課長と部長
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課長と部長
時代は2020年・ちょっと近未来の日本
東京新橋のとある居酒屋にて・・・
中小企業に勤める課長と部長は仕事帰りに
馴染みの居酒屋に入っていった。
「いらっしゃいませ。お二人様ですか?どうぞ
こちらへ」
店員に連れられてカウンター席に案内される。
さっそく店員が注文を伺いに来る。
店員「ご注文はお決まりでしょうか?」
課長「じゃあ私は中ジョッキひとつ。」
部長「じゃあ私も中ジョッキひとつ。あとタラの芽の
てんぷらに、野菜サラダひとつもらえるかい?」
課長「あと刺身盛り合わせも追加ね。」
店員「かしこまりました。」
しばらくして注文したお酒と料理がカウンターに並んだ。
課長「じゃあ部長お疲れ様です」
ふたりはジョッキを軽く互いにぶつけ合い飲みほして
いった。
部長「しかしあれだね・・・気が付いたら肉がまった
くなくなったね・・・」
課長「えー。本当ですね。初めは鯨だけだったのに
気が付いたら哺乳類の類は全部食べられなくな
ってきましたね。」
部長「だからあれだよ。結局ひとつの事素直に聞いた
ら、次々とあれも食うなこれも食うなって言って
くる訳だよ。かわいそうだ、かわいそうだってさ。
おかげで牛も駄目。豚も駄目。あげくに鳥も駄目
だと」
課長「そうですね。アメリカやオーストラリアのいいなり
になった結果ですよ。来年には日本もとうとう
アメリカの州の一部になる事が決定されていますも
の」
部長「どうしてこう日本人ってのは素直なんだろうね?
昔の日本なんてのは強かったのに、大国相手に
戦争やってたんだから。」
課長「たしかに。小学生の頃教科書で習いましたね。
とても信じられませんでしたよ。日本だって
空母を持っていたんですから。」
部長「まあ、その教科書も今じゃ歴史はアメリカの
監修のもと作られている訳だし、日本独自の
解釈も許されない、文部省も腰ぬけだよ。」
課長「そのうち魚も食うなって言い出すんではない
でしょうか?絶滅するからなんとか言って?」
部長「冗談じゃないよ!そんな事言ったら人間が先に
絶滅しちゃうよ。だって見てよ。この居酒屋の
メニュー!魚と野菜しかおつまみないじゃん!
10年前ならサイコロステーキや焼き鳥なんて
どこの居酒屋行ったって普通にあったんだよ。」
課長「あの頃が懐かしいですね?もう一度脂ののった
焼肉が食べたいですよ。今じゃ焼肉屋なんて
一軒もないですから。」
部長「本当だよ。このままじゃ強制的にベジタリアン
にされちまう。ひどい世の中になったな。」
その後1時間に及びふたりは愚痴を嘆き居酒屋を
後にした。
:国と国が良好な関係を保つ為に、とにかく大国の
言う事は小国が聞かないといけない。そういった
風潮が現代ではすでに起きています。そう遠くない
未来に、もしかしたらこの様な会話が普通に居酒屋で
されているかもしれませんね。
注意:政治批判や愛国心等を煽るものではございません。
娯楽として書かれていますのでご了承ください。
by苺大福
いつも読んでくれてありがとーー