救世主試験会場
「ここだ」
ノアが指した方向には白いビル
太陽に照らされ光り輝いている
ここが救世主になれる場所?
ただの会社のビルではとか俺は思ったが中に入れば予想外だった
「ここは、救世主会場 救世主になるモンたちが押し寄せる場所さ」
ノアは俺がわかりやすいように簡単に教えてくれた。
この子いい子だわー。
「まずは申し込みをする
すみません救世主会場に来たものなんですが」
俺を掴み引きずりカウンターで接客をする後ろでお団子結びをしている美しいお姉さんに話しかけた。
まて、ノアその前に引きずるな服伸びる
つか首苦しいんですけど、頼みますから話してくださいお願いします。
「リク・アバナード様とノア・ヴェルザル様ですね。
かしこまりました
エレベーターにお乗り下さい。」
お姉さんは美しい笑顔でエレベーターの方に手首を曲げた。
俺達はお姉さんに言われた通り、エレベーターに乗ろうとしたすると現れたのは先程あった接客しているお姉さんと顔が瓜二つのまたまたお姉さんがいた。
双子かなにかかな?
俺とノアは瓜二つのお姉さんにお入りください
と美しい笑顔を向けられた。
めっちゃ美人。
俺とノアはエレベーターの中に入り、
お姉さんが会場へのボタンを押した。
「こちらをお持ちください」
お姉さんから渡されたのは80番と書かれたカード。
これはと俺が聞くとお姉さんは優しく教えてくれた。
「こちらはこの救世主会場で使われるカードでございます。
無くさないようにしっかりお持ちください」
丁寧に教えてくれたがこのカードで何をするのかは教えてはくれなかった。
ただこの試験で使うとだけ、
一体これからどんな試験が待ち受けるのか俺は緊張感とソワソワした気持ちでいっぱいだった。
これから始まる試験がどんなものか気になって仕方なかった
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チーン。
扉が開く音が鳴った開けばそこは殺る空気へと変貌した。
まるで誰もが狩りをするかのような目つきで俺たちを見た。
だが皆俺たちを見た瞬間
「フッ」や「ハッ、餓鬼が」などと俺たちを下で見る様な目つきになった。
「……ぶっゴロす」
「おいおいおい!?」
ノアが怒り狂った目つきで腕を上げ周りの奴らを殺ろうとしたが俺がなんとか収めた。
ノアチャンて怖いのね。
その時俺はノアの扱いを注意するようになった。
俺達は壁の方へと位置を変えようとした時、
「これ、落としたぜ」
と男っぽいがどこか少し高い声が聞こえた。
後ろを振り向けば金髪のロン毛の男が立っていた。
身長は外国人並みの高さで平均身長の俺は上を見上げる形になる。
ノアはとても首が辛そうだった
俺より小さく、子供よりかは高いが小学六年生ぐらいの身長だから大変そうだ。
「お前、私を愚弄しただろ」
「してません」
俺達は金髪のロン毛の方を見た
手には俺のカード80番があった。
「あ、俺の
あ!もしかして拾ってくれた!?
ありがとうな!」
「いえいえーいやー良かったよ君たちみたいな優しい子達で」
金髪の男は優しい笑顔で俺たちに話しかけてくれた。
男の顔は少しホッとしたような表情に見えた。
確かに窮屈だよな、ピリピリした中
いつ何処でも殺されそうな雰囲気、そん中で待ってろって言われたら俺も辛い。
「良かったら一緒に行動しない?」
この先何があるのか分からない試験に男は誘って来た。
ノア、気まずそうな顔をしたが俺はオーケーと答えた。
何故かって?それは何となくコイツはイイヤツだと思ったからだ。
ピーーーーーーーーーー
大きな音を立て部屋中を響かせるように笛がなった。
前を見るとそこには先程までいなかったスーツの男がいた
いつの間にかエレベーターは消えており、そして新たにとてもでかい扉が現れていた。
いつの間に!!!
スーツの男はマイクを持ちながら話し出した。
「えー皆様!
これから救世主試験を始めます!
私はこの試験の審査員 マトサ、マトさん時楽に呼んでください。
この扉の奥には審査室がございますのでそこまで付いてきてください。」
ゴゴゴゴゴ……と音を立てながら大きな扉は開いた。
そして男が足を動かすと同時に皆一斉に向かった。
走り出すものや審査員マトさんを抜く人などがいた。
「全く、付いてきてください。と言ったじゃありませんか。
急いでも意味はありませんよ逆に……」
マトさんが言葉を止めた瞬間マトさんを抜かした者達が一斉に消えた。
俺は周りを見渡したが、全く見つからない。
どこへ消えた!?