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こうして、餃子(パリッ)は死と生を経験するのです。めでたしめでたし

作者: 雲丹

「さようなら」餃子(パリッ)は餃子(ウサギ)を自転車に乗せてペダルをこぎだす。

「さようなら」餃子(ウサギ)は酒とギャンブルに溺れた日々に別れを告げる。

「さようなら」餃子(揚)がハンカチ(揚)で涙(パリッ)をふく。


餃子(パリッ)は新たな旅路に向かって進みだす。

餃子(パリッ)は勢い余って羽(モチ)を滑らせる。

出発の前に揺すらず焦がしておくべきだった。

バランスを崩し、横に倒れる。

餃子(両)はフライパンのふちを転がり落ちる。

餃子(パリッ)は自分が焦げていなくてよかったと思った。



何度も。餃子(ウサギ)はもう望みがないことを悟る。気(水)がつくと餃子(パリッ)は雲の上にいた。何度も。

落ちていた。留まっていても仕方がないのでとりあえず当てもなく歩き出す。落下する速さは増していき体(焦)は大きくなる。遥か下に自分の体(焦)が見える。

涙(モチ)が自然と溢れてくる。餃子(ウサギ)は力の入っていない餃子(パリッ)の羽(モチ)をゆすりながら、餃子(パリッ)を呼ぶ。突然今まで歩いていた雲(焼)を羽(モチ)が貫く。餃子(パリッ)は空(鉄鍋)を飛んでいた。

返事(焼)はないが、まだ息(生)はある。餃子(パリッ)は(パリッ)と一体になる。しばらくボー(蒸)っとしていたが自分の置かれている状況(ウサギ)が全く分からないことに気が付く。餃子(揚)が慌てて駆け寄ってくる。

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