13話 冬に狩りは出来るかな?
ルカとテトの共同生活が始まって大分経った…。
テトと一緒に暮らしてからしばらく経ったよ。
あれから僕らは一生懸命ご飯(主にお肉)とか、毛皮とか、あとは薪になるという木を一杯集めた。
時折、人に見つかりそうになるけど、わざと魔獣をけしかけて追い払ったりしてた。
ここを使ってた人は、もうここには来ないのかわざわざ小屋を探して来る人はいないのは良かったよ。
テトは思った以上に色んなことを知っていて、小屋を直したり、火がつく暖炉を使えるようにしたりしてくれた。
お陰でもう雪が降って外は寒いのに、家の中は暖かくてぬくぬくする。
一度だけ、テトは町に入ったみたい。
毛皮を売って、毛布を買ってきていた。
僕のよりも大きな猫耳と尻尾を上手く毛皮でカモフラージュして、スラムという貧しい人が住んでる所の子供のフリをしたらしいよ。
わざとたどたどしく喋ったら、嫌そうな顔はしてたけど、毛皮を買ってくれて、そこの店で売ってた古びた毛布を売ってくれたみたい。
ついでに、生活に必要そうなものや、料理に使うものをいくつかそこで買って来てくれたので、より快適に美味しいものを食べれるようになったんだ。
特に塩は重要で、あれがあるかないかで美味しさが全然違う。
テトが言うには、猫の僕も塩はある程度取らないといけないらしく、生き物からは取れるのは微量なので、こうやって食べ物に混ぜたほうがいいみたい。
うん、テト物知り!
お陰で色々な事を知れたよ。
冬になってから出掛けることが少なくなってきたので、今や家になったこの小屋にいる間は僕が知らない事を教えてもらっていた。
先ずは文字だ。
簡単な文字は自分で覚えたけど(これもテトは凄いビックリしてた)、難しい字とか、あとは数字の数え方とかだ。
計算も教えてもらった。
なんで猫の僕がそんな事を知りたかったかというと、ギルドには一杯情報があって、そこには僕しか入れない。
だから僕が文字とかを正確に読めたりすれば、誰にも怪しまれずに情報が得られると言う事だった。
これはテトからの提案でもあるので、彼女は熱心に教えてくれた。
たまに町に捨てられている本とか拾ってきては、テトに読んでもらい教えてもらう。
そんな日々のお陰で人間の大人と同じくらいは理解出来るようになったみたい。
因みに、テト曰く僕の記憶力は異常らしく、すぐに覚えることが出来るので変なスキルでもあるんじゃないかと言われたので、持っているスキルを教えてあげることにした。
「言語理解に知識強化?そんなスキル持ってる奴は聞いた事がないにゃ!でも、それで納得いったにゃ。そのスキルがあるからルカは、ヒトの言葉がわかるんだにゃ〜」
テトはそんなスキル、私がほしいにゃとか言ってたけど、いつの間にか持ってたし、そう言われても困るよ。
「そう言えば、何か切欠はあったかにゃ?例えば、急に分かるようになっとか。もしかして、生れ付きかにゃ?」
「(ううん、生まれた時は全然分からなかったんだけど…そうだ、白いローブの女のコから木ノ実を貰ったんだ。それを食べた時から言葉を聞き取れるようになったはずだよ)」
「な、なんだとにゃ!それって、こういう形のやつかにゃ?」
テトは、地面に木の棒で変な形を描く。
そしてそれは僕が食べた木ノ実にそっくりだった。
「マジかにゃー!超貴重な霊薬の元を、猫に食べさせるヒトがいるだなんて。それは何色してたかにゃ?」
「(えっと、月の色だったよ)」
「…それは、知恵の実と言って貴重な物なんだにゃ。母様が薬師だったから本で見た事があるにゃ。知恵の実には、稀に熟すと効能が上がってあらゆる知識を与える実に変化する事があるみたいなんだにゃ。それを、賢者の実と言うとらしいにゃ」
「(そうなんだね。もしかして僕が食べたのは…?)」
「普通の知恵の実は緑なんだにゃ。そして、賢者の実は月の色…つまり銀色になるんだにゃ。はぁ、その女のコは知恵の実の事も知らなったんだろうけど、売れば一年は豪遊して遊べただろにゃ〜、おバカさんだにゃ」
そう言いながらも、愉快そうに笑う笑うテト。
でも、そのおかげでテトとハナシガ出来るわけだし、あのリリアと言われていた女のコには感謝しないとだね。
冬が終わったら、何かお土産でも持っていってあげよう。
何の肉がいいかな〜?
