4話 ツムギ、怪異と仲良くなる
「それで、名前は?」「私は嘗てイタカと呼ばれていた。」「ハジム?ダサい名前ね(笑)。アビゲールとか、ビュラスとか、そんな感じのかっこいい名前を期待していたんだけど。」「それは心外だな。それと小娘、君は何か勘違いをしていないか?私はお前の友人などではないぞ。殺そうと思えば、お前など瞬きより早く粉々にすることだってできる。」「はいはいすいませんでした。今後一切ハジム様になめ腐った態度はとりません。」「わかればいいんだ。」
こいつ、ちょろいな(笑)と心の中で思ったと同時に、彼は「言い忘れていたが、私は君の心の中を読めるからね。」寒気が走った。聞かれていないだろうか。気づかれていないだろうか。もしばれていたら殺されるのではないか。ハジムは彼女のそれらの思いを聞いていた。
「ところで、さっき怪異といったわよね。あなた以外にもそのような存在が存在しているの?」「もちろんだ。」「なるほど。それと、あなたに敵はいるの?」「それはもちろんいるさ。敵がいない存在なんて、存在するわけないだろう。信徒戒滅教という宗教が存在する。それが私を嫌う存在だ。」そう言ったのち、彼はその団体について説明を始めた。