女様の大ニュースだよ。楽しみだね、セレスティア。