「むむむ、今肉の事を考えているにゃ?…それなら、今日は久々に狩りに行こうにゃ!」
「(そうだね!積もっているけど、今は吹雪いてないし丁度いいかも!たまには新鮮なお肉も食べたいよね!)」
「そうと決まれば出発だにゃー!」
僕とテトは、二人(?)で仲良く狩りに出掛ける事にした。
冬眠する動物は既に穴蔵にいるのか見かけなくなったけど、晴れると雪原に現れる動物をちらほら見掛ける。
僕はテトの方に乗り、運んで貰いながら辺りに目を凝らした。
ん〜…、いた!
あっちの木の陰に鹿が1頭いる。
あそこの雪山の陰にはうさぎが一羽いるね。
「んー、ここからだとウサギは逃げそうだにゃ。あっちの鹿を仕留める方がいいにゃー。じゃ、ルカ師匠…いってらっしゃいっ!!」
そう言うと、テトが思いっきり僕を空中に投げた。
勿論、思い付きではなく、テトと二人で編み出した戦法だ。
野生動物は、流石に外敵が空から降ってくるのは想定していないので気が付いてもびっくりして動けないのが殆んどだ。
だからコレをやると大体仕留める事が出来るの。
勿論この程度高さから落ちても問題無いのは実施済みだ。
雪が積もっているから、全く痛くないのだ。
空中からヒューンと舞い降りて、そのままその首をズバーッ!
ちゃんと一撃で仕留めないと苦しんで暴れちゃうからね。
仕留めた獲物は血抜きして、内蔵抜いてからテトが干し草で編んで作った莚を巻いてから、えいって掛け声と共に背負った。
僕の方が力は有るんだけど、体が小さいから背負えないんだよね。
引き摺ったら持って帰るまでにボロボロになっちゃうし。
テトも人間の子供くらいの大きさしかないけど、案外力持ちなんだよ。
だからこの位なら全然平気みたい。
一度大き目のオークを仕留めてから呼びに行ったら、流石にこれは持てないと言われて、いくつかに解体したけどね。
自分で運べる方法もあったほうがいいなぁ。
何かいい方法ないかなぁ。
そうだ、魔法を覚えればいいんだ。
テトはいくつか魔法使えるみたいだし、帰ったら教えて貰おう。
そんなわけで、もう一頭発見!
て、あれは角牛かな?
森に居るなんて珍しいかも。
群れと逸れたのかな〜。
でも、アレのお肉は絶品だから仕留めたいところ。
普段は大人しいのに、一旦暴れだすと手が付けれないほど凶暴なんだよなー。
体長は大イノシシの倍はあるし、骨も丈夫だから手加減したら仕留め損なう。
だから、なるべく気が付かれないように渾身の一撃で仕留めないとね…。
因みにテトはもう鹿を背負ってるので僕を投げ飛ばせない。
降ろしたら、その音で気が付かれるかも知れないからじっとしている。
ザッ…ザッ…ザッ…、ザザザッ!!
雪を踏みしめる音がなるべく出ないように近づき、後ろに回ったら一気に飛びついた!
ズバーッ!!!
爪強化を使って、首の根元をバッサリ。
ドサリ…と角牛の胴体が倒れて辺りの雪が真っ赤に染まっていった。
うん、狩り成功!
今日は、ステーキにして焼いてもらおう。
あれが一番美味しいよね。
「やったにゃっ!今日はステーキ肉だにゃ!」
うん、テトも同じ事考えてたみたい。
やっぱり、血の滴るステーキは野生の本能も刺激して興奮するよね!
流石にこの量は一気に持っていけないので、柔らかくて美味しい部分を先に捌いて切り取っていく。
残りは後でまた回収する事にして、一旦帰ることにしたよ。
家の近くまで戻ってくると、何かがウロチョロしている。
ん、家の前に誰かいるね…。
誰だろ?
町の人かな?
「ルカ、誰かいるにゃ。あれは…人間だにゃ」
こうして、ついに僕達の住処に人間が訪れてしまうのだった。
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ふたり(一人と一匹)の生活が始まりましたね!
テトが優秀過ぎてびっくりです。
ルカのスキルも、テトによって解き明かされていきます。
こらからも、ふたりで色々とやっていく予定です!
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ルカ:L15
種族:霊猫 職業:野良猫
ステータス:
力:75(+50) 魔力:45(+50)
体力:45(+50) 精神:45(+50)
速度:150(+50) 技量:90(+50)
運:30(+50)
所持スキル:
【危険察知】【高位成長促進】【言語理解】【知識強化】
【急所狙い】【爪強化】【牙強化】【大喰い】【潜伏】
【全能力強化】【強運】【精神耐性】【魔力感知】




